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来世でも実況したいと願ったら"スキル実況"を獲得しました  作者: とびし
六章 武人の領土~タチマチヅキとモチヅキ領~

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(1)

「ほら、デビルムカデなのだ!」

「ただのムカデかい?!」

 マルカが手にぶら下げている物を見せて来る。足がたくさんあって…ん?向こうの世界に居たムカデと同じだな?これ、レアなの?マルカは俺の様子を不思議がって”これの毒でとんでもない事が起こるのだ!”と言った。俺は思わずマルカの頭にチョップを入れる。そんな物捨ててきなさい!!!!

「なんなのだ…これは凄いのだ!」

「そんな物騒な物は捨ててきなさい!」

「なんでなのだ?!レアなのだ!」

「レアかどうかじゃないでしょ?!死んじゃうのよ?!」

「健一君…お母さんみたいになっていないかい?」

「そんな事は良いの!あなたが心配なのよ?!」

「お母さん…ふふ…健一さん…抱っこしてください…!」

「そんな事言ってる場合じゃない!早く捨ててきなさい!」

「もう大丈夫なのだ!これで研究が捗るのだ!」

 もう…いいわ。どんなことがあっても驚かない。俺は皆と一緒に、また武人族の街を目指した。

 歩き続ける事一日。夕暮れ時には目の前に武人族の領地が広がっていた。急に現れた江戸の街並み、日本の古き良き風景。優しい明りが町全体を包み込んでいて、とても神秘的だ。何だか、色々な昔の景色を見て来たからごちゃまぜになっている気がする。それにしても…再現?と言ったらいいのか。本当にすごい。行き交う人々は多種多様で、赤い髪、黄色い髪、黒い髪…全員が着物を着ていて、まるで観光地のようだ、それに木造の家が立ち並んでいる。

「はぇ…これは凄い。」

「見た事があるのですか?」

「うん?俺が元居た日本の昔の風景にそっくりだ。」

「そうなのですね!この景色を健一さんは…」

「俺は見てないぞ?!だって、そんなに昔の人間じゃないからね?資料とかで見ただけだね」

 しかし、特徴のない木造平屋の一軒家。それがずっと、街の中に立ち並んでいる。さて、ここから領主を探すんだけど…とりあえず宿を探そう。看板だけは立ってるから、それを読んでもらって…。辺りを散策すればすぐに見つかる。何が書いてあるか俺には全く分からないけど、ミヤビ達が”これ”と言って指さした建物に入った。

「おぉ…中は旅館だ。」

 引き戸を引けば、日本に帰って来た、そんな雰囲気を感じる。外から見ればなんてことないただの家。だけど、中は木の造りをした家具がたくさんある。これまた木で出来たカウンターの奥には暖簾が掛っていて、奥から人が出て来た。花柄の着物を来た、幼い子供の様な姿をしている。

「宿泊ですか?」

「そうです、五人なんですけど」

「なん部屋必要でしょうか?」

「ふたへ…」「一部屋でお願いいたします!」

 俺の言葉を遮って、ミヤビが大きな声を出した。少し驚いた様子の女の子は”分かりました、ではお部屋まで案内します”と言って、鍵を渡してくれた。鍵は南京錠に使うみたいな小さな鍵だった。案内について行くと、奥に木の階段が見える。ギシギシと音を立てていて、これまた風情を感じた。二階の奥の一部屋へ案内される。そこは畳の大部屋だった。

「ごゆっくりどうぞ。」

「ありがとうございます!所で健一さん、何故二部屋も取るのですか?」

「え、それは…」

「此方の為ではないのだ?!此方は…ハーレムに加わってしまうのだ?男の子なのだ!」

「健一さんは食わず嫌いです!なんでも食べます!食べるのに時間は掛かりますが…」

「なんで、さも俺が言っているみたいに言うんだ?!」

「だって…わたくし達に手を出さないのでてっきり…」

「いやね…俺の対象は女性だよ?」

「それなら僕が一番対象に近いんじゃないかい?」

「シュエリさん?貴方はもう成熟していますから対象外です!」

「な?!失礼な、僕はまだ百歳ぐらいだよ?!それを言うならミヤビ君だって一緒じゃないかい?!」

「わたくしも同じですが、この間新竜になったばかりです!」

 わぁわぁきゃぁきゃぁ…。俺はその間呆けて見ていた。だが、メェルがこれ見よがしに近づいて来て”私は…まだ…十五歳…ですよ…?”とアピールしてくる。俺…こんなにモテる設定にしてくれなくても良かったんだよ?心の中で呟いた。仲間同士だともめごとが…。

「探しに行くのだ!もう、醜い女の争いは良いのだ!」

「醜い…ですって?!」

「スウが良く言っているのだ、女はおしとやかが良いって言ってるのだ!」

「それはメイドだからでしょう?!と言うより、この鈍感大魔神をどうにかするためにはこれぐらいするしかないのです!」

「それに、時代錯誤も甚だしいと思わないかい?女性だって自由にしていいんだ、そうだろう?健一君?」

 女性も自由、それは同感だけど。ミヤビさんや?言ってくれるな?!とりあえず…聞かなかったことにして、領主を探しに行こう。話は…それからだ。俺はそのまま、皆を連れる、受付で鍵を預けて街に出た。さてと、どこから探すのが手っ取り早いのかなぁ。

「とりあえず街を見て見ませんか?」

「そうだね」

 落ち着いたミヤビの提案に乗っかる事にした。もし仮に領主が居るんだとすれば…流石に違う建物に住んでいると思うんだ?そうじゃ無ければ…もし、領民と同じ建物に住んでいるのなら…探すのは本当に困難だ。

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