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第五話上:再会、お礼、エミリー視点。

お気に入り登録9件

ユニークアクセス300件突破

1200PV突破


 お気に入り登録数にドキドキしたり、アクセス数を確認してニヤニヤしたりしています。これからも楽しんで読んで頂けるように、作者が心から楽しいと思える物語を作っていきたいと思います。

 お読みいただいた皆さま、本当にありがとうございました。これからも宜しくお願い致します。

 

 前書きで長々と失礼いたしました。では、本編です、どうぞ。

 エミリー視点


 私が通り抜けるとすぐに、魔方陣は消えてしまいました。


 あの方はどうしたのでしょうか?魔方陣が消えてしまったということは死んでしまったのでしょうか?いけません、これでは私はMPKモンスタープレイヤーキラーになってしまいます。このゲームでのデスペナルティはステータスの低下ですが、70%ダウンとかなり大きく減少する上に、完全に治るまでゲーム内時間で3時間もかかってしまいます。つまり私はあの方の時間をそれだけ奪ってしまったということになります。いくら事故だとはいえ、誠心誠意謝罪しないといけません。


 私は、死亡したプレイヤーの復活地点(リスポーンポイント)である教会に向かいました。


 教会の周りには、防具やアクセサリ、アイテム等を売っている露店がたくさんありました。アクセサリにはとても興味を惹かれましたが、それよりもまずしなければいけないことがあります、なので急いで教会に向かわないと行けまs…、あ、あのネックレス可愛いですね~


 少々時間がかかってしまいましたが、無事、教会に辿り着くことが出来ました。寄り道なんかしてません。


 しかし、教会の中に入って探してもあの人を見つけることはできませんでした。しかし、中央広場からこの教会までは一本道です。なので、擦れ違う人たちにも気を配って歩いていましたが、あの方を見かけるどころか、私と同じ髪型の人さえも見つけられませんでした。アクセサリを見ているときも周囲には十分気を配っt…いえ、アクセサリなんて見ていません。


 そこまで考えた時にあの方が空間魔法を使えることに思い当りました。もしかしたら、空間魔法を使って何処かへ行ってしまったのかもしれません。


 教会の中では魔法は使えないようになっているので、一度外に出ているはず。それなら、きっと外の職人さん達が見ているかもしれません。


 私は急いで教会を出て、教会の出入り口に一番近いところで露店をやっていた魔法薬(ポーション)屋さんのおじさんに声を掛けました。


「あの~、すみません、ちょっとよろしいですか?」


「お、どうしたお嬢ちゃん?」


「私と同じ髪型をしたプレイヤーを見ませんでした?」


「いや~、悪いね、何人も見てるから誰が誰だかは分からないよ。」


「黒い髪で、もしここを通ったとしたらつい先ほどなんですが。」


「うーん、悪いがここ一時間ほどお嬢ちゃんと同じ髪型の奴は見てないと思うぜ。」


「そうですか、すみませんありがとうございました。」


「良いって良いって。その代り今度は客として来てくれよ?」


「はい、喜んで!」


 残念ながらあの方の情報は得られませんでしたが、ここの魔法薬はとても優秀な性能でした。今度パーティーの皆と買いに来たいと思います。


 死亡していないとなると、牛さんたちから魔法で逃げることが出来たのでしょう。そうなると、中央広場で待っていれば会えるかもしれません。私は急いで中央広場に戻りました。広場の時計を見ると、私が広場を出てからすでに30分が経過していました。


 広場中央にある噴水の近くまで行ってあの方を探してみますが、見つけることはできませんでした。私はしばらく待ってみることにして、近くにあった空いているベンチに座ります。


 しかし、しばらく待ってみても、あの方は現れませんでした。


「もう、何処かへ行ってしまったのでしょうか……」


 これだけ時間が経ってしまえば、今日中に会うことは難しいでしょう。


 私は諦めてベンチから立ち上がり、広場から立ち去ることにしました。それに、フィールドに出ていたほうが会える可能性は高いはずです。





「あ!居た居た。良かったー、見つかって!」


 そんな声が聞こえたのは、広場を出て、素材の売却や、ボルトの購入をしようと、NPCショップに向かっているときでした。


 その声は聞き覚えのある声で、探し求めていた方のものでした。


 声のした方を探して辺りを見回していると、私と同じ髪型で、しかし違う髪の色をした男性のプレイヤーが、手を振りながら『ドリー木材店』と看板の掲げられているお店から出てくるのを見つけました。


「無事だったんだねー、後先考えないで取り敢えず広場に飛ばしちゃったから心配してたんだよ」


 心配してたのはこっちです。そう言いかけましたが、ぐっと我慢しました。


 まず、私達は自己紹介を済ませました。


 この方の名前は『タクト』さんというそうで、黒い髪に、黒と青のオッドアイ?というのでしょうか、左右の目の色が違っていて、割りと整った顔立をしています。多分年上だと思いますが、そこまで年は離れていように感じます。でも何となく見覚えがあるのは何故でしょうか?初めて見た顔ではあるのですが、誰かに似ているような気がします。が、思い出せませんでした。


 分からないことをいつまでも考えても仕方ありませんし、まずはお礼と謝罪をしなければなりません。


「先程は助けていただいてありがとうございました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません」


「良いよ良いよ、好きでやったことだし。それにスキルのレベルもかなり上がったしね」


「え、まさか戦ったんですか?【巨角野牛(ビッグホーンバイソン)】と!?」


「うん、死にかけたけど何とか倒せたよ。」


「倒せたんですか!?」


「え?う、うん、相性が良かったからね」


 相性が良いだけで5頭もの牛さんを簡単に倒せるとは思えませんが、そこを突っ込んでも仕方ありません。それに、タクトさんになにかお礼をしなくてはなりません。


「何か助けて頂いたお礼をしたいのですが、何がよろしいでしょうか?」


「え?別に良いよ、そんなことが目当てで助けたんじゃないんだから。」


「駄目です」


「え?即答?」


「私の気が済みません、何かさせてください」


 こういう方は、少々強引にいかないと頷いてくれませんので、一方的に押し切ります。


「お礼って言ってもなー…………あ!そうだ!キミは「エミリーです」…エミリーはβテスターなんだろ?ちょっと質問に答えてくれない?」


「そんなことでよろしいのですか?お金とかアイテムでも良いのですよ?」


「お金は【巨角野牛】のお陰でたくさんあるし、まだ欲しいアイテムはないからね。それよりは情報の方が嬉しいよ。」


「そうですか。では、タクトさんはどんなことが知りたいのでしょうか?」


「そうだね、じゃあまずは―――」


 そうして私はタクトさんの質問について知っている限りの知識を全て教えました。


「うん、これで全部だよ。ありがとうエミリー、助かったよ」


「いえ、助けて頂いたのですからお礼をするのは当然のことです。でも本当にこんなことでよろしかったんですか?」


「うーん、僕は充分なんだけど、納得いかない?」


「いきません」


 当たり前です、タクトさんは私のせいでダメージを受けてしまいました。いくら痛みはないからと言って、あの衝撃はかなり強烈なのです。そのことのお詫びも含めて、この程度で足りるわけがありません。


「うーん、じゃあどうしようかな~…」


 お礼のはずなのにタクトさんに迷惑をかけてしまっている気がするのは何故でしょうか?


「あ、そうだ!エミリーは近接戦闘できる?」


「え?ええ、まあできなくはないですが…」


「それじゃあ、ちょっとこの後パーティー組んでフィールド行かない?僕これから【野獣の森(ビースト・フォレスト)】に行こうと思ってるんだ。」


 【巨角野牛】を倒せるような方はパーティーを組む必要はないと思います。それに何より、


「え?あの、それはむしろ足手まといでは?」


 そうです。私はまだ【野獣の森】に入るにはレベルが全く足りません。


「そんなことないよ。僕は近接戦闘苦手だし、一人より二人の方が断然楽だからね」


 そういうものなのでしょうか?色々思うところはありましたが、どちらにしても断るという選択肢はありえません。私はタクトさんと【第1エリア 野獣の森(ビースト・フォレスト)】に行くことになりました。


 エミリー視点end

 ようやくタクトに慣れてきた矢先の別人視点でしたので、けっこう大変でした。

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