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つかの間の余暇

こちらは作者のエイルが運営しているブログで書いていたブログ版作品です。

(ブログ版は現在小説家になろう限定で公開しています。)

エイルブログ → https://eirblog.com/


加筆版はKindleにて公開中です。

https://amzn.to/4clTigW


地区大会決勝で初優勝を飾る、こばの連合チーム(こばーず)。


地区の強豪チームを相手に1-0の超接戦を切り抜け、なんとか県大会への切符を手にしました。











クラスで仲良しのチームメイトのナナイと話しているこば・・・・。





ナナイ「こば!そういえば、地方のスポーツ新聞見た?」





こば「え?何それ?」





ナナイはランドセルから、新聞を1部取り出しました。





一体何が書いてあるのでしょう・・・・












こば「3打席連続ホームラン・・・・しかも両打席ホームランを記録・・・。しかも決勝で・・・どんだけ図太い神経してるんだ・・・。相手のピッチャーも決して成績は悪くないのに・・・・」





というか・・・・・・








小学生のレベルじゃないだろ・・・・。








昨日同時刻で行われた、他地区決勝戦でのにしまさん達の活躍が大きく記事に載っていました。にしまさんのメジャーリーグを意識した練習方法が実を結びました。








ナナイ「4番のにしまってマジでスポーツ王だよな(笑)てか・・・全国には凄い選手が沢山いるなぁ。・・・他にもこのショートで3番打ってる、左打ちのみなみって奴も出塁率が8割近い。今大会ほぼ全打席出塁してる。このチームの地区大会平均得点が23.5点。決勝戦の15点が少ないくらいだ、凄まじい攻撃力。」





慌てて新聞に書いてあるスコアを見て、こばの動きが止まります・・・。





こば「・・・15-14・・・結構荒いな。・・・。失点が多すぎるような気が・・・。」





ナナイ「なんか乱打戦になって、そのまま最終裏の攻撃で打ち勝った感じだよな。守備に関しては、記事に載ってるにしまとみなみにはエラーが無いけど、他の7人はエラーが相当多い。多分守備は練習してないわ。」








新聞で見たチームは、守備を度外視した恐ろしく粗削りなチームでした・・・・。








こば「ここと当たったらどえらいことになる・・・・。」





全国のレベルの高さに固まってしまいました・・・。








ナナイ「・・・なぁこば・・・・俺らってさ・・・・大したことないんじゃね?(笑)」





せ・・・せっかく勝ったのに・・・・なんてことを言うんだ相棒・・・。





こば「ば・・ばかやろう!(笑)俺達だってこいつらと同じように、地区を勝ち抜いたんだ!・・・・・・そうだ!そんな事より、俺らの記事は?!」





こばは新聞を再び読み始めました・・・・・。





えー--と・・・えーと・・・・。


・・・





・・













「エースこばくんが苦戦しながらも完封。こばーずが県大会へ駒を進めました。」





新聞を読み終える寸前、ページ最後の左下の端っこに1行だけ書いてありました。





ナナイ「・・・・・・・」





こば「・・・一体なんなんだこの差は・・・・。」





悪意すら感じる、このこばーずの無警戒感・・・・。





泥に飛び込んだり、靴が脱げたり、あれだけみんなで頑張ったのに、世間の評価は異様に低かったのでした・・・・。








ナナイ「俺らもバッティング練習しなきゃな。」





こば「いやナナイ、守備が基本なんだ。野球は守備が大事。このチームを真似する事はないよ。こういうチーム相手でも、守り切れば必ず勝てるから。」(平均23.5点も取る打線・・・・抑えられるわけねぇだろ・・・・。)





こばはきっぱりと言いました。(内心、やられる・・・と・・・そう思っていました。)














群雄割拠ぐんゆうかっきょなのです。これこそが本当の群雄割拠。こばやナナイ達がこうやって話している時も、勉強をしている時も、寝ている時も、まんじゅうを食べてくつろいでいる時も、各地で猛者たちが死闘を繰り広げていました。・・・・・それは必ずしも相手がいるわけではありません。








深夜に庭で素振りをする姿が。


にしま「・・・・」


ブンっ!!!・・・・ブンっ!!!・・・・ブンっ!!!


!!!・・・!!!!


にしま「・・・」





ブンっ!!!!・・・・・











グラウンドで一人気を吐く姿も。


ノックする監督「あー!!手が滑った!!」


カキーーン!!!





みなみ「・・・おらっ!!!」


パシーッ!!(ダイビングキャッチ)


監督「お前コラ!試合でやれやそれを!!」


みなみ「ふんっ!」








全て自分と戦っているのです。自分の甘えた心と向き合い、各々が戦っているのです。周りの事など見向きもしません。








普段はたしかに親友です。・・・しかし、いざグラウンドに入ると、野球をする為に集まっている集団のうちの1人に過ぎないのです。








今日はあいつが部活に参加している、あいつが今日は休んでる。そんな他人を気にする事は、一切ありませんでした。





グラウンドでは、他人でした。











タッタッタッタッタ・・・・





こば「け、決して練習量ではよそには負けていない!」





バーフィー「そらそうだ!!・・・おい!監督もお前も、何周走らせるんだよ!!・・・・」





ナナイ「はー・・・マジでもうだめだ・・・。」





こば「みんな!そんな事言いながら走れてるじゃないか!良い調子だ!!まだまだ行くぞー!!」





監督の意に反して連合こばーずのキャプテンこばがあまりにも走らせるので、チームメイトは完全にヘバっていました。








練習試合はそれなりにあるものの、今回のような超大事な大会は年間を通して少ないのです。





出場大会が少なくても、それでも走る。何をするわけでもない。ただ、基礎体力を作る為ひたすら走るこばーずナイン。

作者のエイルはブログもやっております。

是非、立ち寄ってみて下さい。

https://eirblog.com/

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