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魔王と勇者に好かれた者 [再修正しますm(_ _)m  作者: ヨベ キラセス
第一章 霧と監視に追われたもの
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『策士』か、『うつけ』か 2

「はい、静かになるのに十分かかりました」

とノブキが、とうとう怒った文坂によって静まる俺たちに放った最初の言葉。あ、なんか投げたくなった。あいつと違うチームを望みたいな。

「さて、ここにくじがあります」

とドン、と机の上に四角い箱を置く。てか机どこから拝借してきた?

「さて、ここにはAとBの紙がある。それぞれとって、同じアルファベットのやっとチームを作ってくれ」

ノブキの指揮は満場一致で不服だが、ひとまずこれ以上遅延せぬよう全員紙を掴んだ。



と、言うわけで。


「チームAはオレ、サトシ、更識、煤野。Bはハジメ、傘木、キキ、そしてユウマだ」

「「異議あり!!」」

「却下だ」

俺はノブキの発表を不服とする二人の女子の発言を棄却する。不正? バレなきゃ不正になんねーんだよ。

二人除いてくじは公平。しかし当の目的「更識と麻央の仲の良好化」を果たすには、この二人だけはどうしても一緒にするしかないのだ。絶対敵同士にしたら拗れる。



「改めてルール説明だ。基礎はドッジボールと大差ない。20×10の長方形、動ける範囲は10×10、今回は人数の関係で外野1。なお外野は相手をアウトにすれば戻ってもいい。そしてボールが特殊。細かいルールは無しにして、体の一部に当たって地面に落ちたらアウト。キャッチするか、当たった後に味方が地面に落ちる前に拾ったらセーフ。顔面は、このボール的に危険性はないためアウトとする。大まかな説明は異常だが、質問等がなければ始まるぞ?」

特に質問もなさそうなため、各自最初の外野を決めることにした。


さて、少し聞き耳を立ててみようか。



「じゃ、誰がやる?」

「煤野さん」「更識さん」

「……更識さん、どうぞ外野へ」

「あら、煤野さんこそ外野へ。私、味方に当てられたくないから」

「あはは、ぼ––––あたしが味方を見間違えるって言うの? まあ、そうしそうな人が言うと説得力あるわね」

「アハハ、いいじゃない。だったらなおのこと外野へどうぞ?」

「いやいや、ユウマに危険がありそうだし外野行きなよ。あなたにパス回らないように全員アウトにしてあげるから」

「そう? 無理じゃないかなあなたじゃ」

「「……なに?」」



よしもっとやれ。ノブキ困らせろ。

「……ユウマさん聞いてる?」

「ああすまん。で、誰かやるのか?」

こちらはと言うと、今のところ立候補はいなかった。

「じゃあ僕が」

と手をあげる沢上を制し、

「いや、勝利を目的にするなら俺が出る。いい考えがあるんだ」

俺のたくらんだ笑みに、全員何か諦めたような笑みで返されたがまあいいか。

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