加奈子の嘘・・・
俺は、加奈子が嘘ついているなんてこの時は知らなかった・・・。
加奈子は最近帰りが遅くなった。
俺が何で遅いのかって聞いても友達と遊んでたとしか言わない・・・。
ちょっと俺は心配だった・・・。
この時俺は、加奈子はお母さんの事で嘘をついているんじゃないかって・・・。
でも、俺はあまり気にしなかった・・・。
ある日、俺はたまたま病院を通りかかって病院に入っていく加奈子を見つけた・・・。
俺は、少し気になり病院の中に入って行った。
そうしたらある医者に声をかけられた。
「君、この間山田さんの病室に来てた子だよね?」
「はい、そうです。そういえば先生に聞きたいことがありまして・・・。」
先生はやばいっていう顔をしていた・・・。
「質問したいことは分かってる。何で最近加奈子さんの帰りが遅いからだろう?」
「はい。」
「加奈子さんには秘密にしてほしいと言われたんだけど・・・。」
「先生!言ってください!」
「そこまで言うなら仕方ない・・・。実は、加奈子さんのお母さんはあと1年ぐらいしか生きられないんだ・・・。」
「えっ・・・。」
「でも、加奈子さんは、悟には心配かけたくないから言わないでくださいって言われてしまったんだ・・・。」
「加奈子さんは申し訳ないって顔してたけど・・・。実はお母さんもこの事は知らないんだ・・・。」
俺は、加奈子にやっぱり嘘をつかれていた・・・。
俺は、加奈子がいる病室まで向かった。
「加奈子・・・。ちょっと話がある。」
加奈子はビックリしていた。
「何?話しって・・・。」
「お母さんがいるからちょっと違うところで話さないか?」
加奈子は分かったって言った。
俺たちは病院の屋上へ向かった・・・。
「加奈子!これはどういうことなんだ!」
「悟ごめん・・・。」
「俺は、加奈子に頼ってほしかった・・・。」
「悟に言ってもどうすることもできないんだよ!私の彼氏じゃないのにそんなこと言わないで!」
「彼氏じゃないけど、俺は加奈子の力になりたいんだよ!」
「私の気持ちなんか分かんないくせにそんなこと言わないで!」
と言った加奈子は走って屋上から出て行ってしまった・・・。
俺は、本当に加奈子の力になってやりたいって思ったのに加奈子を怒らせてしまった。
まさか加奈子が泣いていたなんて後で加奈子の姿を見た医者に言われるまで知らなかった・・・。