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来世でも実況したいと願ったら"スキル実況"を獲得しました  作者: とびし
三章 竜人の領土~ハヤテ領~

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三話 調査と計画

「それで、策はあるのか?」

 領主に言われて困惑する。策なんて、今来たばかりだし。そもそも、考えてもいない。策…策か。そうだなぁ、根城を発見してそこを叩く。後は…しらみつぶしに探す、それだけかな。竜人が元住んでいた街の周りを探してみればそれで行けるはず。

「ふむ…であるか。」

「それしかないですね、ね?メェル?」

「は…はひ…そうですね…。」

「とりあえず…行ってみましょうか。」

 俺とメェルが入り口の方へ歩いて行こうとすると、領主が何やら”待たれよ!”と言って声を掛けて来る。なんだろう?まだ何か疑問があるだろうか?領主の方を振り返り、元の位置に戻った。

「タタ、ツツ、トト、お前らも着いて行くのだ」

「畏まりました」「畏まりましたぞ」「畏まったっす」

 三兄弟の声は綺麗に同じタイミングで発されて、その声が洞窟内部に木霊する。うん?別に要らないけどなぁ…。

「がはは!要らない訳なかろう?お前らではここまでたどり着く事も、出ていく事も出来ないであろう?」

「あぁ…迷ったところを見ていたのですか?」

「いや、感じただけだ。何者かが、うろうろしているな、と。」

 あ、そういう事か。それで俺の元に、三兄弟が現れたのか。うろうろしているのが盗賊であれば切り捨てて来いと言う事だったのかもしれない。みすぼらしい恰好をしていなくて良かった…やっぱり、あそこで戦闘が起きる可能性は大きかったか。

「そういう事なら、お願いしますね」

「任されました!」

 タタが勢いよく胸の前に手を持っていく。残りの兄弟もそれに倣って胸の前に手を持って行った。

 三兄弟を連れて洞窟の外に出る。最初はぞわぞわしていたこの洞窟も、今ではなんとも思わない。さて、もし仮に根城にするならどこになるだろうか。本でよく見るのは、洞窟や城址、後は廃屋なんかもあるか。周りを確認出来るのと、周りから見えずらい所。人が選ばなそうな所が良いか。

「所で…何処を最初に探しましょうか?」

「そうですね、元竜人族の街の付近で、森の中ですかね」

「承知しました、トト!」

「へい!あそこら辺なら俺が詳しいですぜ!健一の旦那!」

 タタに呼ばれて前に出る。旦那…?!まさか、この世界で呼ばれることになるなんて…。面白い呼び方をするな。敬意を払う事が出来る相手なら、こういう風に接するのかもしれない。

 トトに着いて行く事、数分。生い茂った森の中に出た。しかし、ここら辺には建物や洞窟が存在していない。もしかしたら、ここら辺ではないのかもしれないな。地面を確認すると、そこは雑草も生えている。これでは、焚火なんかをすることは到底できやしない。

「健一の旦那、何をお探しで?」

「あぁ、すいません。人間は生肉なんかは食べることが出来ないので基本火を通します」

「そういうもんですかい?」

「なので、焚火は必須なんです。という事は、地面が土、もしくは燃え移る物が周囲に無いところでします」

「燃えカスなどを探しているんでぇ?」

「そうですね」

 トトが感心したように頷いている。実際、盗賊側が分隊を配置している可能性もあるにはあるが、それでも足掛かり程度にはなるだろう。急に、トトは何かを思いついた顔をした。

「ツツ!これはお前の知識が必要でい!」

「兄者!任されたっす!」

 この兄弟は顔は似ていても、知識には偏りがあるみたいだ。それぞれに得意分野があるっぽい。トトは森、ツツは建物…ではタタは何だろうか?

 今度はツツが先頭を歩いて行く。ツツが止まって”ここです”と指を差した。その方向には、薄汚れた、廃屋がある。あぁ、ここは…住めそうだな。周りをぐるっと調査してみる。少し前まで住んでいたような感じがする。当たりか?

「じゃあ、突入してみましょうか?」

「任せていただければ、八つ裂きにしてやりましょう!」

 タタが勢いよく扉を蹴破る。その音は、耳をつんざくような激しい音を立てて、廃屋すら壊してしまった。中に人の痕跡は無く、ただ外をうろちょろしていた痕跡だけだったようだ。話声とかも聞こえなかったし。それにしても、タタは戦闘が得意なのか。バランスがいいんだろうな、この兄弟は。

「ここでもないみたいですね」

「大兄者!昔に通ったあそこ、気になるっすね!」

「あぁ、あそこか」

「ん?どうされました?」

「あぁ、実はですね?」

 タタとツツが少し前に、小さな洞穴の前を通りかかった。子供たちを捜索していた時の事だから、気に留める事は無かったようだが、今思えば、異臭を放っていて条件に当てはまるらしい。そこは…どの程度の大きさの洞穴だろうか?

「どの程度の大きさですか?」

「こんな?ですかね?」

 タタの指は本当に豆粒程度の穴の大きさを形作っていた。いや、それは…ただ異臭がしたネズミの穴とかじゃないか?

「我々が入るには小さかったのですが…」

「もしかして、竜の形態の時だったり?」

「ええ!その通りです!よくわかりましたね?」

 あぁ…竜からすれば人が入る穴なんて入れないわな。それに、指の大きさも納得した。豆粒にしか見えないだろうな…。ていうか、そもそも竜に聞いているのだから俺が考えればすぐに分かったじゃないか。

「そこに連れて行ってください」

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