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【転生】【異世界】【最強】【ハーレム】なんかクソくらえだ!  作者: 泥水啜
あそ部っ! ☆うちの体育館が突然ダンジョンに!?☆
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第32話「罵りはご褒美」

 その人物は驚いたようにたかしを見つめた。

 返事がないのが正解か。


「どういうこと?」


 めもりが首をかしげる。


「ゲロシャブ、おかしくなっちゃったの?」「頭打った?(元からおかしいけど)」


 よくわからないといったインリとパコに、たかしは解説する。


「逆だったんだ」


「逆?」


「俺は、ずっとイマジネ使いと戦っていると思っていた。

 それがそもそもの間違いだったんだ。そうだろ?」


 たかしは目の前にいるパソコン女――

 犬神に話しかけた。


「犬神杏。こいつが真のイマジネ使いだ」


 ねとりが目を白黒させている。


「は!? じゃあ、あの子は?」


 そう言って法家を指差す。


「法家こそがイマジネだったんだよ」


「な、なんだってー!?」


 二人のやりとりにインリが異を唱える。


「ひにゅー? でもおかしくない?

 あの子の姿、ここにいる全員が見えてるんだよー?

 イマジネって、普通の人には見えないんじゃあ……」


「それがすでにこいつの能力なんだろう」


 たかしは推論を口にする。


「おそらく犬神は、何らかの力を使って、法家の存在を全生徒に認識させたんだ。

 校内のほとんどの人間が、すでに能力をかけられているのかもしれない。

 まあ詳しいことは、パコを使って聞いてもいいけど」


「……よくわかりましたね」


 一瞬、法家の姿がスッ消えた。

 途端に会場にいたあそ部の連中も、抜け殻のように崩れ落ちる。


 そして再び、今度は一人の法家が目の前に現れる。


「僕の能力は、世界構築ルールメイカー

 独自に作り出したルールを、相手に適用させる力を持っているんです。

 校内の人たちには『僕を他の人間と同じように扱う』というルールを設定させていました」


 法家は不思議そうな顔をする。


「けど、なんで僕がイマジネだとわかったんですか?

 目立った行動は取ってないはずなのに」


 たかしはひとつずつ種明かしをした。


「まず不審に思ったのが、法家が俺のイマジネを追い出した時だ。

 最初は、連中の誰かに指示を出したんじゃないかと疑っていた。

 あいつらに視線をやった途端にイマジネを弾かれたからな。

 けどあの中にイマジネはいなかった」


「うん、全員人間だった」とねとり。


「そこでさらに深く考えた。なぜ俺のイマジネを追いだす必要があったのだと。

 あれはきっと同じ手を食らいたくなかったんだろう。

 法家を捕まえる寸前までいったからこそ、イマジネは追い出された。

 つまり、俺たちは追いつめていたんだ、本物の法家を」


「けど、実際は捕まえられなかったよね」


「ああ、だから一瞬、あれも偽物なのかと思った。けど逆に考えてみたんだ。

 実際は本物なのに捕まえられなかったのだとしたら、

 法家は俺が触れられない相手なのだとしたら。

 人間が捕まえられないのだとしたら、相手はイマジネしかない。

 つまり、法家はイマジネなんじゃないかと思ったわけだ」


 パコが口を挟む。


「じゃあイマジネ使いの正体に気づいたのは?」


「最初は朱鷺を疑った。法家とともにあそ部を創設したって言ってたからな。

 けど、犬神の発言でスキが見えた」


 犬神が眉をしかめる。「私、何か言いました?」


「パコとインリの力を使って法家を追いつめた時に、あんた言ったんだ。

『そんな力では捕まえられない』って。

 なんで俺がイマジネを使ったってわかったんだ?

 普通の人間には、俺が偽物を捕まえようとしただけにしか見えないはずなのに。

 事実、他の奴らは、『もっと走れとか』『それは偽物だ』とか、そんなことしか言わなかった」


「……なるほど。よくそんなヤジ覚えてましたね」


「罵りはご褒美なんでね」

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