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来世でも実況したいと願ったら"スキル実況"を獲得しました  作者: とびし
五章 鬼人の領土~シデン領~

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「じゃあさ、色々な種類を試しても良いって事だよね?」

「知ってる事…全て話してもらうのだ!!!」

 マルカが俺に飛びついて来て、足元できらきらした目をしている。俺が仕入れた酒の知識が役に立つとは思わなかったけど…マルカが聞きたがっているなら教えてあげよう!厄介おじさんとまで言われた俺の酒の知識を!!

 スピリッツは主に四種類に分けられる。ウォッカ、ジン、ラム、テキーラ。この世界にもきっとどこかにあるのだろう。ウォッカは多彩な原材料で造られる事が多い。逆にジンはジュニパーベリーの香りを纏わせているのが特徴だ。テキーラはリュウゼツランを主原料としている。ラムはサトウキビを原料とする。

 ウォッカはアルコールの香りと、原材料に合わせた味がするのが特徴の一つと言える。無味無臭な物もあれば、ほのかな甘みを感じる物もある。ジンはどんな再蒸留の仕方をするかによって味が変わる。日本では柑橘類の皮などが使われる事が多く、それらの香りがする事が多い。ラムは殆どが甘く、甘くない事の方が珍しいし、カラメルを思わせる様な芳醇な香りが印象的だ。テキーラは…一気飲みみたいな感じがするから一気飲みしていた、正直味が分からない。

「ふむふむ、そういうものなのだ?」

「色々あるけど、多分全部蒸留がメインだったと思うよ?」

「これだけの種類があるなんて、素晴らしい世界だったのですね!」

「どうだろうね?でも、酒は世界共通で話せる話題だと思うかな。」

 世界各国で酒造りは行われているし、酒を通じて仲良くなる事もある。海外で愛される日本の物もあれば、日本で愛される海外の物もある。酒は国境を越えて、その土地の伝統を伝えてくれる良い物だと思う。まぁ、急性アルコール中毒になるような飲み方さえしなければ、だが。

 マルカは俺の話を聞いて”色々研究する事が出来るのだ!”と喜んでいた。なんでも喜んでくれるのは嬉しいけど、俺もそこまでアドバイスが出来る訳じゃ無い。殆どの所では材料やどうやって造るかを公表していない。真似されてしまうのがオチだ、というのを知っているからかもしれない。

「では、健一さんが知っている知識はどこで手に入れた物なのですか?」

「これは誰でも簡単に入手できる知識と…俺が飲んで分かった事の複合知識かな?」

「そうなのだ?それは良いのだ!所で、コメをどうすればいいのだ?」

 任せて欲しいって言ったのに?!とりあえず、コメは精米してぬるま湯に漬ければいいんじゃないかな?もしかしたら、蒸した方がいいのかも分からないけど。日本酒を造る工程みたいな感じでやるのか?難しいから…あのトウモロコシみたいな植物でやった方がいいかも。

「あの背の高い植物じゃダメかな?」

「トウモロコシなのだ?」

「あ、一緒なのね?トウモロコシなら…ぬるま湯に漬ければいいでしょ?」

「なのだ!じゃあ、あっちで造るのだ!」

 ミヤビとマルカと三人でトウモロコシを収穫して、水洗いする。皮を向いて、ぬるま湯に漬けた。うん、ここから数日は待たないといけないし…とりあえずどうしようか?皆で顔を見合わせていると、シュエリとメェルが近づいて来る。俺らの様子を見て終わったと判断したのか”山にでも行くかい?”と聞いてきた。いいな、山!

 皆で領地を出て、西の方角に向かう。この領地が簡単に攻められない要因は二つあると思う。一つは、ごつごつした険しい山脈で西側が封鎖された状態にある事。もう一つは、その山に生息している魔物だ。こんな岩肌まみれの所に生息しているなんて思わなかった、岩に紛れた岩石鎧のトカゲが。ロックリザード的な安直な名前なのかな?

「あ!ガルゴメリアなのだ!あれ、良い素材になるのだ!」

「な、なんて?」

「ん?聞こえなかったのだ?ガルゴメリアなのだ!」

「倒させていただきました!」

 ミヤビが片手でガルゴメリアの死体を運んでくる。片手で…?大きさが竜状態のミヤビと同じぐらいあるのに?もしかして、ミヤビは鬼人との戦闘で鍛え上げられたのかもしれない。本人も気づかない所で。俺の心の中を視てだろうか、ミヤビは頬を染めて”嬉しいです”と言った。

「僕らも負けてられないんじゃないかい?メェル君!」

「そう…です…行きます…!」

 二人が先頭に出て、獲物を探す。黒いスライムみたいな物を弾き飛ばして…。おぉ、なんで二人も成長しているんだ?鬼人の領地ってなんか好戦的にして技術を上げる効果があるバフが付くのか?俺はメェルとシュエリの動きを見つめていた。

 しばらく狩をして、ここら辺で終わりにしようかな、と思っていた頃。後ろから低い唸り声と共に地響きがしてくる。なんだ?振り返れば、そこには竜人の領地で見た様な竜が姿を現していた。赤いウロコに牙を剥きだしでこちらを威圧する顔。うわぁ…これは俺が出るか?

「おお、レッドドラゴンなのだ!」

「レッドドラゴンナノダ?」

「何を言っているのだ?レッドドラゴン、なのだ!」

 レッドドラゴンなのかい?!なんでガルゴメリアだけ名前が変なんだよ?!いや、これ…ミヤビ的に大丈夫か?同族を仕留める事になったり…。ミヤビを見ると首を振って”大丈夫です、あれに知能は無いので。そもそも魔物です!”と言っていた。

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