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来世でも実況したいと願ったら"スキル実況"を獲得しました  作者: とびし
二章 獣人の領土~ドンタイガー領~

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二話 領主への足掛かり

 俺が袋からホラーディアと熊の魔物を出すと、ウサギの獣人はありえない声を出して泣き喚いた。あらぬ疑惑を受けそうになったけど、それは誤解という形で片付いたから良かった。買い取りの結果は4千万円程。そして、この魔物はシルバークラスが狩る魔物だ、と聞いた。熊の魔物の名前はナイトベア、ナイトメアと掛かっている気がして笑ってしまった。そしてへらへらしてい事によって怒られた。

 俺の事を心配して、俺の事を思って、叱られたのなんか何年ぶりだろうか。ウサギの獣人は”初心者が無茶をしてはいけません!死んでしまいます!”とか”生きていて良かったですけど…”とか頭を抱えながら言ってくれる。怒られているのに嬉しい気持ちになったのは…初めてだ。

「ごめんなさい、ありがとうございます」

「え?なんでお礼を言われているんです?」

「いえ、俺のために叱ってくれているので」

「そんなの当たり前です!この事業は皆さん無しでは成り立たないですから!それに、領地も守れません!」

 ぷんすかして地団太を踏んでいる。聞いたことがある、ウサギはストレスを感じると、確か足をどんどんと叩きつけると。この大きさのウサギの”足ドン”を見る事になるとは思わなかったけど。

「ただ、正当な評価をするのではあれば、貴方をシルバークラスに認定しなければなりません」

「え、一度狩れただけでですか?」

「ナイトベアは兎も角として、ホラーディアは視認したときには死んでいますから」

 ウサギが兎も角…。でも、そうか…ホラーディアは確かにやばかった。あいつが俺の目の前で動かなかった、というのがあったからこそ死んでいないけど。確かに、俺の目の前に来た時に動いていれば、俺はもう死んでいたと思う。顔が目の前にあって…思い出しただけで震える。マジで怖かった、その名の通り。

「そういえば」

「ひゃい?!なんですか?」

 多分ホラーディアを見ていた所を急に声を掛けられて驚いたのだろう、声が裏がっていた。ウサギの獣人が少しだけ恥じらって、咳払いをする。俺がここに来た理由は別に登録したかったからでも、買い取りをしてもらいたかったからでもない。領主に会う方法を確認したかったから来た、それを今思い出した。

「領主に会う方法って…ありますか?」

「ドン・タイガー様に会う方法ですか?う~ん…難しいですね」

「難しいですか…」

 ウサギの獣人は目の前で手を組んで考える。それほどまでに難しいか。言われてみれば、俺は人間だった。正直しがらみを気にしていなかったけど、コルトランドが余計な事をしていたから…。

「手続きが必要だったりするんです、直接領主様から呼ばれれば話は変わりますよ?」

「なるほど、直接呼ばれる?」

「ええ、色々領地に貢献すると呼ばれますね!」

 ああ、じゃあ俺の考えていた方向で合っているか。であれば、今ここで何か困りごとがないかどうかとか聞いてみてもいいかもしれない。シルバークラスまでの依頼で困っている事とか。

「であれば、困りごとはありますか?」

「そうですね、飛び切り困っている事がありますよ!」

 ウサギの獣人は耳をピコピコ動かしながらそう言った。そんなに大きな期待をされても困ってしまうが、俺に出来る事であるならば引き受けよう。

「実はですね…」

 獣人は獣人でもコミュニケーションを取れない獣人が居るらしい。障害がある、という訳でもなく純粋に生まれの違い。モチーフになる動物は親から引き継ぐのだが、問題は動物が広義に捉えられている事。魚類や貝類や昆虫なども動物に入っている、これがコミュニケーションを取れない理由なのだ。

「あ~それは難しいかもしれないですね」

「ええ、そうなんです!しかし、他の種類からすると分からなくて…」

 ピコピコ動いていた耳が急にしおしおと折りたたまれてしまう。感情の起伏を耳で表すの…なんというか、分かりやすい。そこは良いとしても、難しい問題であるには変わりない。その種類が何が出来て、何が出来ないのかなどが詳しく分からない以上はこちらもお手上げになってしまう。

 そもそもだ、一つしか思いつかないから、これがダメなら終わっちゃうんだよな…。何を思いついているかって?点字なんだ、点字ブロックで意思疎通を出来るようにする。でもこれは、普通の点字ブロックじゃない。カードのようになっている言わば点字カード。これさえあれば意思疎通自体は可能なんだが…。

「触ったら感触で分かりますか?」

「それは分かりますよ!分からなかったら生きていけないですから!」

「じゃぁ…やってみましょうか?」

「え?もう思いついたんですか?!」

 ウサギの獣人はぴょんぴょん跳ねて、耳をぴこぴこ動かしている。テンションが上がっているなぁ…。文字起こしとかは任せて、少しだけアイデアを話してみるか。俺の考えている全貌をウサギの獣人に伝える。

「そ、そんな案があったなんて?!」

「まぁ…受け売りです。」

 受け売りと呼んでいいのか分からないけど、日本では各地に備わっているから。

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