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神の愛し子  作者: ルカ


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神はその魂を慈しむ

本日2話連続投稿しております、こちらが2話目の最終話なので閲覧はご注意ください。

 あの魂をはじめてみたのはいつだっただろうか…。


今までたくさんの魂があの世界へ降りていき、また帰ってきた。


 その流れをずっと見つめているうちに1つ1つ個性の違う魂はほんの少しずつ色を持っている事に気が付いた、その中でもっとも見分けやすいほど輝いていたあの魂、あれをずっと傍に置いて眺めていたくなった。


次に魂が帰ってきたときに傍に置こう、それまであの魂の輝きが失われる事が無いようにあの世界へ言葉を降ろした。


人の魂とは感情や育った環境で簡単にその色を濁らせてしまう、そうならないようにあの魂の養育に気を配るようにと、ただし大人になってからはその感情で傷つけることが無いように引き離す事で魂の色をまもりたかったのだ。


だが、あの魂は大人になる前に他の人間へ心を傾けるようになった。

あの魂を揺さぶるものを近くに置きたくない…人の心は簡単にうつろう、万が一にもその魂に傷をつけては傍に置く意味がなくなってしまう。

【我が愛し子に心を向けるのはゆるさぬ】

そう声を降し愛し子を愛した記憶を消そうとした。


「僕もね、君のことがずっと……ぐっ…なんだ…なにか声が…あ…頭がいた…イヤだ……絶対いやだっ!うがあああああああっ」

絶叫しながらのたうち回りながらも、愛した記憶を手放そうとしない。


そこまで抵抗するのか…少し男に興味を持ちながらもそのまま記憶を消してしまおうと力を注いだら、なんということだ…男の魂が二つに裂けた。


しまった…まさか魂を裂くほど執着してたとは…いくら『魂の管理者』であっても魂を直接傷つけることは許されない。


だが二つに裂けてしまった魂を戻すことはできない、仕方なくその魂を眠りにつかせどうするか考えていた。


そんな時あの愛し子の声が聞こえた。

『寂しい…一人は嫌…』

あまりにも悲痛な叫びにこのままでは魂が濁るのでは…と直接様子を見に行った。

白い獣の姿に最初はおびえていたが、徐々に緊張もほぐれてきたのか獣の体を撫でながらポツポツと語り出した。


 …どうやら人間というものは一人では生きて行けぬものらしい、あの神託は逆効果だったようだ。

だが今更神託を撤回したところでこの愛し子の心が救われるようにも見えない、どうするか悩んだのだがふと、あの男の魂のことを思い出した。


とりあえず愛し子を部屋へ帰すことにして、獣の体を消そうとした時に

「…ずっと待ってるから…」

とポツリとこぼす愛し子の言葉に、なにか言葉で言い表せないようなフワフワとした感情を覚えた。


早速男の魂を眠りから覚まし問いかけてみた、【お前は魂だけの存在になったがそれでも愛し子の傍にいることを選ぶか】と、男は悩むこともなく

『どんな姿であってもアンナの傍にいたい』

という。

ならば、裂けた魂のままでは不味いので『魂の管理者』としての権限を持って精霊へと作り替えた。

【精霊とは魂の運び手にして癒しを与える存在、本来ならばすべての魂の為にその力を使うものだがお前の場合は、成り立ちが特殊ゆえ愛し子の為だけに存在することを許そう】と愛し子の元へ送った。


それからは愛し子の悲しみの声は聞こえなくなり、その魂はますます光り輝くように眩くなっていった。

未だにあの精霊は獣へと姿を変えることができないようなので、たまにそっと夜に会いに行った。

愛し子はとても喜んでくれたが、そばで精霊がやかましいのだけがうっとおしかった。


『アンナ! 僕だっていつか変身できるようになるから、そしたら神様よりもっとたくさん撫でて!』

「テオドール様を撫でる…そ…そんな…とてもできません…」

『アンナ…』

ショックを受けている精霊がなにかブツブツいっていたが面倒なので無視して愛し子のそばで寛ぐ。


魂が帰ってくるまでこうやっているのも悪くないな…そんな気分にさせられた。







最後までお読みくださいまして、本当にありがとうございました。


・神様の職業は『魂の管理者』です。

神様はアンナちゃんに恋愛感情をもって愛し子にしたわけではありません、綺麗なものをそばでずっと見ていたいなー程度の軽い気持ちです。

人間の常識も分からないので、アンナちゃんがひどい目にあいました。

 ・テオドールくんの魂が裂けたのは、そこまで好きだと気付けない神様のせいでした、もう半分の魂は体の中にあるので特に問題はないようです。


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