サラマンダー・スパイラル ~ハクの島編~ あらすじ その2
あらすじ2
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2 本土編
本土に到着したハク、ノブハラ、ハネダの3人。しかし休む間もなくイツキが放った追手が迫ってきます。行く当てがなく、これからどうしようかと考えた所、ハクに1つだけ考えがありました。幼い頃に父と過ごした事のあるアトリエの存在を思い出したのです。なんとかイツキの追手を振り切り、記憶を頼りにアトリエを3人で探しはじめます。
そのアトリエで、残り少ない食料と水ですごす事になります。しかし、大人3人で暮らすには充分な量ではありませんでした。いつ追手が来るのか分からない状況でしたので交互に見張り番をやり、見張り以外の時は寝て過ごすという、極力カロリーを使わないように過ごしていきます。ハクはそこで父の私物と思われる手帳を使い日記を書き始めます。
ハイバラの部下であるイツキがアカマツを連れて、アトリエの近くまで来ていました。アトリエは島から流れ着いた本土側の海岸からかなり離れた場所にありました。なのにもう近くまで来ていたのです。その姿を見て、急に恐ろしくなったハネダは自分の保身に走ります。
島を出る際に上司の辺見から受け取っていた生活費(札束)を持ち出し、自分が借金をしている怪しい金融屋に返済に行ったのです。追われている身でありながら、ハネダは非常に軽率な行動をとってしまいました。因みにそのハネダが利用していた金融屋もハイバラの支配下にありました。ハイバラがケツ持ちをしている金融屋でした。
ノブハラと2人きりになってしまったハクは、そこでお互いの気持ちを確かめ合いました。リュックの隠しポケットから父の手紙を発見します。その手紙にはハクには腹違いの兄が居る事、そして父の思いが全て書いてありました。父のハクに対する最後の言葉が記されていました。この父の言葉を守るのか、自分達の考えを貫くのか、これから考える必要性が出てきました。
3 市街地編
ノブハラと先程迄居たアトリエからかなり離れた市街地に到着しました。ここから2人は使命を果たす為に別行動をとる事になります。ハクは自分達を追い込んだハイバラについて調べる必要性がある為、街へ行きます。ノブハラはハクの父の手紙に書いてあったハクの兄について調べる事になりました。
ハクはまずノブハラが知っている「みなみ」という男に接近します。みなみと共に仕事をしながらハイバラの事を調べていく手段を取りました。そこで初めて、貴方が居た会社は正当な社会活動をしている人間の集団では無いと言われてしまいます。一瞬でみなみに全てを見破られてしまいました。
ノブハラは何か月か時間をかけてようやくハクの兄の居所を突き止めました。ハクの兄はその街の繁華街を仕切っている会社でした。現地に到着したのですが、入り口付近でハクの兄の部下に殺されかけます。思いを叫びなんとか熱意が伝わり接見出来ましたが、ハクの兄は激怒しています。親(ハクの父や辺見)がやられているのにハクと共に島から逃げて来た事に対して激怒していたのです。これまであった事を包み隠さず全て説明した所、ノブハラが言っている事が全て本当かどうか調べる必要があるので、一時的に自分の見える所で隠れるように言われます。ここから少しだけ離れたハクの兄の知り合いの工場にて働くことになりました。時期が来たら呼び出すとだけ言われました。それまでは勤労生活です。
4 にしまの地元編
ノブハラが向かった工場は、にしまがオーラス興業に入社する前に働いていたにしまの地元の工場でした。丁度その頃入社前のにしまも働いており、同じ生産ラインで働くことになります。班長からの指示でにしまはノブハラの教育係になります。歳も近く、なんだかとても話も合ったので意気投合し、直ぐに仲良くなります。にしまはノブハラの顔を見て死相が出ていると言います。ノブハラが凄まじい恐怖を味わった人間であること、一度死んだ人間なのではないかというにしまの洞察力がここで光ります。にしまに見破られてしまいました。
飲みに誘った先輩のにしまは飲み代を工面するために、東奔西走します。そこでソウマという人間と会います。友人のきたのの会社の幹部社員です。みなみから工場で働いているうちはソウマとだけは絶対に絡まないようにして欲しいと注意を受けていました。このソウマという人間がにしまの地元を仕切っているのを確認できました。にしまが地元で暮らして居た時はこの人間は居ませんでした。その時はまだ、友人のきたのの父が仕切っていたのです。
地元に久しぶりに戻った時に、地元は変わっていました。極端に地元の治安が悪くなってしまっていたのです。それはこのソウマが外部からやって来た事が大きな原因でした。ソウマはあくどい金融屋でした。にしまはソウマ金融からお金を借りるふりをして儲かるシステムを聞き出します。きたのの指示でやっているのかどうかを確認しますが、これは自分の仕事だと言ってきます。
親を守るのが自分の仕事であり、体に染みついている「当たり前」という言葉を使います。仕事と息をする事は自分にとって同じだと言います。きたのの事もきたのの父の事も知っているからこそ、にしまはこのソウマのやり方だけは許せませんでした。激怒したにしまはソウマとその場で言い合いになりました。ソウマの部下がにしまに後ろから掴みかかりますが、その行いに対してソウマは激怒。にしまを掴んだ部下を半殺しにします。社長の友人に手を出す事は許しませんでした。それまでソウマは割と穏便に話をしていましたが豹変ぶりに驚きます。悪い人間は友人に山ほど居ましたがそんなものは遥かに凌駕していました。初めて本当の人間の怒りを間近で見たのです。
結局、みなみへの投資や持っていたゲームソフトなどを売りさばいてお金を作り、後輩のノブハラとの2人分の飲み代を工面しました。将来について語ります。もうどこにも逃げ場はないとノブハラは覚悟をしていました。地元を仕切っているソウマと絡んでしまった為、自分の家族への危険もあります。にしまは早くこの今の状況から脱出しないとマズい事になると察します。
5 終島編
にしまの地元の荒んだ横丁で歩いているハイバラの部下であるアカマツの姿がありました。お酒が好きで度々各地を飲み歩く癖がありました。情報を聞きつけたノブハラと横丁で乱闘になります。このアカマツは、ハクの兄が仕切っている店の従業員と組み、アガリをちょろまかしてかなりの金額を懐に入れていました。ノブハラからの話が真実かどうかを調べていたハクの兄の部下であるトビシマがこれに気付き、ハクの兄に即報告。ハクの兄は激怒。その従業員もアカマツの事もハクの兄は絶対に許しませんでした。にしまの地元にアカマツが来た時に合わせてノブハラを向かわせたのです。
ハクの兄とソウマの2強がこの辺りを仕切っている為、度々境目でトラブルがあったようでした。ソウマ側が今回アカマツを利用し揉めさせようとしていました。
ハクの兄からこのままうちの会社に入るよう勧誘されます。しかしノブハラはお世話になったハクの父や辺見の事があるのでこれを拒否。これから先ハクの兄と共に行動はしますが、その派閥に入らず無関係でやっていった方が後々良いという考え方もありました。
もう何年もハクは一人で待ち続けています。あの日ノブハラと分かれてから、ずっとオーラス興業で働いています。元気な頃の仲間達の夢を見ながら時が来るのをひたすら待ち続けるのでした。思い続ける事で精神面に異常をきたしていたハクは同僚のにしまの背中を押す言葉を受け、もう二度と仲間達の夢を見る事はなくなりました。
本編へ続きます。
いかがでしたでしょうか。相当暗い話になってしまったとは思いますが、最後に本編と繋ぐことで少しだけ明るく、希望を持って開けると思います。
本当のサラマンダー・スパイラル、これからの物語の動向にご期待ください。
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