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Dead! Dead!! Dead!!!  作者: quklop
観測者による主観的観測記録
25/98

見られそうです。

「………退屈ね」


アレクサンドリア麗華は退屈していた。


「………あいつでも呼ぼうかしら。

kalrm…ngquis……スタック…khajatlugha」


突然麗華は奇妙な一人芝居を始める。


「はぁいはいはい。

お呼びで? ご主人。

………確かに呼んだわ。

いやいや、それはわかってますって。

枕詞みたいなもんですよ。

言うなればおしゃれっす。

おしゃれといえば、彼が来てからご主人のお召し物のバリエーションがふえましたなぁ。

ふふーん? あーやしーい!

………カジャ、うるさい。

はいはい。

んで、本日の御用は?

………取り敢えず、彼が今何しているのか見て来て。

いやいやご主人、ストーカーは犯罪ですって。

………カジャ、これはストーカーじゃないわ。

彼に性的な好意は…無いもの。

………そう、これは勉強よ。

人間の勉強。

はいはい、そういうことにしときましょう。

どうせカジャはご主人の言うことには逆らえません。

逆らったら消されちゃいますからね。

ピチューン!

…とんでもないブラック企業に就職してしまったものです。

………いいから早く!

はいはい、んじゃいってきマース」


電源が切れたかのように、がっくりと項垂れる麗華。

かと思えば、腰掛けていたベッドから立ち上がり突然そわそわし始める。


「………どうしよう」


どうしたものか。


「………トイレ中とかだったらどうしよう。

ダイレクトで見えちゃう…」


恐ろしいシステムである!


「………瑛太」


突然鼻歌を歌いだしたり頭を抱え込んでみたり、枕を抱きかかえて足をバタバタしてみたりする麗華。

忙しいのである!


「………どうしよ、どうしよ、どうしよ」


枕に顔を埋めて、バタバタの速度を速める麗華。


「えっと、ご主人?」


ピタッと、片足が空中に浮いたまま動作を停止する麗華。


「………な…な…な…な!

………何よ。

いやいやいいんですよ、引き続きお楽しみいただいても。

あっしの目は節穴でござんすから。

………楽しんで、ないから。

何もしてないから。

わかった、カジャ?

おお、怖い怖い。

あ、そうそう、瑛太君に今すぐにでもお繋ぎ出来ますけど、どうします?

………お願い。

かしこまり。

あ、ただ…」


麗華の視界に映るものが、今瑛太が見ているそれに置き換えられて行く。


「なんか彼、今死んじゃってるみたいで、ちょっとあの世的なものの様子が見えちゃうかも知れません」

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