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来世でも実況したいと願ったら"スキル実況"を獲得しました  作者: とびし
四章 森人の領土~ゼルエル領~

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「仕方ない、奥の手を使ってやるか」

「奥の手?」

 ユーリストアは何やら腰に刺した二本目の剣を取り出す。稲妻ののように、ギザギザな形状をしているそれは明らかに今まで斬り合っていた剣とは異なっている。もし仮に、あの程度の戦闘能力しか持たない男がスキルで成り上がったんだとしたら、相当恵まれたスキルを持っているだろう。注意してみていなければならない。

「自分の領地に山を落とされそうになって初めて事の重大さに気づいたか?」

「お前は私を怒らせたんだ!」

「いや、それは俺のセリフっ?!」

 オーキチ選手は咄嗟にステップを踏んだ!今何をされたんだ?!稲妻のような剣は一瞬目の前で、その姿を変えている!そう、まるで剣が増えたようだ!ユーリストア選手も伊達ではないらしい!右に躱すと右から刃が飛んできて、左に躱せばもう一方の刃が飛んでくる!一体全体なんだと言うのだ?!

「ははは!攻撃がおざなりだぞ?」

「なんだ?これは…見た事無いな」

「これか?出す気は無かったんだが、私をあまりに不愉快にさせた物でな?」

「”出す気は無かった?”」

 出す気は無かった…?この言葉、何か引っかかるな。ヒントになるだろうか?ここまで強いスキルを出し惜しんで死ぬ可能性があるのなら、最初から出しておくはずだ。なのに、今になって?急に…。今の時間帯は、丁度昼頃か?

 オーキチ選手は考えながらステップを踏んでいるが、かなりギリギリになって来た!このまま行けば、初の被弾を許してしまう可能性があるでしょう!ユーリストア選手はそんな綻びを見つけ出そうと剣を振るっています!オーキチ選手は躱して時間を稼ぎます!

「なんだろうな、全然分からないな」

「分かってたまるか!それにしても…何故当たらないのだ!」

「お前は未熟だからだろう?それ以外に何があるんだ?」

「私が未熟など…あってはならんのだ!!」

 ユーリストア選手が剣を大振りしたぁ!これは、決めに来ているのか?!オーキチ選手は身構える……が攻撃は飛んでこない!ただの大振りだったみたいです!鍛錬が足りていないのでしょうね、見た目は達人、中身は凡人と言った感じでしょうか!ユーリストア選手は…オーキチ選手の顔を見つめて真っ赤な顔をしている!!!

「なんなのだ、お前は!!!」

「なんだって言われても…?なんだろうね?」

「くそ!くそ!くそ!!」

 語彙力も失われ、理性も失われ…元々失われているんでした!ユーリストア選手には何が残っているのでしょうか!剣をぶんぶんでたらめに振り回しております!いや、この戦い方が正しいのかもしれません!急に攻撃が鋭さを増してきます!何故か場所によって、剣が増えるのです!なんとも不思議な体験をしております!超常現象とでも言えばいいのでしょうか?!

 何故か場所によって…増える?そんな事はあるはずがない。であれば、強い場所を円で囲って指示しておけばいい。さっきまで居た場所は日蔭…ね。日蔭で時間が関係している…もしかして、乱反射か?いや、乱反射にしては跳ね返り先が無い。なんだ?もう少しで何とかなりそうなのに…。

「どうしたぁ!黙り込んで!さっきまでの威勢はどうした?!」

「いや、考えてるから黙ってもらっていい?」

「なんだと?!」

「有利になったからよく吠えるようになったのか?”有利の時だけ品物を売りだすストア”ね?要らない要らない!」

「何をふざけた事をぉぉぉ!!!」

 大振り、大振り、大怒り!!!剣を振り回しながらこちらに近づいてきます!しかし、大振りには何故かおまけはついてこない!それどころか、弱点をさらして怒りに身を任せております!それにしても…戦い方も見れば見る程独特な様子です!何やら右に左に動かしまして、剣筋をあえてブレさせる!

 きっと”これ”と言うのはあるんだけど…森の中でどうやって封じてやるか、だよな。ちょっと揺さぶりを掛けて見て、正解かどうかを調べてやってもいい。ストア君は俺の問いにどう答えるか…正解なら、ポーカーフェイスとは無縁のこの青年は狼狽えてしまうだろうな。

「それ、屈折か?」

「んな?!ど、どうしてそれを…」

 ビンゴ、正解だったな。乱反射かと思ってたんだけど、ちょっと違ったみたい。剣の持ち手を微妙にカクカク動かしていたのが気になったんだよなぁ。屈折なら、カクカクしているのも納得だ。光を当てる事を目的にしているから剣が相手に当たらなくていい。まぁ…種明かししたところで倒さなきゃいけないんだけどね。

「この時間から夕方までは強いか?光があれば強いんだな」

「それがどうした?!お前には決めきる術がないだろう?!」

「だから、持久戦でも仕掛けてあげようか?どっちの体力が尽きるのが先だろうな?」

「うぐぐ…」

「それに、夜まで耐久してもいい。躱すのは確かに面倒だし癖があるけど…慣れればどうと言う事は無いからね」

「どこまでも…」

「ん?」

「どこまでもなめ腐りやがって!!!!」

 おっと?!人間でも発狂モードはあるのだろうか?!ユーリストア選手が動きを見せます!これは…まずい!!ガラスの破片をあたりに散りばめた!まさかの奥の手の奥の手を用意している!こればっかりは予想外です!

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