刺客 side成田
「男女混合で5人かぁ」
「うちら女4人だと男子1人で来いってことでしょ?むりじゃね?」
「あ、いいよ。私抜けるから」
「は?由依と一緒じゃないとかつまんないんだけど」
「いいよいいよ。班行動っていってもほとんどクラスで動くんだし、部屋割りは絶対一緒になろうよ!ね?」
なんて、仲良し四人組でいられないの寂しいけど、しょうがないよね。
ちらりとクラスを見渡せば、いつも通り、ていったら失礼だけど土端さんが余ってる。生徒会のよしみで一緒になってくれるかな。
「土端さん!」
「ん?」
「一緒に班組もうよ」
「いいの?」
あれ?またまた思いもよらない反応。土端さんのことだから嫌がられると思ったのに、どこか嬉しそう。
最近気づいたんだけど、土端さんって本当はわちゃわちゃしたとこにいるの嫌いじゃなさそう、な気がする。
すると可愛げのあった土端さんは、いつも通りのすっとした表情に戻ると私の腕を掴んであるところに連れて行った。
か、か、か、風巻くんじゃん!
へ?え?やばっ。え?いいの?
「なってやってもいいわよ」
自分から近づいたのに、風巻くんたちがお願いしたみたいな口ぶりで土端さんは話し始めた。
その強さ、いくらで売ってるの?
山本くんはパァッと表情が明るくなって若干興奮気味で話し始めた。
「まじで?これで4人だな!あとは1人、どっちでもいいから誰か……」
「いーれて」
さっきまで女子に囲まれてた徳原くんが何故かこっちにきてた。
うわっ、やばっ。違うタイプだけどイケメン2人じゃん。
周りを見渡せばあからさまに機嫌が悪くなる女子の多さ。
はぁ、またなんとかボーエーダンに問い詰められたりするじゃん。てか、徳原くんにもナントカ防衛団いそう。ダブルで私文句言われるの?やばくない?
そんなこんなで、私たちの班は決まって、話し合いもそこそこでこの日は終わる、と思ってたのに。徳原くんが土端さんに変なことを言い出した。
「もしフリーなら俺と付き合ってくれないかなぁ」
「えー!?」
何この流れ!
つい私は誰よりも大きな声を出してしまった。すかさず自分で口を押さえて俯いた。周りの生徒たちもザワザワしてる。
そりゃするでしょ。唐突すぎるし。女の子の中で1番と言っていいほど可愛い土端さんと、おそらく風巻くんとタイを張る徳原くんが付き合ったらそれはもう大事件だ。
普通なら多分こんなとき、女の子なら顔を真っ赤にすると思う。けれど、土端さんだ。ふふんと鼻を鳴らすと脚を組み替えて座り直しては見下すように徳原くんを見た。
「あんたと私が釣り合うわけないでしょ」
冷たい土端さんの言葉にその場は凍りついた。もちろん私も。
徳原くんは「ハハハッそうかぁ」とか頭をかきながら言ってる。振られてるのに全然悲しそうじゃない。
ん?冗談だったの?




