脅かすもの
ただのマッサージチェアだったものが、いつの間にか仮想現実体験マシーンになり、挙句の果てには世界の生成装置と成り変わる『この世界』に救いはあるのだろうか?
ラミア・カイラート、神と同義の存在。
「あたし、神とか興味ない」
神になりたくないと申すのか!
「当たり前でしょ、何でも自由にできるわけでもないんだし」
結構ラミアさんは現実主義者?
「現実主義っていうか、今でもありえない力を持ってるんだもん、それ以上は望まないよ」
ちょっとうるっとした
「泣くほどのことでもないでしょ、あたしはあたしでしかないもん」
今回はやけに素直ですな、何か腐ったものでも――
「直ぐに、そうやって茶化すのやめなよ」
茶化してる様に思われるとは心外な、これは作者なりの――
「相変わらず、進歩しないよね? 何度も言うけどあたしをあたしらしくしてほしいだけなんだよ?」
そのあたしらしくというのがですね、分からんのですわ。
「分からないの? どれだけ設定浅いのよ、あたし」
だからこそ、こうして一人芝居をしてもらって肉付けをしている訳なのですぜ?
「メタだよねその言い方、じゃさ、あんたはどんなあたしが好き?」
疑問文に疑問文で返されると困るんですが。
「そもそも、あんたの好みであたしを作ることだってできるでしょ」
それはまぁそうですが
「だったら、そうすればいいんじゃないの?」
今日のラミアさんは、鋭いというか切れ味が鋭い――
「表現おかしいよ? 頭痛が痛いみたいな表現」
的確な突っ込みありがとうございます
「で、先に進まないから、いい加減に答えて」
読者の、想像力にお任せしようかと
「丸投げ? ばっかじゃないの!」
いやね、基本はツンデレ、少女、ツインテール、ダークブルーの瞳、強気、そして貧乳、以上の要素でラミア・カイラートは構成されています。
「え……遮ったはずなのに、遮れない??」
おや?ようやく気づいてくれたかな。
「結局、あたし貧乳なんだ……やだぁ」
そこが問題ですか
「せめて年相応の胸に……って違う!」
年相応の胸というものを、ぜひご教授願いたいものですな。
「……っ、やっぱり遮れない、なんで!」
お前さんの能力が強すぎるし、なにより制限を受け入れてもらえないから、こちらとしても対抗策を用意させてもらった。
もう一人、ここに加わってもらうことになる、拒否は出来ないよ。
「うぅ、なんでよぉ」
心配するな、天井のシミでも数えて――
「とんでもないこと口走るんじゃないわよ!って……あれ?」
「そうですよ、いくらなんでも品性を疑われるような言動は控えてください」
「あんただれ?」
「申し遅れました、このたび要望に応えてこちらに伺った『御堂瑠理香』と申します、以後お見知りおきを」
彼女に加わってもらうことになったからよろしく
「一人芝居じゃなくなったじゃない!おかしいってば」