第3話 「未発見遺跡」
第3話です!
ついにアレンが発見した未発見の古代遺跡へ足を踏み入れます。
外れ職と言われた鑑定士ですが、罠や魔物の弱点、そして宝の価値まで見抜けるこの能力……実はかなりとんでもないのでは?という回になっています。
今回から物語も少しずつスケールが広がっていきます。
アレンの鑑定がどこまで通用するのか、ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
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それでは第3話、どうぞ!
森の奥は静まり返っていた。
夜明け前の薄暗い空気の中、アレンは立ち止まる。
「……この辺りだよな」
肩に乗った銀色の狐――幻銀狐が小さく鳴いた。
「コン」
視界に浮かぶ鑑定情報が、アレンを導いている。
⸻
【古代遺跡(未発見)】
価値:SSS
危険度:中
推定年代:古代魔導文明期
⸻
「SSSって……」
普通の冒険者なら一生見ることもない評価だ。
だがアレンの鑑定は確かにそう言っている。
目の前にあるのは、ただの岩壁。
苔むした岩が並んでいるだけだ。
「……いや」
アレンはゆっくり手を伸ばした。
岩の表面を触る。
すると――
視界に文字が浮かぶ。
⸻
【隠蔽結界】
効果:視覚誤認
難度:B
解除条件:魔力接触
⸻
「なるほどな」
アレンは小さく笑った。
「つまり……偽物か」
手に魔力を流す。
次の瞬間。
岩壁が波のように揺らいだ。
そして――
消えた。
そこに現れたのは、巨大な石造りの入口だった。
古代文字が刻まれている。
崩れかけているが、確かに遺跡だ。
「マジで遺跡だったのか」
肩の狐が得意げに鳴く。
「コン!」
「いや、お前が見つけたわけじゃないだろ」
そう言いつつ、アレンは少し笑った。
だがすぐに表情を引き締める。
「問題は中だな」
古代遺跡。
宝が眠る場所でもあり――
死ぬ場所でもある。
「鑑定」
入口を見る。
⸻
【遺跡入口】
罠:落石トラップ
危険度:C
解除方法:左壁の魔石破壊
⸻
「うわ、いきなり罠か」
普通の冒険者なら気づかない。
一歩踏み込めば落石。
即死だ。
アレンは左壁を調べる。
「これか」
小さな魔石が埋め込まれていた。
ナイフで軽く叩く。
パリン。
魔石が割れた。
その瞬間。
視界の文字が変わる。
⸻
【罠解除】
⸻
「便利すぎないかこの能力」
アレンは苦笑した。
鑑定士。
外れ職。
役立たず。
そう言われていた。
だが――
「これ、ダンジョン攻略の最適職じゃないか?」
狐が鳴く。
「コン!」
「だよな」
アレンは遺跡へ足を踏み入れた。
⸻
内部は薄暗かった。
崩れた柱。
砕けた石像。
そして床に刻まれた魔法陣。
明らかに古代文明の遺跡だ。
「……鑑定」
床を見る。
⸻
【防衛ゴーレム召喚陣】
状態:待機
危険度:B
弱点:魔核破壊
⸻
「やっぱり出るよな」
次の瞬間。
床が光った。
石が動く。
そして――
巨大な石の兵士が立ち上がった。
ゴーレム。
高さ3メートル。
普通の新人冒険者なら即死する相手だ。
「……でも」
アレンは冷静だった。
鑑定がすべて見せてくれる。
⸻
【石ゴーレム】
ランク:B
弱点:胸部魔核
⸻
「そこか」
ゴーレムが拳を振り上げる。
だが遅い。
アレンは横に飛ぶ。
そしてナイフを抜いた。
「よっと」
ナイフを投げる。
一直線。
胸部へ。
カンッ。
一瞬弾かれた。
だが次の瞬間。
ヒビが入る。
パリン。
魔核が砕けた。
ゴーレムは崩れ落ちた。
ズドン。
静寂。
アレンは目を丸くした。
「……勝った?」
狐が尻尾を振る。
「コン!」
「いや、俺強いわけじゃないんだぞ?」
ただ弱点が分かっただけだ。
それだけで勝てた。
「鑑定……やばいな」
この能力。
ダンジョン攻略のチートだ。
その時。
視界にまた文字が浮かぶ。
⸻
【宝箱】
価値:A
内容:古代武具
⸻
「え?」
部屋の奥を見る。
石の台座。
その上に箱があった。
「……マジか」
アレンは近づく。
慎重に鑑定。
⸻
【宝箱】
罠:なし
内容:古代短剣
⸻
「開けるぞ」
箱を開く。
中には――
黒い短剣が入っていた。
禍々しいほど美しい刃。
鑑定が発動する。
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【古代魔剣グラム】
ランク:A
能力:魔力増幅
状態:未契約
⸻
「……え」
アレンは固まった。
「これ……普通に伝説級じゃないか?」
まだ遺跡の入口だ。
なのに。
Aランク武器。
もし奥に進めば――
どれだけの宝が眠っているのか。
その時。
視界に新しい文字が浮かぶ。
⸻
【遺跡最深部】
価値:SSS
内容:???
⸻
アレンは笑った。
「これは……」
完全に当たりだ。
肩の狐が鳴く。
「コン!」
「ああ」
アレンは魔剣を握った。
「行くか」
誰にも知られていない遺跡。
世界級の秘宝。
そして――
追放された鑑定士。
「ここから俺の人生、変わりそうだな」
アレンは遺跡の奥へ進んだ。
まだ誰も知らない。
この遺跡の発見が。
世界の歴史を変えることを。
第3話を読んでいただきありがとうございました!
今回は
・未発見の古代遺跡
・遺跡の罠とゴーレム
・そして古代武器の発見
と、アレンの鑑定能力が本格的に活躍し始める回でした。
実はこの遺跡、まだ入口付近でして……
本当の宝はもっと奥にあります。
次回は
「遺跡最深部編」
遺跡の主や、SSS級の秘宝が登場予定です。
アレンの能力もさらにとんでもない使い方が出てきます。
もし続きが気になったら、
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