新たな変化
ランツェの騒ぎは教師の耳にも届いており、学園長は責められていた。
「ランツェ・バルヒェットとフリーデ・ボルンマンをクラスを引き離したのは間違いではなかったのか?」
という声が入っていた。
学園長の答えは
「それより教師陣が囲い込んだアンナという女子生徒が問題である」
と発言。
そんな事があったとは知らない学園の生徒達はその中で校外学習であるダンジョン講習が始まることで話題がいっぱいだ。
パーティの人数は5名、クラスは関係なくパーティが組めるので誰を誘おうか生徒達はバランスを見て組むことになるのだが、フリーデは悩み中。
今までのフリーデなら許婚であるランツェと絶対に組んで残りの三名はランツェの友人といたがペトラと組むのも良いかな?と考えていた。
ペトラは光魔法の治癒魔法が得意であり、攻撃魔法は遠距離からの風魔法が得意という。
近距離魔法である身体強化しか魔法が使えないで剣しか才のなかったフリーデとは相性が良い。
悩んでいるとペトラから
「私の許婚のアルベルト様とバルヒェット様とでパーティ組めれば良いんですが」
と打診があった。
「クラウスくんもアルベルト様がいるならパーティに絶対に組むからこれでパーティの5名になるかと思います」
これはさっそくランツェにフリーデは相談した。
「んーいいぞー俺、槍だけで水魔法と氷魔法が地味に使えるだけだからなぁ」
とランツェは快諾してくれたので是非となったが、
「バルヒェットくん!!私とパーティー組まない?」
と呼ばれてないアンナが来た。
「あーもう決まったからな」
「また、許嫁さんと?」
とフリーデを馬鹿にするような目で見てフリーデも睨み返したが、
「お前は俺にとっては信用ないし」
とランツェはドストレートに言ったのでフリーデは思わず軽く吹き出してしまった。
そんなフリーデをアンナは睨みつけでブツブツと何かを言って去っていったが、アンナはあんな様子でパーティは組めるのであろうか?
そしてダンジョン講習の当日。アンナは取り巻きにした男子生徒と何とか組めたらしい。
「はじめましてクラウス・ヘス!アルベルト・ヘルダーリン様の従者候補です!」
「おい、クラウス、ペトラのことそろそろ許してくれよ」
「いえ!ペトラ様がちゃんと結婚してくれるまでは従者候補のままですからね!!」
そんなのを黒髪の男子生徒とクラウスは言い合っていた。
「俺はアルベルト・ヘルダーリン、ヘルダーリンの末息子だ」
男子生徒はフリーデたちに自己紹介した。
「得意なのは剣と土魔法近距離が得意だ」
よろしくとアルベルトが自分の魔法についてそう教えてそれぞれの自己紹介も済んでパーティと教師に説明した。
そうしてしばらくして、
「これよりダンジョン講習を始めます」
とダンジョン講習の説明が始まった。
「ダンジョンの奥にあるボスを倒し、その報酬である魔晶石を持ってきてください」
と魔晶石をみせる
「このダンジョン講習に成功しないと卒業の危機さらには将来の危機があると感じなさい!」
そう言いながら見渡す
「では開始してください!!」
とダンジョン講習が始まった。
フリーデはぞくっとするようは冷たい視線背後から感じて振り向いた。
「どうした?」
ランツェは心配そうにそう聞いてきた。
「なんでもないです!」
とフリーデはニコっと笑ったが胸の中には嫌な予感を感じていた。