世紀末命の終わり
2099年12月31日午前9時
世紀末という事で世間が騒ぐ中、世界から一人の老人が亡くなろうとしていた。
孫娘「おばぁちゃん…」横になったまま動けないおばぁさんの手をギュッと握る。孫娘はだいのおばぁちゃん子で容体が急変したとの事を聞いて病院に駆け付けた所であった。
祖母「…あら…来てくれたの…」祖母が目を開けた。「おばぁちゃん!」祖母は笑って返してくれた。苦しそうに呼吸をしている。「うん…私だよ…」自然と涙が目に溜まる。そして孫娘はハッと何かを思い出して、バッグから1通の手紙と分厚い本を取り出した。「おばぁちゃん、これ。おばぁちゃん家に届いてたから持ってきたよ」と言ってそれを渡した。しかし今の祖母には受け取る力すら残ってはいなかった。「…読んでくれるかい?…」目から生気が少しずつなくなっていた。
「うん…」手紙を取り出した。「2064年5月17日 ジョージ・ペイン?誰?この人」「い、いいから…続けて…」
「…うん」2064年5月17日 ジョージ・ペイン 俺の全てを君に伝えたい。俺の日記を君に送る。君と出会う前からの俺も知ってほしい。
そして日記{分厚い本}を開いた。