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植物と話のできる令嬢は気持ち悪いと婚約破棄され実家から追い出されましたが、荒地を豊かな森に変えて幸せに暮らしました  作者: 茜カナコ


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26、暴走

「フォーコ、死になさい」

「は? 小娘が何を言うんだい?」

 フィーコは一瞬笑ったが、顔をこわばらせた。アリスから恐ろしいほどの魔力を感じたからだ。

「……インフェルノ……!!」

 アリスが呪文を唱えると、フォーコの周りに、いくつもの火柱が立ち上った。

「何!? 炎の魔女の私に、炎の魔法を使う気かい? ふざけるのも大概に……」


 フォーコはアリスの作り出した青い火柱に囲まれたまま呪文を唱えた。

「ディスアピア! 炎よ、消失せよ!!」

 しかし、アリスの青い炎は消えることはなかった。

「アリス、殺してはいけない……」

「……」

 ブルーノの言葉はアリスには届かなかった。アリスの目は虹色に輝いたままだった。


「これで、最後です!! 消えなさい、フォーコ!!」

 アリスが両手を天にかざすと、大きな火球が空から降ってきた。

「アリス!!」

 ブルーノが叫んだ。

 アリスの目から不思議な輝きが消えた。

「え……? 私……」


 アリスの目の前で、フォーコが燃えさかっている。そしてフォーコは焼け尽くされた。

「私、何てことを……!?」

 アリスは燃え尽きたフォーコの灰を見て、愕然とした。

 その場に座り込んだアリスの肩に、ブルーノは手を置こうとして、止めた。

「ブルーノ様……?」

「アリスさん、フォーコは寿命を迎えたと報告しよう」

 ブルーノはそう言うと、アリスのことをじっと見つめた。


「何故ですか?」

 アリスはブルーノの固い表情を見て、不安になった。

「……アリスさんの魔力が暴走すると、フォーコよりも国の脅威になると王子は判断するだろう」

 ブルーノは自分に言い聞かせるように、ちいさな声で言った。

「それはどういう意味ですか?」

 魔力が尽き重くなった体を、両手で支えながらアリスはブルーノに尋ねた。

「分からないか? アリスさん? 事と次第によっては、私は貴方を殺さなければならなくなる」


 ブルーノの瞳の中に、今まで見たことのない表情が浮かんでいる。

 それは、アリスに対する恐怖の色だった。

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