第5話 「SSSの秘宝」
第5話です!
遺跡探索もいよいよクライマックス。
ついにアレンとリリアの前に、遺跡の守護者が立ちはだかります。
鑑定士という戦闘職ではないアレンですが、
「弱点を見抜く力」がどこまで通用するのか――。
そしてこの遺跡には、アレンの能力に関係する
とんでもない秘宝も眠っていました。
少しだけドタバタ(?)もありつつ、物語が一歩大きく動く回になっています。
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それでは第5話、どうぞ!
遺跡の奥から、重たい振動が響いた。
ゴゴゴゴ……。
床が揺れる。
天井の砂が落ちる。
「……来ますね」
リリアが剣を構えた。
魔導剣士の構えだ。
だがその声には少し緊張が混じっていた。
アレンは鑑定を発動する。
⸻
【古代守護兵ゼルディオン】
ランク:A+
種別:遺跡守護者
弱点:胸部魔核(第1)
弱点:頭部魔石(第2)
⸻
「二段階ボスか……」
「え?」
「弱点が二つある」
「そんなの分かるんですか!?」
「まぁね」
アレンは肩をすくめた。
その瞬間。
ドォォン!!
石壁が崩れた。
現れたのは――
巨大な石の騎士。
高さ4メートル。
さっきのゴーレムよりも明らかに強い。
「でかっ!?」
「落ち着いて」
アレンが言う。
「胸の魔核を壊せば第一段階終わる」
「了解!」
リリアが地面を蹴った。
速い。
Bランクとは思えない動きだ。
「はぁっ!」
魔導剣が光る。
斬撃。
ガキィン!!
だが。
「硬っ!?」
弾かれた。
その瞬間。
ゴーレムの拳が振り下ろされる。
「危ない!」
アレンはリリアの腕を掴んだ。
そのまま引き寄せる。
ドォン!!
拳が床を砕く。
衝撃で二人はバランスを崩した。
そして。
ドサッ。
「……」
「……」
アレンの腕の中にリリアがいた。
しかも。
かなり密着している。
胸の柔らかい感触が腕に伝わる。
「……」
「……」
リリアの顔が真っ赤になった。
「アレン」
「はい」
「わざとですか?」
「違う」
「本当に?」
「命がけの回避」
「……」
リリアは少しだけ頬を膨らませた。
そして。
ニヤッと笑う。
「まぁ助けてくれたので今回は許します」
「助かった」
「ただし」
耳元で囁く。
「後で覚えててくださいね?」
「何を!?」
その瞬間。
ゴーレムが動いた。
「来る!」
アレンが叫ぶ。
「胸の魔核だ!」
「了解!」
リリアが再び走る。
そして跳躍。
「はあああ!!」
魔導剣が魔核に突き刺さった。
ヒビ。
そして。
パリン。
魔核が砕けた。
だが。
ゴゴゴゴ……。
ゴーレムは止まらない。
「第二段階!」
頭部が光る。
「頭の魔石!」
「任せて!」
リリアが跳んだ。
だが。
高さが足りない。
その瞬間。
「アレン!」
「え?」
「肩貸して!」
「はい!?」
リリアがアレンの肩を踏み台にした。
ドン!
「うお!?」
跳躍。
そして。
「これで終わり!」
剣が振り下ろされる。
パリン!!
魔石が砕けた。
ゴーレムはゆっくり崩れ落ちた。
ズドォォン。
静寂。
「……勝った?」
アレンが呟く。
リリアは息を吐いた。
「勝ちましたね」
そして。
アレンを見る。
「さっきの肩」
「うん」
「結構硬いですね」
「褒められてる?」
「まぁまぁです」
リリアは笑った。
その時。
遺跡の奥が光った。
アレンの鑑定が反応する。
⸻
【遺跡秘宝】
⸻
「……来た」
奥へ進む。
そこには台座があった。
そして。
一つの指輪。
美しい銀色。
魔力が溢れている。
鑑定。
⸻
【真理の指輪】
ランク:SSS
能力:真価覚醒
効果:鑑定能力強化
⸻
「……」
アレンは固まった。
「SSS?」
「え?」
リリアが覗き込む。
「何が見えるんですか?」
「とんでもないの」
アレンは指輪を見た。
「俺専用みたいな秘宝」
「そんなのあるんです!?」
「多分な」
アレンが指輪を手に取る。
その瞬間。
光が溢れた。
視界が変わる。
世界が――
違って見える。
遺跡。
石。
リリア。
全部に“情報”が浮かぶ。
そして。
リリアの鑑定が更新された。
⸻
【リリア】
潜在能力:SS
⸻
「……え?」
「どうしました?」
「リリア」
「はい?」
「君、将来Sランク冒険者になる」
「え!?」
リリアが目を丸くした。
「そんなの分かるんですか!?」
「今の俺なら分かる」
アレンは笑った。
その時。
肩の狐が鳴いた。
「コン!」
光る。
そして――
⸻
【幻銀狐】
進化条件:達成
⸻
「……まじ?」
狐が光に包まれた。
そして。
少し大きくなる。
ふわふわの銀毛。
そして。
アレンの顔に頬を擦り付けた。
「コン!」
リリアが目を輝かせる。
「かわいい!」
そして。
アレンを見る。
「アレン」
「ん?」
「あなた」
少し意地悪な笑み。
「やっぱりすごい人ですね」
そして。
耳元で囁く。
「でも」
「ラッキースケベは許してませんから」
「まだ言う!?」
リリアは楽しそうに笑った。
遺跡の奥に光が差す。
アレンは思った。
追放されたあの日。
人生は終わったと思っていた。
だが。
違った。
ここから始まる。
鑑定士。
外れ職。
そう呼ばれた男の――
本当の物語が。
⸻
――第5話 完
第5話を読んでいただきありがとうございました!
今回は
・遺跡ボス戦
・リリアとの連携
・そしてSSS級秘宝の登場
という、遺跡編の大きな山場でした。
アレンの鑑定能力も、
ここからさらに新しい段階へ進みます。
そして次回からは舞台が街へ移り、
・ギルドでの鑑定騒動
・アレンの能力が広まり始める
・そして追放した元パーティの動き
など、物語が少しずつ広がっていく予定です。
リリアとの関係も、これからどう変わっていくのか……
見守っていただけたら嬉しいです。
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