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【転生】【異世界】【最強】【ハーレム】なんかクソくらえだ!  作者: 泥水啜
あそ部っ! ☆うちの体育館が突然ダンジョンに!?☆
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第30話「サオヘタル・パニック!」

 やばい。これは見分けがつかない。むやみに追うだけでは時間のロスになる。

 ここはきっと勝負所。イマジネを使うならここしかない。


「パコ!」


 名前を呼ぶと、彼女はふよふよ上から降りてきた。


「今度は何?」


「メール用意! 文面は『動きを止めろ!』だ」


 向こうのタイピング女に負けず劣らずのスピードで、パコはメールを打つ。

 すると数体の法家が目を輝かせた。


「わー、これが獅子王君の持っていたイマジネですね!」


 獅子王からパコを奪ったことを知っているのか。

 喜んでいた法家だが、すぐに表情が申し訳なさそうなものに変わる。


「でも、そのメール、本物に当てなきゃ意味ないんですよね?」


 さらに分身が増え、すべてがシャッフルされる。もうどれが本物かはわからない。

 だがこっちにも考えがある。黒い笑みと共に、切り札に声をかけた。


「準備は済んでるな?」


 切り札、インリは自信満々に、ない胸を張る。


「えっへん。部室で会ったときにちゃんと仕込んでおいたよぅ、法家に青い稲妻を」


 ということは。

 インリは、パコの身に赤い火花を散らす。この状態でメールを撃てば!

 法家全員が一斉に慌てた表情を見せた。


「その力は……!」


「いっけえええええええええええ!」


 パコの放ったメールは、一体、二体と、偽物の法家の身体をすり抜け、

 最終的に、ある一体へと向かっていく。


 その一体の動きが完全に止まった。表情は驚きで固まっている。

 見つけた! あれが本物の法家明だ!


「くっ!」


 法家は、飛んできた矢をギリギリのところでかわす。

 が、矢はすぐさま、そのままの勢いで法家のもとに戻ってくる。

 ここを逃す手はない。たかしもすかさず地面を蹴り、猛ダッシュ。


 前門のたかしに、後門のメール。完全に挟み打ちで追いつめた!

 目の前の身体に手を伸ばし、ついに奴を捕まえた……。

 と思った次の瞬間。


 そんなたかしをあざ笑うように、法家の身体は姿を消した。


「……は?」


 目の前にはパコが放った矢。ぶつかりそうになるところを、

 変な音が出そうなほど身体をひねり、たかしはその場に転がった。


 間一髪、危うく自爆するとこだった。

 どういうことだ。捕まえそうだったのに、姿が消えたということは。


「残念! それも偽物ですわ!」朱鷺が叫ぶ。


「甘いね」「スイーツだね」双子が騒ぐ。


 犬神がメガネくいっ。「その程度の力では捕まえられません」


「ほらほら、もっと本気で走って!」とりょーちん。


「オーッホッホ、やはり我があそ部は最強なのですわ!

 遊びに優しく、ルールに厳しく。我らそろって――」


「あそ部!」


 朱鷺の宣言にギャラリーはわいわい沸いている。

 インリが力を仕込んでいたのに気づかれていたのか?

 それすらも利用した罠だったのか?


「まだ勝負は終わってませんよ」


 再び法家が姿を現したと思うと、数体増え、またシャッフルが始まった。


 余裕なのか、その中の一体がチラっとギャラリーの方に視線をやった。

 すると突然、ねとり、パコ、インリの三人が弾き飛ばされた。


「ちょちょちょ、どういうこと!?」「むかー、中に入れないよぉ」


 ねとりとインリが見えない壁のようなものを叩いている。

 パコもふよふよと上から入ろうとするが、何かに阻まれたのか、首を横に振った。


 法家に目をやると、不敵な笑みを浮かべている。初めて見せた、動きらしい動き。


「こっちのイマジネを封じたのか?」


 たかしの呟きに、ねとりが首を傾げる。


「そんなの……どうやって?」


「イマジネを使ったに決まっている!」


 だが、いつの間にイマジネを出現させたのか?

 イマジネの姿を探すが、簡単には見つからない。どこかに隠れているのだろうか。


「おい、おまえたちも法家のイマジネを探せ!」


 ねとりたちにも指令を出すが、肝心のイマジネの姿は一向に見つからなかった。


「そんなことより、早く僕を捕まえないでいいんですか?」


 余裕の法家に、朱鷺の声がかぶった。


「残り時間、五分ですわ!」

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