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ユートピア・オンライン〜ゲーム初心者の私が世界最大級のオンラインゲームに誘われたら〜  作者: 森の番人
第一章「Welcome, New World!!」

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第二十話

 足元は実家を思わせるような綺麗な木の床、空は遮るものなどない晴れ渡る青空、前方に緑が生い茂る少し大きな島が見えている。

 ここは、大海原のど真ん中であり、これから前方にある島に上陸をするのだろう。


『諸君、ユートピア・オンラインの開発部長の佐々木希だ。これから君たちには前方に見えているあの島に上陸をして3日間過ごしてもらう。今回のイベントの達成条件だが、あの島でゲーム時間で明日未明に誕生するゴブリンエンペラーを討伐、もしくは島に生息するゴブリンの数を減らすことだ。』


 突然、船のマストの方から声が聞こえてきたと思うと、相手はこのゲームの開発者らしい。

 開発者が自らイベントの説明をしてくれるなんてびっくりした。こういうのは、大抵機械音だったりAIに文章を読ませておいたりするものだと勝手に思っている。


『このイベントでは、ゴブリンの討伐数やイベントへの貢献度など評価項目がありその項目の評価によってプレイヤーごとにポイントを付与する。イベント終了時にそのポイントの多さに応じて順位が決まり、それ相応の報酬をプレゼントしよう。』


 なるほどね。私みたいな初心者はゴブリンを倒したり、何かイベントのためになることをコツコツとしていけばいいってことかな。

 なら、好きにゴブリンを倒したり手に入れた素材を他のプレイヤーに売ったりすればいいのかな。


『以上で説明を終わる。それでは、3日後に会おう。』


 アナウンスが終わると同時に船が島の浜に乗り上げると、周りにいたプレイヤー達が大声で武器を構えながら島に乗り込んでいく。

 私は船の隅っこにいたので人の波には巻き込まれずに済んだが、多くのプレイヤーが動く姿が側から見ると爽快だ。その人の波の中でちらっと知り合いの顔が見えた。


「フレイヤとヴァンだ。やっぱりあの2人は一緒なんだね、はよくっつけ。」


 この流れに乗っていくのは正直めんどくさいので、人が減ってから上陸をしよう。




「結構人がいたせいで10分ぐらいこの場にいたよ。そろそろ行こうかな。」


 そう思いながら周りを見てみると、船に残っているのは今まさに降りようとしている赤色の頭の人と青色の頭の人の2人と、イベント開始前に出会ったローブの錬金術師の男そして、筋肉隆々で明らかに見た目が女装をしている男性である。

 錬金術師の男を再度見ると目は合ってしまいすぐさま目を逸らしたのだが、足音がこちらに近づいてくる。


「そこの仮面少女、先程ぶりですな。いやー、知り合いを探そうにもあの人の数では見つかりませんぞ。」


 そう言いながら話しかけてきた。少し怪しいやつだと思っていたが普通に変人であると認識を改めよう。

 少し怪訝そうな顔を浮かべていると、横に人影が現れた。


「あらあら、可愛い女の子をいじめるのは良くないわよ、錬金術師さん。お嬢さんも怪しい人に声をかけられたらまず逃げることよ、リアルでもバーチャルでも同じこと。」


「「怪しいオカマに出会ったら、すぐ逃げてもいいのかな(いいのですかな)?」」


「ちょっと2人して私を怪しい人呼ばわりしないでよ〜。」


 目の前のオカマは手を口元に当てながら背中をバシバシと叩いてくる。叩かれた箇所は少し痛いのだけどこれってダメージにはならないのかな。

 オカマはフリフリの服を着ているが明らかに体格にはあっておらず、所々体の部位の大きさが窺える。声は少しだけ渋いが若い男の人の感じ。背中には大きな銀色のハンマーを背負っている。


「拙者はサイレント殿にお会いしたので声をかけた次第ですぞ。あなたこそ、みょうちくりんな格好して声をかえると怪しい人物になるに決まってますぞ。」


「そういうあんたこそ、その格好はどうかと思うぞ。拙者より見るだけでヤバいやつとしか見えないですぞ。まず、自分の格好を見直してみてはどうかと思うぞ。」


 何故だか2人は私の目の前で口論を始め出した。

 せっかく初参加のイベントであるのに目の前で喧嘩をされると何か思い出が汚されてしまいそうになるので、1発ぶん殴れば問題ないかな。

 2人の顔の位置はいいぐらいなので頬を同時に殴ってみた。


「「いてぇよ!なんで殴ってくるんだよ!」」


「いや〜、目の前で喧嘩する2人が鬱陶しいからさ。ついつい。えへへ。」


 2人は笑っている私を見て呆れた顔を見せたり、顔を背けて笑っていたりする。

 そんな彼らに対して手を差し出して誘う。


「この3人でさ、イベントを楽しもうよ。ゴブリンを倒しまくったり、島を探索をしたりしてさ。いいでしょ。」


「はぁ、拙者は構わないですぞ。名前はルイス、よろしく頼みますぞ。」


「いいわよ、私はヒビキ。見ての通りオカマで敵をこの背中のハンマーで叩きのめすのが仕事よ。」


 私はこのイベントでリアルでの友人のフレイヤとヴァン以外で3人のパーティを組むことになるとは思わなかったが、気まぐれで仲間が増えたのは少し嬉しい。

 メンツが、カッコいいが怪しげな仮面をつけている私、少し薄汚れたローブを深めに被っている怪しげな錬金術師ルイス、筋肉隆々オカマのヒビキと街中出歩いていると警官に職質をされてしまいそうだ。


「それじゃこの3人で出発!!」


「「おおー!!」」

他の作品のURL

・Dear Labyrinth_親愛なる迷宮_漆黒の影と神の使徒

https://ncode.syosetu.com/n8193fh/

・少女は魔法を夢見る

https://ncode.syosetu.com/n9741iq/


オカマと錬金術師、ノリが良過ぎないか?

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