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私のランツェ

フリーデとペトラが親友と呼べるまでになり、カフェに行ったり一緒にランチを食べたりと、ランツェ以外の人物と仲良くするのは新鮮だった。


ペトラ以外でも交友ができて、フリーデは今までとは違う学園生活に少し戸惑いながらも楽しかった。


しかし、アンナの周りで色々なことが起きているらしい。


令嬢の女子生徒だけじゃなくてほかの庶民の女子生徒にまで無視されるようになり、


さらには教科書やノートがビリビリに破けさせられたり私物を盗まれるなどそういうことが起きているらしい。


公衆の面前でアンナが叫んだ。


「私のこと気に食わなくても嫌がらせしなくてもいいじゃないですか!!」


フリーデとペトラは顔を合わせて不思議に思った。


「嫌がらせする意味ないわ?勘違いよ」


フリーデはピシャリとはっきりと言った。


「私がランツェと仲いいから嫌がらせしたんですよね!」


アンナは聞いてないようだった。

どうやらアンナの中ではフリーデがランツェとの仲に嫉妬して、嫌がらせをしていると本気で思ってるらしい。


「ランツェにあなたと仲いいとは聞いてないから信じないわ」


フリーデのはっきりとした言い方に周りの女子からクスクスと声が聞こえて、アンナは怒りに真っ赤になった。


「イジメなんて酷いだろ!?」


見たことのない男子生徒たちがきた。


どうやらアンナの話を信じてる人間らしい。


数人の男子生徒がゾロゾロと集まりフリーデを睨みつけている。


なにか危害を加えてくることはないと信じたいが、どうするべきかさすがのフリーデも困っていると、


「なにしてるんだ?」


と気の抜けた声で頭2人分は出てる高身長のランツェが出てきた。


体もがっしりしていてヒョロヒョロの数人の男子生徒達なら吹っ飛ばすことは簡単にできるだろう。


それを男子生徒達はクマに会った人間のように本能的に知っているので一歩下がった。


「ランツェ!フリーデさんがいじめを認めないの!!」


アンナはそんな男子高校生達に気にせずにフリーデに見せつけるようにちらっと見て笑いランツェに近づいた。


それにムッと来たフリーデだがランツェはフリーデを見て


「いじめって?」


と聞いてきた。


「アンナさんはなんか勘違いしてるのよ」


とフリーデがため息を吐いた。


「だろーなーフリーデはいじめなんかするような奴じゃないしな」


とアンナをかわしてフリーデに近寄りランツェは頭を撫でた。


「そうです!いつも私といますし!」


ペトラが加勢するようにそう言った。


「あなたも加担してるんじゃないの!?」


とアンナが自信満々にそう言った。


「なんですって!!」


ペトラがアンナの言葉にギロッと睨みつけるとアンナとアンナの味方の男子生徒は怯えた。


あの1件があったあとペトラは自分をもっと強くならないとフリーデを見習い努力して自信を持つようになった。


「まぁ、証拠のないことを言うのって言いがかりじゃねーか」


ランツェはそうアンナとアンナの味方の男子生徒にそう言っておさめた。


「あ、そうだ言いたいことあった」


アンナを呼び止めたランツェにアンナは喜んだ。


「ランツェって呼んでいい女は嫁さんになるフリーデだけだからバルヒェットって呼んでくれ」


そう言ってランツェ後ろ姿で手を振った。


アンナは呆然とし、フリーデは喜びを噛み締めていた。




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