きっかけ
[宿 マンダム自室]
15:00
「じっちゃん、いる?」
「なんじゃ?」
「この指輪のマイナス版って手に入らないものかと」
「作るのは簡単じゃぞ」
「欲しい」
「いかんのう、いかん、何に使うんじゃ?」
「負荷修行、今は無理だろうけどいずれ使いたい」
「ふむ、どういう理論なんじゃ」
「肉体トレーニングの魔力や気版かな?こっちでも重りをつけての修練ってあるでしょ?
酸素濃度を変えての修練、温度を極端に変更しての修練」
「様々な環境状態で修練すると、より効率的により柔軟な能力開発が可能とか」
「・・・なるほどのう、水のある場所、火の傍で、雪の降る地方で
面白いのう」
「必要になる時まで、色々やっておこう」
「しかし論文が書けそうじゃな、魔法習得に対して新たな練習法
実際やれるかは別としてじゃが」
「よろしくお願いします!!」
なるほど、水のある場所で水魔法トレーニング、いや水に浸かってたほうが楽かもしれない
精霊なんかもそういう場所のほうがいそうだしなぁ
だが、そうそう行ったり来たりできるものではないと
施設単位ならやれそうだけどなぁ、夏は海へ、冬は雪国へ・・・
「じっちゃん魔法はどうやって学べば?」
「ああそうじゃな、まずは術士ギルドに行く事じゃ」
「才能ない者は覚えられないとは?」
「才能ない者は、魔力があっても魔力を使えん」
「はさみは使い方を知らねば、はさみとして使えないそういう話じゃ」
「脳の認識次第という事なのかな?それだと俺は才能ないとなる・・・うん?」
「小難しい言い回しじゃのう、わからん者は一生わからぬ
おぬしに冒険者ギルドでワシがなんかしたじゃろ」
「あれはきっかけじゃ、体と脳の整理ともいえる」
「おぬしはいずれ使えるようになるが、才能なければ一生使えん」
「・・・最適化や適応!!そして指輪はそれを補助するもの」
「あの時魔力を鮮明に感じれるようになったのは
脳と体が変化に混乱していたのを正した、ぐちゃぐちゃな線をまっすぐな線に」
「うむ、いくらきっかけを与えてもそうならん者には無理な話じゃ」
「勇者ではない転移者の場合はまた違うんじゃ、扱える力が違うからのう」
「転移者の場合は専門的で、おぬしの場合は全てともいえる」
「おぬしは時間がかかる、最適化ができれば問題なく操れるようになるじゃろ」
「暫く召喚勇者がいなかったせいで、すっかり忘れてたわけなんじゃが」
「じっちゃんいなかったら死んでたな俺・・・」
「死ぬとこじゃッたのう」
「話せないのかもしれない事なんだけどじっちゃん」
「ん?なんじゃそんな事あるかのう?」
「勇者を人と定義していいのか?」
「・・・・」
「俺の理想とも言える拳の求道者
時間経過と共に俺は勇者になっていく、はたして人なのか少し不安なんです」
「魔力って元々この世界になかったのでは?」
「どういう事じゃ?」
「根源の力である気は誰でも使う事が可能
だが魔力は才能ある者にしか扱えない、さっきの話から考えればそれはそういう事になる」
「魔力を限界超えて使ったらどうなります死んでしまいますか?」
「いや、死にはしない」
「なるほど続けます」
「元々あったなら誰もが使えないのはおかしい、魔法が魔道に進化したのは問題ない」
「人を創ったのは神ではない、神が創ったならば勇者を他の世界から召喚する必要はない」
「俺の世界には神なんて存在しないし、魔力もない」
「人が神に創られた存在じゃないのなら・・・」
「勇者召喚後はこの世界でも勇者が現れ出した、つまりきっかけが出来た」
「魔力は勇者召喚前からあったのう」
「そして今までの話の断片から魔力と魔法は、神以上の力を持った存在が与えた力」
「ふむ、面白い考えじゃな、詠唱がいらない今ならなお考えられる事じゃ
元々そういう風に作られて与えられた力か
滅びた古代文明の文献でもあれば答えはでるかもしれん」
「それですよ元々そういう風に作られていた、勇者と魔力関係ないようで
ここで、繋がってしまう目的があったから作られた」
「魔力と魔法はなぜ作られたのかじっちゃんはわかりますか?」
「ふむ、そうじゃのう、新たな対抗手段、何に対してと言われれば魔族としかいえんな
魔族には魔法は効かん、じゃが逆から考えれば別じゃ魔法から覚え魔道にする」
「きっかけと認識じゃな」
「気や武器でも対抗できはするが、それ以外の者には対抗手段がない
魔道という選択が加われば丁度よく対等になるのかもしれんな」
「なるほど、運動が得意な人と勉強が得意な人か」
「単純に言えば必要だったからじゃろ
おぬしの世界に魔力がないのは必要ないからではないのか?」
「そうですね、科学という物が代わりですかね」
「勇者を呼んだ目的はなにか・・・全ての力が使える、始まりは転移者・・・
神の啓示で呼ばれ」
「関係ないのかもしれない
賢者の写本をみるとこの世界はあまりにもやさしい」
「意味がわからんのう」
「統一されすぎてるんです、この世界で今戦争は?」
「ないのう皆友好的じゃ」
「それなんです、世界の大枠が平和すぎる」
「過去に戦争はあったし、魔族ともやりあったがのう、今は平和じゃのう」
「まるで嵐の前の静けさ・・・だが勇者は召喚された」
「目的か、まずい話になったのう」
「今までの勇者が召喚または現れた状況はどうでした?」
「戦争があったはずじゃ、そして魔族との戦い
あまり言いたくないが神とも戦った」
「すまぬがこの話はここだけにしてくれ」
「ええ、大問題になりそうですしね」
「勇者が神を?」
「いやその仲間達と聞いておる、勇者は途中で倒れたそうじゃ
賢者の魔道書には書けぬ口承のみじゃ」
「-----------したと」
「うむ、今までのおぬしとの話から考えるにそうなったのじゃろうな」
「どうやら世界を見てまわった方がよさそうですね」
「魔族が魔力を使えたのは穴になっちゃうのかな」
「いや、魔族にとって魔力とは気じゃ根源の力じゃ」
「じゃあ魔族が人に?」
「そう考えるのが自然かのう、人と魔族の混血がかもしれん」
「神と魔族か・・・」
「いずれ、おぬしなら答えにたどりつけるのでは?」
「人をやめる前提の話は興味ないですよ」
当たり前の事を当たり前にやって、何が楽しいそれは誇れもしない
「前話をした視点の事です、到達したら誰もいない
今回のは決定的です、なるべくして神を超えた存在の隣に誰が来れるのか」
「いや一人はいるかもしれない、すれ違うくらいするでしょうが
全てを扱える者である勇者の先、隣にはいない気がします」
「それにね夢なんです人でありながらって奴は」
「人かどうかの質問じゃがのう間違いなく人じゃよ、自分で言っておったろう
そういう風に創られたと、人として創られたと」
「超えるか超えないかはおぬし次第じゃよ」
「ははは、全部仮定の話ですしね」
「俺をいつまで監視してるので?」
「そうじゃのう、もういいような気もするが」
「個人的に興味がわいてきてのう」
「終わりでお願いします」
「悲しいのう、まあそうじゃの、用があればこれをならすといい」
そういってベルを渡され、いつものように礼をして去る賢者を見送った
実はBADENDルートを始め書いていまして、気が付いて修正しましたが
「おぬしなら答えが」から、勇者絶望で話が続かなくなった
勇者なのに絶望してどうするって
その段階じゃ勇者になった時点で人ではないって話になってて、賢者も否定できない
賢者から肯定発言をどうしたらだせるか今の状態
魔道関係も無理やり繋げられてよかった・・・
致命的な魔道と魔族で穴がひとつ、今回一応防げましたが
もうひとつあったきがするが思い出せない
ひとつ言及もさけてます、意味はあるのか?
ヒントDMC
「おぬしはいずれ使えるようになるが、才能なければ一生使えん」
「うむ、いくらきっかけを与えてもそうならん者には無理な話じゃ」
これを書くべきか悩んだ、なくてもわかる人には伝わるように書いたつもりなんですが
わからない事もあるかなと
勇者は最適化が済めばいずれ扱えるようになるが賢者がちょっと速めた
もしくは補助輪をつけたと認識ください
才能ない一般人は補助輪つけても走り方がわからないって解釈でいいです
魔力が少ない場合は、自転車がその人を乗せられないって解釈でいいです
急ぎすぎた話人を殺すという事に関してまだ速かった気がしないでもない
ただ伸ばせば伸ばしたで、テンポ悪い
ちょっとだけ?最後に繋がる話