第39話「限定おっぱいジャンケン」
「こんなのどうだ? 題して――おっぱいじゃんけん」
ねとりが白い目で見てくる。
「……言ってて恥ずかしくない?」
抗議は無視して、たかしは熱弁を続ける。
「中学の時、次に店に入ってくる女子の胸の大きさで、
アイスをおごるか、おごらないかってゲームをよくやっていたんだ。それを元にルールを作る」
とりあえず、思いつくまま考えを述べてみた。
「制限時間内に、AカップからEカップまで、五人の女の子をスカウトしてきて勝負するんだ。
便宜上、Eカップ以上は全員Eカップとみなす。
全五回戦でカードを出し合い、カップの大きい方が勝ち。同カップは引き分け。
ただそれだけだと単純な勝負になるから、ここはひとつジョーカーを作る」
「ジョーカー?」と隅田。
「Aカップは最弱だけど、Eカップには勝てるようにするんだ。
貧乳はステータス、希少価値だからな」
「うわあ……」「ふゆぅ、男って不潔……」「女を何だと思ってるの?(死ねばいいのに)」
身内からすでに非難ごうごうだが、たかしは折れない。
「スカウトした女子を出し合い、三勝した方が勝ち。
負けた方はなんでも言うことを聞く。わかりやすいと思うんだが」
とっさの思いつきにしては、なかなか面白い勝負ではないだろうか。
校内の女子の胸で遊べるうえに、勝てば、こっちにも巨乳メンバーが参入する。
視線は自然に、三五七の豊満ボディにいっていた。
隅田は、三五七と数回言葉をかわすと、手を挙げる。
「こっちからも提案いいだろうか」
「どうぞ」
「スカウトできるメンバーは六人というのはどうだろう。
スカウトメンバーは必ず、AカップからEカップまで全部揃えなければならない。
ただし、勝負に出せるのは五人のみ。
そうすれば手持ちのカード同士で、読み合いが発生するはず」
「なるほど」
細かいことは考えてなかったので助かる。これでだいぶゲームっぽくなるのだろうか。
その他の細かい条件もすり合わせて確認していった。
・スカウトは早い者勝ち。
・スカウトできるのは、この学校の生徒のみ。
・公正を期すため、イマジネの使用は互いに一回のみ。
「勝敗数で引き分けの場合はどうする?」
たかしの問いに、隅田は淡々と答えた。
「その場合は、最終判定ってことでどうだろうか?
勝った試合で獲得した二人の胸囲分がポイントになる。
そのポイント合計が大きい方が勝ちと」
「あくまで勝敗数が引き分けの場合な」
これでだいたいのルールは決まった。
法家が二人の前に立ち、最終的な確認をする。
「じゃあ、僕のイマジネで、そういうルール設定をお互いに課しますね。
あ、もちろんルールを破った時点で負けということになりますから」
ねとりが思い出したように尋ねる。
「そういえば、法家君のイマジネって、どうやって発動するの?」
「決めたルールを、こうやって身体に書きこむんですけど……」
「あ、じゃあ、あたしが書いてあげるよ。『肉便器、ここに入れてね』と……」
「わーい。インリもお絵かきするー」
「自分で書けるから大丈夫です!」
法家は手慣れた様子で、お腹に文字を書き連ねていった。
「じゃあ、試合は今から一時間後に開始です」
「よーし、じゃあスカウト始め!」
たかしの掛け声とともに、男たちのプライドを賭けた勝負が始まった。




