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魔王と勇者に好かれた者 [再修正しますm(_ _)m  作者: ヨベ キラセス
第一章 霧と監視に追われたもの
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仲良し主人と、犬猿なる右腕 2

「ゆ〜う〜ま〜、これどうかなー?」

 とダボった赤パーカーの麻央が、これまた少し薄い赤のカーディガンを持ってトコトコやってきた。ユウカはその間も、真央と同じ型のカーディガンの白と青で熟考していた。

「ああ、お前らしさが出てて似合うと思うぞ。ちょっと着てきたら?」

「うん! そうするー!!」

 と足早に試着室に入って行った麻央と入れ違いに、いつの間にか試着していたユウカが、試着室から「ユウマー」と呼んでいた。

「へー、白か青かと思ったが……それも悪く無いな」

「………うん…これにする」

 と、黄色のカーディガンを脱ぐためカーテンが閉ざされ、

「じゃーん!! どうどうユウマー!」

 とついで麻央が開けてポーズを決めていた。

「おう、お前も十分似合ってるぞ」

「へへへっ……着替えるね!」

 上機嫌な麻央は再びカーテンを閉じた。

「……昔より扱いうまくなってねーか?」

「さーね」

 ギンキは後方で呆れ気味に呟かれた。いや、一応本心だし、むしろ感想しぶったらマジで長そうだと、数ヶ月前の信木と綺紀の買い物事を参考にして生かしただけだし。あの日信木がまともな感想出さなかったから時間かなりかかって、その上綺紀はすごく機嫌悪かったし。

「てか、お前らもなんか感想言ってやればよかったろ。な、ルー」

「私はどんな服の麻央様も最高だと思います」

 真顔で鼻血出された。ルシーは凄く真央を溺愛している。マジで狂気じみてるくらいに。

「ほら鼻血ふけ。周りの視線が痛いから」

 見た目に似合わずポケットティッシュを渡したギンキは、凄く嫌な顔で周囲を観察していた。

「……くっ、この男にそこまでの常識があったとは遺憾ね」

「鼻血女の方が遺憾だろが!」

 渋々受け取り鼻をおさえるルシーは、これまた悔しそうにギンキを睨みつけていた。

 完全に仲が悪いわけでは無い、とユウカは言っていたことがあるが、やはり俺には犬猿にしか見えないのだった。

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