無理は良くない!
妖狐『九尾』を出してみました!
忍者漫画みたいになってしまいました、、、
浅井攻めを終えた木下藤吉朗は城主となった今浜城を長浜城に改名した。朝倉討伐は準備出来次第信長様自ら向かうらしい。明智が僕等の知る歴史よりも重用されておらず波多野家には勝家様が、伊賀の方面には丹羽様や滝川様が向かっている。正直ここまで歴史が違うともう別物だよ!この前に稲葉山城を岐阜城に改名したのになんだか新しい城をと考えているらしいし、、、
其れは兎も角、僕の方は相変わらず堺に行ったり魔物を退治したりと忙しい。部下は増えたんだけど使えるようになるまでに時間がかかる。どこかで聞いたような名前もちらほらと、、、
そんな僕にも春が来たようでめでたく『側室』を手に入れた訳なんだが、、、正妻は居ないんだよね。
なんか揉めているらしくて纏まらないから保留とか酷くないか?優斗も大笑いしていたし、その後の娘自慢が相当腹が立ったな!『さよ』に似て可愛いとか言うから、
「何時かは出て行くのに今からそんなんじゃ相手が大変だね。」
軽い気持ちで言ったのに
「・・・『伊代』は誰にも渡さん!はっ!まさか綾人、、、貴様も伊代を狙っているのか!!!」
「ロリコンみたいに言うな!興味ないわ!」
「いい度胸だ、、、其処に直れ。首をはねてやる!」
こんな所まで勝家様に似なくてもいいだろうに、本当に刀を抜くから恐くて仕方ない!
「大体二歳の子なんか可愛いとしか思えないだろう?それ以上でも以下でもないよ。其れより、、、波多野家攻略に出るんだろう?」
「その評価は改めておきたいが、、、ああ、近い内だろうな。勝家様も張り切っているよ。・・・それとな井上と桐原が色々と首を突っ込んで来てウザイんだ!なにが戦馬鹿の集団だあの女!自分じゃ何も出来ないくせに、、、勝家様や俺達を見下しやがって!!!」
相当ストレス溜めてるよな。僕も腹立つ事をよく言われるからわかるけど!
「鉄砲で戦うのもわかるけどよ、連射が出来ないのに其ればかりに頼る訳にもいかないのに、、、」
「・・・鉄砲の購入は自腹だったよね?」
「最近やたらと高くてよ。・・・はあ、伊代に着物でも買ってやった方がまだましだな。」
「・・・ついこの間も僕やせんせ、、、『アリス』からも何着か送ったよね?」
「ああ、可愛かったな、、、伊代が!」
こんな奴だっか田中優斗は?それにしても桐原と井上の評判が凄い悪いな。信長様はなんで大した能力も無いあいつ等を其処まで重用するんだ?
帰り道で考えていたがもし待ち構えている鉄砲隊にあの『地震』みたいな魔法を使われたら、、、考えたくなけど浅井家に出来て他家に出来ないとは言い切れないよな。それに魔物の数は増えている気がするし、、、何もないといいんだけど。
・・・浅井家のあの魔法の事は木下様は何も報告しなかった。考え過ぎかもしれないけどもしかしたら斎藤は既にその魔法を手に入れたかもしれない。厄介だよな色々と、、、僕の方でも何か作るか?
帰り着くと屋敷の中からアリスが出てきた。・・・いまだに構えてしまうのは僕だけの所為では無いと思うんだ。玄関で座ってお出迎え、、、
「お帰りなさいませ。」
「恐いです!そんなに丁寧に挨拶されると逆に恐いです!」
「・・・いい加減慣れなさい!それとどうだったの田中君との話し合いは?」
「殆どが愚痴と娘自慢でしたね。」
この間からアリスが家を仕切っている。千代さんも忙しいしな、、、浜野さんの奥さんとは気が合わないとか言っていた様だけど、まさかそんな理由で浜野さんまで喧嘩腰になって、、、大変だったな。
井上早苗、、、その名は城下でも有名だ。美男子を集めているとか言われているが、、、事実だ!城に行くと奴のコレクションとでも言いたげなきらきらした着物を着た美少年の集団と何度か会っている。文句を言っても聞かないから何も言わないのだが、10歳の子が泣いていたりするのを見るのは流石に気分が悪いから話を聞くこうとすると顔を赤くして逃げ出した。・・・本当に何してんだろう?
それに桐原浩二も問題だ。美しいと評判の娘を集めているとか言われているが、こいつも事実だ!もう何やってんだよと言いたい!城の男共で抗議しにも行ったが、、、効果無しの上に自分が殿様のように振舞いだして手に負えない。
アリスの言う通りもう織田家は終わりかもしれない。各地で重臣達が領地を得て地盤を固めているのも見限ったからのかもしれないな。
信長様を連れて桐原は長島や本願寺を撃破しているが被害も金も大量に掛けていた!南蛮船に大砲、、、鉄砲隊を大量に投入、、、勝ちはしたがこちらの被害も大きかった。そして叡山の焼き討ちとなんか歴史を再現したかったのかと思わせる行動を何度かとっている。
その結果、重臣達の心はどんどん離れているのに、、、
アリスは時々南蛮の商館に行きたがり連れて行くとなにやら恐そうな話をしていた。大砲をこれ以上売ると貴国に攻め込むかもしれないから気をつけろ的な事を言ったとか、、、なにしてんだよ!
そして変わりに家が大量の武器を買い帳尻を合わせる事に、、、織田家はもう鉄砲も量産しているからあんまり買わないんだよね。買うのは火薬ぐらいだったかな?
そうして急ぎすぎた勢力の拡大のつけは僕にも来る訳で、、、
「播磨に行くのですか自分が?」
「・・・そうじゃ、御着を居城とし播磨をお前にやる。毛利との関係も悪いからな、、、お前が毛利を抑えよ。」
うつろな目をした信長様がそれだけ言って席を外すとなんだか様子がおかしい。僕はまだ家臣の中でも仕えて長くはない。能力的に言えば他の者が適任の筈なのにどうして僕が?
疑問も有るが出発の準備に取り掛かる頃には自分も連れて行ってくれと言う者が多かった。まるで沈没する船だな。播磨に入ると元は赤松家の土地なので黒田家が居るかと思えば既に木下の斎藤の元に引っ張られたとか、、、殆どが自分の家臣だけの状態で来たから人が足りない。
だけど弱音ばかりも言っていられないからな。能力頼りになるがここは持ちこたえないと、、、
「綾人様?難しい顔してる所で悪いんだけど、米俵を最大まで増やしてね。それと高そうな物とか売れそうな物も、、、それで家臣の武具をそろえましょう。あと馬もね!馬車を作りたいから職人も探さないと、、、」
・・・アリスは前から色々考えていたけどさ、まさか独立まで考えてないよな?
僕の家臣は基本若い。一番の年上が40代の浜野安治さんになる。国主にされても部下が少ないから内政などはまとめて御着改め姫路でする事にして他には兵と将を配置する事に、、、人が少ないから攻めるのは無理そうだな。
桐原の指示で荒木や別所が追放されている。こんな事をしたからといって反乱しないわけではない。実際に罪の無い二家を追放してからは更に家臣たちは織田家を見限りだし始めた。
内政に力を入れて力を付けるか。・・・内政と言われても何をしたらいいのか、
「・・・兵士を増やして道を整備させたら?他にも港を整備したり、住民の数や土地の状態を管理する役場でも作ればいいんじゃないかしら。」
「そうですね、、、アリスさん」ゴッン!
「・・・さん付けは禁止と言いましたよね?」
「はい!すいませんでした!」
能力を使い金や銀を元に道を整備したり港を整備した。役場を作ると色々と問題が有る村の整備も進めていくと、、、凄い忙しい!
なんとかしているがぎりぎりと言った感じだろうか?なんか数が合わない時が増えた気もするし僕も疲れているのかもしれない。休みてー!だけど問題って言うのは向こうから来るものらしい。
「・・・一豊、これはいったいどうしたことだ?なんだか目が悪くなったみたいだ。山陽、山陰を切り取れと書いて有る様に見える。」
「事実です!このような事は無謀ですが、、、大殿の命令では、、、」
「大方、桐原辺りだろうけどね。兵の数は揃っても指揮官が居ないのが痛いな。」
「・・・経験の少ない者が殆どですから、、、成功しても統治できるかわかりませぬ。」
他の家臣も同じ意見なのか俯いている。取られては取り返すを繰り返して消耗するだけかもしれないしな。・・・其れが目的かもしれないなあいつは僕が邪魔の様だし。
「準備をするぞ、どの道何時かは戦う相手だったんだ。今か後かの違いだけだ。」
「「「はっ!!!」」」
だがそんな決意をあざ笑うかの様に起きた事件がある。伊賀の乱が起きたのだ。また桐原の仕業かと腹を立てていたがそれだけでは済まなかった。伊賀と甲賀の忍びを攻めたらしくその時に封印を破壊したら魔物が出たんだとか、、、二つの封印で抑えていた魔物は『九尾』と言われる馬鹿でかい狐!尾が九本の魔物なんだがこいつの所為で織田家は凄い被害を受けた。
派遣した兵士は全滅に近く多くの将兵を失い、その数は8千を超えたとか!伊賀から京に移ったその魔物退治をするのは無論織田家の役目なんだが、、、まさか戦の準備をしていたのが魔物相手に変わるなんて。
すぐに京に行く準備をしたがその魔物の情報が知らされたのが問題だった。・・・相手は不死の魔物で封印するしかないがその技術は既に無い。代わりになるのは『憑依』させて使役するといった物しかない!男は無理で女を使い京でも名高い魔物退治の専門家達が既に試したが、、、全て失敗!
可能性の有りそうな女性が京から居なくなると今度は織田家から出せと言ってきたのだ!
「可能性が有るかなんてわからないだろうに!なんでこんな事に、、、」
「・・・書状の条件に合うのはアリス様だけになります。」
重次が俯いたまま告げてくる。
「私は行かないとね。其れにこれは将軍からの当て付けかもね。・・・お前等がなんとかしろ!って言ってるんでしょう。」
出発の際には子供等が泣いて見送っていた。・・・凄くビックリしたよ!まあ面倒も見てるから当然と言えば当然なんだろうが、其れだけでは無い気がするな。
そのままアリスを連れて京に向かうと京の街は荒れて、そして織田家とわかると石を投げてくる奴まで現れた。
「・・・酷い状態よね?こんな事をする魔物を解き放ったんだから、、、相当憎まれているんでしょうね。」
・・・ここからでもわかるな、、、巨大な狐が、、、10mか?周りを光に囲まれ出られない様だ。
光の中は破壊しつくされ、九尾は光の壁に突撃したり火を吹いてなんとか出様としていた。・・・あれを解き放ったのかよ!何してくれてんだよ桐原!!!
・・・こっちは大事な人の命懸かってるんだぞ。
しばらくこの話ですかね?・・・次回から予約掲載時間を変えていきます。




