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25.

翌日。

前日に予告された通り、先生の授業を終えると母さんの執務室へ移動して魔法の勉強が開始された。


昨日あれからゲームのミザリーの事をいろいろ考えて、やっぱり彼女は一回も雨や風や雷なんかでアンジェラを苦しめたことはなかった、という結論に達している。

つまり、私には魔法の才能はない、と言うことだ。

レアだけど使えない力。

きっとこれも、彼女がねじ曲がってしまった原因の一つだろう。

まぁ私にとっては雷魔法なんて使えなくても何の問題もないし、劣等感を覚えることもないだろうけど、昨日の母さんとミアーニャの様子を見るに、自分の力がうまく使えないということは魔女にとっては相当キツいことのようだ。

しかも、それはもしも使いこなせれば自分が世界の中心になれるような、珍しくて強い力。

それをせっかく授かったのに、まともに発動できない。

ねじ曲がるのも無理はないわね。


「さて。―――ええと、何から教えればいいかしらね」

今日は場所こそ昨日と同じ母さんの執務室でも、重厚感のあるデスクを挟んで向かい合っているわけではない。

部屋の片隅に応接のようなスペースが取られており、低いティーテーブルとソファセットがあるのだが、そこに向かい合って腰かけている。

簡単な打ち合わせ用のスペースらしく、家具はどれもシンプルながら使い心地のいいもので、落ち着いた色味で統一されている。

デスクのある側とはタペストリーのかかった錬鉄の衝立のようなもので簡易的に仕切ることができるようになっており、広い空間にいながらも衝立の向こう側で誰かが働いていてもそんなに気にならないプライベート感もある。

今日の先生は母さんで、ミアーニャはその間領地の仕事をしているはずが、お茶を淹れてくれたり母さんの傍に資料を運んで来たり、そわそわと私たちのそばを行き来している。

せっかくの衝立があまり意味をなさないし、ちょっと気になるから、もう逆に母さんの隣にでも座ってくれたほうがいいわね。


「まずは魔法の概念からお教えするのがいいかと思いますよぅ」


考え込んでしまった母さんに助け船を出すように、衝立バリアーをものともせず母さんの横を通りかかって反対側の本棚へ行くふりをしたミアーニャがそう口をはさむ。

いやもうホントにこっちに座って一緒にやればどうかしら?

後で二人一緒に仕事したほうが、いろいろ捗りそうよね、これ。


「あ、そう、よね。魔法の概念、ね。―――ええと、魔法っていうのはね、この世界のいろんな精霊たちにお願いをして力を借りて、起こす現象のことなの」


「精霊」


はいさっそく来ましたよ、ファンタジー。

どこまで耐えられるかいきなり耐久レース開幕ね。


「そう、精霊。母さんであれば、雨や風の精霊の力を借りているわ。・・・で、あなたは天の火の精霊の力を借りることになる」


「それって目に見えるものなの?・・・なにかこう、呼び出して契約して力を貸してもらう、とか?」


「精霊は目には見えないわ。でも、魔女であれば感じ取ることはできる。―――起こしたい現象を、まずは明確にイメージすることが大切よ。精霊はそのイメージを読み取って、必要なだけ力を貸してくれる。魔力と引き換えにね」


「魔力・・・って、私にはどれくらいあるの?」


「外から測定することはできないの。けど、魔法を使うとこう・・・疲労感を感じるわ。限界は魔法を使いながら知っていくしかないけれど、使えば使うほど伸びていくものでもあるの」


「使いすぎると?死ぬ?」


「死なない死なない!私たちはそんなにヤワじゃないわよ。ただ、本当に限界が来ると気絶しちゃうわね。でも寝たら治るから心配いらないわ」


なるほどねぇ。

精霊っていうのはイマイチよく分からないけど、魔力っていうのはあれね。

妹にやらされたいろんなゲームのうちに似たようなのがあったわね。

マジックポイントとか言って、魔法を使うたび減っていく数値。

ゼロになると魔法が使えなくなる、っていうアレね。

さすがにゲーム内では魔法使いが気絶するってのはなかったけど。

・・・ロールプレイングゲームだっけ、ボスが倒せないとか言って、よくレベル上げさせられたわ。

おんなじ場所をぐるぐるぐるぐる回って、ひたすらボタン押す不毛な作業。

・・・今思い出さなくてもいいヤツよね、これは。


前世を思い出して思わず遠いどこかを見つめてフリーズしていたようで、気が付くと母さんの心配そうな顔がテーブル越しにずいっとこちらに接近してきていた。


「だ、大丈夫よ!その精霊っていうのを感じるってどんなかなって考えてただけだから!」


慌てて言い訳すると、母さんの目から心配の色が薄まる。


「ゆっくりでいいのよ。まずはどういう現象を起こしたいのか、つまりどんな魔法を使いたいのか、明確にイメージする練習から始めましょう。―――ええと、お手本を見せてあげたいんだけど・・・ねぇ・・・」


「ロザリア様の力はぁ、強すぎてお手本には向きませんねぇ。近隣一帯が大変なことになりますぅ」


母さんの座ったソファの後ろを通りかかったミアーニャが、本棚から適当に引っ張って来たに違いない本を抱えて立ち止まり、そんなことを言ってのける。

まぁ確かに娘に魔法教えたいから、で嵐を呼ばれたら近隣住民にとっては大変な迷惑よね。


「イメージ、ね。じゃあ母さんが魔法を使う時はざんざん雨が降って風が吹き荒れる、っていうような想像をしてる、って事かしら?」


「まずは・・・そうね、風の精霊が、世界の四方から私のいるところに向かって強く息を吹きかけるのを想像するの。そうすると雨を運ぶ水の精霊の乗り物である雲が吹き寄せられて、集まってくるでしょ?あとは簡単、水の精霊たちにその恵みを大盤振る舞いしてもらえるよう頼んで、風の精霊たちにはそれに合わせて好きなように踊ってもらうのよ。それを想像しつつ、力ある言葉―――呪文で具体的にお願いをするの」


「ごめん母さん、何言ってるか分からないわ」


「難しかったかしら・・・そうよね、ごめんなさい。でもまずはイメージを作ることが大事なのよ。そして、それに沿ってひとりひとりが自分の呪文を構築するの。これが、私たち魔女の魔法の使い方」


いや、私が何言ってるか分からないって言ったのはそういう意味じゃなくて。

風の精霊が息を吹きかける?

雲は精霊の乗り物?



拝啓、前世の家族の皆様。

菊花香る時節、息災にお過ごしの事と思います。

不孝にして皆様よりも一足早く死去いたしましたこと、遅まきながらお詫び申し上げます。

私は皆様の手厚いお弔いの結果、無事に転生し、8歳にしてすでにファンタジー飽和状態で心が死にそうですが体は元気にやってます。

ねぇ、自然科学って知ってる?

自然科学って知ってるわよね?

お姉ちゃんが転生したのは、魔法がある世界なのよ。自然科学はないけど。



突然視界にぬっとミアーニャの顔が大写しで割り込んできて、私はびくっと身を引いて意識を現実に戻した。

おっと、ファンタジーの暴力のせいでちょっとだけ魂が体からはみ出てたようね。


「ミザリー様ぁ、難しいようなら明日ミアとゆっくりお勉強しましょうねぇ。ロザリア様は雨と風を別に使う事こそできませんけどぉ、魔法の習得のカンは良かったのでイマイチ『分からない』が分からないんだと思うんですぅ。でも、このミアがついてますからぁ!絶対大丈夫ですよぅ!」


「・・・ありがと。頑張るわ」


私がとりあえず返事をすると、ミアーニャは満足そうに笑って引っ込んでくれる。

そして、元通り私たちに構いたくて仕方がないけどとりあえず仕事をしているっぽく取り繕った体勢に戻ってくれた。

・・・それはそれで気になるけど。


「えと、母さん。雲って何でできてると思う?」


唐突な私の質問に、すぐ目の前で“人に魔法教えるのって難しい・・・”という顔で腕組みをしていた母さんがふっと私に向き直る。

自然科学、息してるかしら・・・


「雲は・・・精霊の乗り物よ?」

「えと、だから、素材とか・・・は?」

「素材!?えぇ!?・・・精霊の乗るものだし、魔法じゃないかしら」

「MA・HO・U」

「そう、魔法。精霊は息をするように自然に魔法を使いこなす、魔法の根源だもの。そして、魔女や魔術師の請願に応じて力を貸してくれるのよ」


遅かったか。

既に自然科学は魔法に殺されていた。

・・・それだけでなんでもできちゃう魔法みたいに便利な言葉よね、『魔法』って。


「じゃあ、霧ってなにでできてるの?」

「霧?・・・霧は水でしょ?水の精霊の力で、すごーく細かくなった水よ」


あ、そこは理解できてるの。じゃあなぜ水蒸気(くも)が分からない!


「霧は水。でも雲は魔法。・・・魔法は、イメージ」


そして自然科学は死んだ。

と、いう事は。

電気という概念は、この世界にはない、のね。

だから七代様とかいう人は、自分の魔法を使えなかった。

三代様とかいう人も、雷雲がなければ雷を落とせなかった。

そういう事か。


雨や風や霧は目で見て、触れることができる。

雨や霧は濡れる感触があって水として残るし、風も個体や液体ではないけれど、肌に当たれば感じる。そして、植物などが風に吹かれてざわめく様で認識はできる。

だから、概念として理解されている。

けど、雷は水のように留めておけるものではないし、風のように息を吹きかけたりして自分で同じ現象を再現できないため、理解できる力ではないのだろう。

『天からの火』という名前があらわす通り、落雷に当たった木が燃える様で、空から降ってくる火という程度の認識のイマイチよく分からない力、という事か。

身近な電気というと静電気があるけど、そもそも空から落ちてくる雷と体にたまる静電気を同一だと理解していないのだろう。

こっちは自然素材の服しかないから人造の合成繊維ほど静電気なんか溜まらないだろうし、下手をすると静電気すらきちんと認識されていないかもしれない。


「なるほど。理解した。じゃあ、私が雷を使うために必要なイメージは―――」


今の私にとって、最も想像しやすい雷もしくは電気の発生方法は。

―――発電所、かしら。

タービンね。タービンを回すのね。火力だか水力だか風力だか知らないけど、タービンを回して発電機につなぎ、その運動エネルギーをコイルに伝えて、中で磁石を回転させることで電気を作り出す。

回転と、回転による摩擦と、摩擦による正電荷負電荷の分離。

プラスとマイナスがニュートラルに戻ろうとする時に発生する力。

それが、かみな・・・おっとやめとこう!


ぐるぐる回るタービンを想像していると、心臓のあたりが熱を持ったように熱くなってきて、どんどん膨張していくその熱がまるで心臓を介して全身を駆け巡るような感覚に襲われる。

どんどん感覚が研ぎ澄まされていくのに、こちらを心配げに見てくる母さんとミアーニャはまるで透明な薄い膜を一枚隔てた向こう側に居て、私の感覚域と世界が切り離されてしまったかのような―――いや、逆に根源の部分でほかの何よりも強く強く世界と結びついたような、自分一人だけで居るのに足元は何をどうしても大元とつながって揺らがないような、奇妙な孤独と安心感を覚える。

雷の発生プロセスをごく冷静なまま辿りながら、心は間違いなく体の熱に引っ張られて高揚し、呼べば雷が降ってくるのでは、と錯覚するほどの全能感に体が震える。

電気を発生させられる―――それに対する強い確信に肌が粟立ったあたりで、私は慌てて自分の中の“発電所”を休止させた。

あっぶない、8歳にして人生最大級の過ちを犯すとこだったわ。

発電所は閉鎖、一斉設備点検よ!2か月くらい発電休止するからね!!


「―――ええと、分からないみたい」


何かじっくり考え込み、突然目を閉じて集中を始めた娘を固唾をのんで見守っていた母さんとミアーニャに言い訳し、私は苦笑いで体内に残った熱を誤魔化した。

対する母さんは緊張を解いて、どことなくほっとしたような、残念さの中にうっすらと安心感が透けた笑みを浮かべて、ソファに座りなおす。


「ええ、そうよね。最初からうまくはいかないわ」


「明日ぁ、ミアとお勉強しましょう~!イメージを作る助けになるようにぃ、一緒に呪文も作りましょうねぇ!」


今日の『魔法のお勉強会』はそれでお開きになり、私は母さんとミアーニャにお礼を言って自室へ下がり、今後の方針について検討することにした。

二人が励ましと心配と、少しの諦めの入り混じった笑顔で送ってくれたのが心苦しいわ。






自室に戻ってきた私をアルマが出迎えてくれて、すっかり考え込んでいた私に声をかけるでもなく、静かにお茶の用意をしてくれてからすっと退室していく。

やっぱり、できる侍女は違うわね。



結論から言いましょう。

多分、雷呼べると思う。

魔法?なにそれファンタジー、って思っていたけれど、現に前世では人間の力で電気を作り出していた。

発電所が丸ごと私の中にある、というあの想像は驚くほど速やかに現実に電気を作り出そうとし、あそこで止めていなければ放電できるくらいの電気を発電してのけたかもしれない。

・・・こわ。

怖いわね。

・・・いや、電気が、とかじゃなくて。

もしも雷が落とせる、となると、私はどうなるのだろう。

それが。その、それによって引き起こされるあらゆる可能性が怖い。

・・・いえ、杞憂ってこともあるわよね。

例えば、あの場の雰囲気に飲まれて私雷呼べる!って思ってるだけで、実際魔法とか使えない可能性だってまだあるし!

そうよね!魔法使えるって決まったわけじゃないから、無駄な心配かもしれないわね!



私は一度頭を振って雑念を払ってから左手の手のひらを上に向けると、目を閉じで現在機材点検中の発電所に再び小さく火を入れる。

心臓がばくばくと脈打ち、全身に熱として力がめぐり始めると、左手の平の上に雲を思い浮かべる。

―――いつだったか、旅行に行った時の事。

飛行機の中で、縦横に雷が走る雲を見た。

雲の塊の中を幾条もの稲妻が駆け抜けて、あの身がすくむような独特の閃光が何度も走る。

それは、原理を知ってても十分に神秘的な光景だった。

飛行機から少し離れていたこととあの威圧的な音がしなかったというのもあって、雲の中をギザギザに走る稲妻がとてもきれいで、通り過ぎて見えなくなるまでじっと観察したっけ。

雲内放電っていうのよね、確かアレ。

雲の下のほうにたまった負電荷が、雲の上のほうの正電荷に引かれて登る現象。

あれは地上と雲とが大きく離れているから、雲の中だけで収まっていた。

その時の事を克明に思い浮かべる。

正電荷と負電荷が分離し、引かれあってニュートラルに戻ろうとする。

ただし、私の左の手のひらの上だけで起こる現象として。


心臓から端を発した熱は空想の中のタービンを動かし、そこで別のエネルギーに作り替えられて左腕を流れる。

バチバチバチ、と本能的な恐怖を煽る音がして、私は閉じていた目を開いた。

左手のひらでごく小さな稲妻が何本もの閃光のアーチを描いているのを見つけ、あっさりと実在証明されてしまったその力にどっと疲れを覚える。

・・・いえ、母さんの言ってた魔法を使った疲労感ってのじゃなくて、もっとこう、常日頃から感じることが多い・・・多分精神的なヤツよ。

また考えること増えたじゃないコレどうすんのよ、ってね。


とはいえ、手のひらで稲妻が踊っているというのはなかなか不思議な光景だった。

静電気と違って私には痛くもかゆくもないそれは、バチバチと歪なアーチを描いて始点から終点まで青白い光が駆け抜けてゆく。

そのさまはまるで、龍たちが気まぐれに空を泳いでいるようだ。―――西洋の竜でなくてお寺の天井画とかにいる東洋の長いほうの龍よ。

静電気の痛みを知ってる身としては、これだけ手のひらでバチバチいってて痛くないのはちょっと不思議。

そもそもが私から発生した電気なら、電源である電池は電気を流されても感電しないってことね。

あ。

そういえば今は小規模発電しようと思ってやったけど、たとえば発電機の横に発電機のキャパに見合った蓄電池を設置しておく、というのはどうかしら。

そうすればいちいち必要な時にタービン回して発電機を動かして電気を作る、という想像をしなくていいのかも。

電池なら回路さえしっかり設置しておけばスイッチ一つで電気が流れるものね。


―――いやいやいや。

今はそんな事考えてる場合じゃないわ。

実在性が不確定だった力をうっかり実在確定させてしまったんだから、まずはその取扱いについて考えるべきよ。

私は魔女で、発電できる。

雷は・・・まだ呼べるかどうか不確定だけど呼べる可能性がある。

そうなるとどうなる?



『ロザリア様は青嵐の魔女と呼ばれておいでなんですよぉ!激しい嵐を呼び寄せてぇ、戦場をぐちゃぐちゃに引っ掻き回すんですぅ!それはそれはすごい力なんですよぉ!』



ミアーニャの言葉が一番に脳裏によみがえる。

―――戦場。

(かみなり)』を有効活用する場として、一番に挙がるでしょうね。

折しもここは隣国との最前線で、隣国は停戦条約があるはずなのにおとなしいとは言い難い。

父さんも母さんも、ああいう人たちだからきっとそれを強要したりはしないはずだけど、周りの他の人たちもそうだとは言い切れない。

特にジーク。

彼なら考えるでしょうね。私の兵器利用を。

雷は見た目も音も派手だから威嚇にはもってこいだし、当たった時の殺傷力も文句なしだ。

母さんが嵐を呼べるのだとしたら、私が加わることで風雨に雷を伴うことになる。

そんな戦場に誰が行きたいと思うのだろう。

金属製の防具や武器を持って。

もしも私の力がただ雷雲から雷を引き寄せるだけで、指向性を持たせられないのだとしても、たとえば母さんの誘導次第で敵陣と周囲だけに雷を降らせる、程度には範囲を絞れるだろう。

抑止力として、貢献したい気持ちはある。

お兄ちゃんを見ているから。

お兄ちゃんのように、戦争みたいなくだらないことで親を亡くすこどもがいなくなればいい、と思う。

でも、私に人を殺す覚悟があるかと問われれば別だ。

不殺生こそ釈迦の教え、この不毛な輪廻からの解脱への道。

まぁ思いっきりお肉とか食べてるけど、私に代わって屠殺してくれる人には日々感謝の念をささげているし、お肉になった動物にも同様に感謝して頂いているわ。


考えなければならない。

私は、私をどうするのか。

―――とりあえず一旦、発電所は点検のためお休みとしましょう。

ついでに大型蓄電池の概念取り付けも行いたいしね。

まだ誰にもバレていないし、幸いにしてレアで取り扱いが高難度な・・・少なくともこの世界ではそう思われている力だから、いつまでたっても使えなくったって問題ないでしょう。七代様とやらという実例もいるわけだし。



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