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県大会

こちらは作者のエイルが運営しているブログで書いていたブログ版作品です。

(ブログ版は小説家になろう専用で公開しています。)

エイルブログ → https://eirblog.com/


加筆版はKindleにて公開中です。

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その日の天気はカンカン照りでした・・・・。





県大会 1回戦 第2試合





こばーずの先発は今日もエースこば。





打順は4番で出場していました。





相手は隣地区の強豪チーム。昨年県3位のチームです。そんな相手を初戦に迎えることとなりました。毎年滅茶苦茶強いです。








汗が止まりません・・・・。





こば「・・・・」


バシッ!ストライーク!バッターアウト!!





深津「こばさん!!ナイスです!!」





高音の、後輩キャッチャー深津の声がグラウンドに響きます。





地区大会の流れと同じく大接戦でした。前回の決勝戦のように投手戦にはなりませんが、逆転から逆転を繰り返すシーソーゲーム状態です。





初回 3番ナナイのスリーベースが飛び出し、その後4番こばが得意の引っ張り方向(こばは左打ちなので、この場合はライト方向への打球になります。)のツーベースで先制。





ナナイ「ナイスこば!!」


バーフィー「今日も良い引っ張りだ!!」





その裏、こばが連続内野安打を許し、逆転されます。さすがに県大会になると強いです。どんな所からでも点を取られます。





こば「くぅー・・・・初回から小技ばっかり・・・・。相手の練習が見える・・・・。」


深津「仕方ないっす。落ち着いていきましょう。」





その後こばの引っ張り方向のヒット、深津のタイムリーツーベースなどで再逆転。





こば「深津!!ナイス!!」


深津「任せて下さい!!」





しかし、ファーボールからのエラー絡みでランナーを為め、スクイズと痛烈なバスターを食らい、逆転を許します。





深津「・・・スクイズ警戒してたのに・・・やはりレベルが高い・・・。」





呆然とする後輩・・・・





こば「・・・・深津!!まだだぞ!!俺達に負けたチームの為にもそんなしょーもない顔するな!!」





汗をほとばしらせながらこばが喝を入れます。こばーずと地区大会で戦ったチームも今後の視察の為に今日の試合を見に来ていました。





ナナイ「みんな!!ここでまた逆転するぞ!!」


全員「おー--!!!」








カンカン照りの太陽を背に、凄まじい集中力を見せるこば。


こば「・・・・・」





カキーーーン!!!


ライト線を突き抜けるツーベースを放つ。





5番深津の送りバント、6番バーフィーの内野安打で再び同点!!





バーフィー「当たった・・・・・やったぜー-!!!!」





こんなチームメート全員が大活躍するシーソーゲームの展開など一切予想していませんでした。気が抜けません。





その後もこばが不屈の闘志で投げ続けます。





・・・通用しています。俺達は県でも通用しています。あの決勝戦の翌日、ナナイから見せて貰った地方紙を見て、そして同い年の他の連中の活躍を見て、完全に触発されました。











あの化け物がいるチームと戦いたいのです。そこに自分のピッチングが通用するのか確かめたいのです。昭和の心がまだ残っているこの時代、その考えがもしも許されるのであれば、小学生であっても自分の野球人生を賭けます。








同い年のスポーツ王にしまと大胆不敵のみなみから三振を取ることが出来れば、・・・もう俺の野球人生は終わりでいいんです。それ以上の事は何も望みません。





奴らと当たるのは全国・・・。引退前最後の試合です。・・・こんな所で絶対にやられるわけにはいきません。チームメイト全員を引き連れて王者に立ち向かうのです、奴らと戦うのです。あの底知れない実力の新進気鋭集団と!!








昼からの2回戦の事、明日の体調などそんな事は一切気にしていませんでした。


球威は一切衰えず、6回裏の相手打者を3者連続三振にとるこば。





こば「おっしゃー---!!!!!」





ナナイ「凄いぞこばー!!!」





バーフィー「いける!!いけるぞこば!!」





深津「こばさん!!」








全員が一丸となっていました。自分が住む地区では人数が揃わず、連合チームとなりました。知っているのはナナイくらいで、学校が違う全く知らないメンバーと野球をすることになりました。でも今はそれなのにどこのチームより一丸で、もぉどこの誰だか分からない景色に対して遠慮していた自分自身は消え失せ、決してチームメイトは他人などには見えません。


当時完全に少数派の人間であった俺とナナイがこのチームを引っ張っているという自負がありました。





野球がみんなより少しだけ上手かったからではなく、重責を果たし仲間として認められ、周りが信頼してくれたからです。








もう周りから無警戒とは言わせません。あの地方紙の端っこにメモ程度の記事を書いた記者に今度はデカデカと俺達こばーずの記事を書いて頂きたい!!





















キーーーン!!!


鋭くバットを振りぬくこば。





バーフィー「おっしゃー!!」





延長8回に決勝タイムリーをライト線に打ち込む。





ホームベースを踏むナナイ。





そして8回裏をピシャリと抑える深津・こばのバッテリー。





こば「・・・勝った・・・・勝ったー!!!」





全員「やったー!!!!」





5対4で競り勝ちました。





こばは5打数4安打2打点。投げては8奪三振の大暴れ。





県大会 1回戦突破!!








こば「やったー」








こば!!喜んでる暇はないぞ!!ちゃんとポカリ飲めよ!!

作者のエイルはブログもやっております。

是非、立ち寄ってみて下さい。

https://eirblog.com/

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