7.報告
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とりあえずギルドマスターに報告しよう。
フレンはディスペルを使えるだろうか?それならば着いてきて欲しいのだが。
そう考えていると後ろから肩をたたかれる。
どうしたのだろうかと振り向くと、ぱちんと左頬をぶたれる。
「いたいじゃないか」
この女思いっきりビンタしやがった。
「これが痛いならなんであんな無茶な戦い方するのよこのバカッ! はやく座る! 腕診せてください!」
「は、はい」
言われたとおりに座り腕を出す。
フレンが手をかざしヒールと唱えると傷口がみるみる塞がっていく。
確かにこれはすごい。治った腕には傷跡すら残っていない。
「次、脇腹。服めくって」
そのまま脇腹、肩と順番にヒールをかけてもらう。
やけどの跡も残っていない。
「……あの、頬にもヒールかけてもらってっ~!」
脳天に衝撃が走る。今度はグーだ。
怒ったらおっかない。なるほど、ルークは人を見る目があるようだ。
「わたしちゃんと回復と防御は任せてって言いましたよね!? あなたも頼んだって言いましたよね?」
「いや、だから今頼んでるだろう……?」
「は?本気で言ってるんですか……?」
「本気も何も最初からそのつもりだったが……」
フレンは信じられないと言い頭を抱える。
そんなに変なことを言っただろうか?
「……とりあえずその頬と頭にはヒールをかけません。なんでぶたれたのかちゃんと考えてください。血をそれなりに流していたので今日はもう帰って寝てください。あと助けていただきありがとうございました」
どうやらこれで治療は終わりらしい。
そうなるのであればレスターさんに報告しよう。
「フレン、ディスペルは使えるか?使えるならギルドマスターのところまで着いてきて欲しいんだが……」
「聞いてましたか? 帰って寝てください。ディスペルが必要なら明日私もギルドに行きます」
「じゃあ今から行こう」
「もしかしてケンカ売られてます? 次ふざけたこと言ったら強制的に眠らせますよ?」
どうやらダメらしい。
仕方ない今日のところは大人しくしたがっておこう。
翌日。
ソルはキルドマスターであるレスターの元を訪れていた。
再び客室に通されるとそこにはすでにフレンとレスターがいた。
フレンがレスターにディスペルをかけると話が始まった。
フレンによると半年ほど前から神父が免罪符と占いを始め、教会や町の腐敗が始まったそうだ。
最後まで抵抗を続けたフレンは最終的に懲罰という形で監禁されていたそうだ。
レスターはいち早く教会の腐敗に気づき対応していたところウルペースに感づかれ口を封じられたそうだ。
レスター、フレンの両名の存在が消されなかったのはウルペースの目的が町全体の腐敗だったからだろう。
ことの顛末を手紙にしたため国王に直接報告する。
しばらくすれば王国から監査が入るだろう。
ちなみにウルペースの死体は宿に帰る前に焼いておいた。骨が残っても埋めるところがないのでキッチリ跡形もなく燃やした。
「ソル様。こちらを」
そういってあの装飾が施された小さな箱を手渡してくる。
箱から手紙を取り出し封を切る。
手紙の内容は旅の日記のようなものだった。
期待していた戦闘に関する記述はなかったものの内容自体はおもしろいものだった。
「どうされますか? ソル様も何か書かれていきますか?」
「そう、だな。うん、明日この町を出るときに持ってくる」
「わかりました」
「勇者様、明日はいつ頃に町をでるんですか?」
フレンがそう訊ねてくる。
「ソルでいい。……明日の朝に装備を受け取る。そしたらすぐにカルモー行きの馬車に乗って出発する」
「そうですか」
じゃあ私はやることがあるので失礼しますね。そういってフレンは帰って行った。
とりあえず急いでやることは終わったので買い出しに行こう。
カルモーの町まで馬車で二日から三日。
途中は野宿となるだろうし保存食や水は大事だ。
勇者がわるい