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今世紀最強の大魔導士、使命を果たす為に異世界転移する。

満月の夜、宴で活気賑わう城下町とは裏腹に、教会内は静寂に包まれていた。


「シオウ様…本当に行ってしまわれるのですか…?」


と、この教会の神父が訊ねる


「あぁ……準備は整った。」


顔立ちの整った青年がそう答える。


「……本当に、よろしいのですか…?シオウ様の功績を讃える、この宴が終わった後でも……。」


「…私はまだ使命を果たしていない……やってくれ。」


神父が引き止めるが、決意に満ちている青年の心は動かない


「……わかりました……………シオウ様がこの表情をしている時には、何を言っても無駄ですからね…」


神父が教会の奥にある、なにやら巨大で複雑な魔法陣が床に記されている部屋へと、青年を案内する


青年はその魔法陣の中心へと立つ


「それでは……儀式を始めます…」


そういうと、神父がなにやら呪文のような言葉を呟き始める。

すると、魔法陣から唐突に現れた青白い光が、に青年の身体を包みこむ


そして、青年の脳内に、神父とは違う誰かの声が聞こえる




汝、この先待ち構える試練を越える覚悟はあるか


「えぇ、勿論」


自分自身に課せられた使命を果たす為か


「それ以外に理由はありません」


それは心から思う嘘偽りのない理由か


「はい」


汝、その覚悟に免じて合格とする


「……ありがとうございます」


青年の身体を包んでいた光が徐々に力を弱める


そして完全に光が消えた時、青年の姿はどこにもなかった


「……シオウ様ならきっと成し遂げられます。」


月夜が照らす教会の一室、神父は満月が見える天窓へと視線を向け


「貴方の未来に、神の御加護があらんことを……」


空へと溶け込む微かに残った光の粒子を見届けながら、静かに祈りを捧げるのであった。






場面は移り変わり別世界、文明も人類も滅び、大自然と奇妙な生物が蔓る、そんな世界。


ただ一人、そんな世界で生き残ってしまった青年がいる。


「ふぁ〜あ……よく寝た…」


彼の名はリオネ、文明が滅んではや十年、一軒家を建てたり、畑を作ったりと、めちゃくちゃ逞しく生きているピチピチの24歳である。


「昨日は大雨だったからなぁ…置いておいた樽に水が溜まってるはず……」


と、外に置いてある樽の様子を確認する為に外へ出る


そこには上半身がすっぽり樽にハマって、下半身だけが樽から見えている状態の人間がいた


「!www!?」


アニメなどの空想の世界でしか見ないような光景に、笑いと困惑がこみあげる。


「いやいや…笑ってる場合じゃないよね…………生きてる……?コレ…」


足裏をくすぐってみるが、反応はない。


「…………取り敢えず家に運ぼう」



リオネはまだ知らない


この選択が、リオネの人生を540°変える事になる事を

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