1-1 運命の始まり
どうも、ゆるパンダです。
今回もどうぞコメントいいね等よろしくお願いします。
ついに記憶喪失の主人公と世界を守る組織『流星軍』、世界を破壊しようと目論む謎の組織の戦いが幕を開けます。今回はその導入部分です。ぜひお楽しみください。
―――――――――――――――?
――――あれ、ここは…?
「――――い。」
――――わたし…何を…?
「おい、聞こえてるなら返事をしろ。」
「うわ!?は、はい!!す、すみませんでしたぁ!!??」わたしは大きな声につい驚き、大声を上げてしまった。
「あはは、大きな声だね。その様子だと…元気そうだね、良かった良かった。」「はぁ、耳痛ぇ…。ま、無事なら良かったんじゃねぇの、リョウ?」「『リョウ』?」
わたしはつい尋ねる。
「ああ!自己紹介、してなかったね。ボクが亮、一ノ瀬亮。んで、こっちのツンツンヘアーが片山将。」
「おい、ツンツンヘアーしか特徴ねぇのかよ、俺はよぉ、あぁ?」「ちょ、ちょっと、喧嘩はやめてください!」
目覚めたばかりで状況把握も出来ていないわたしをよそに、喧嘩が始まってしまった。とその時。
「一ノ瀬、片山。任務中に無駄話とはいい度胸だな。」
「「や、やばい(ボソッ)」」「だ、誰ですか?」
目を引く蒼い瞳、肩まで伸び所々緩くカールした茶髪。人通りの多い大通りでも、わたしだとついじっと見てしまうかもしれない。そのくらい、その人は独特の雰囲気を醸し出していた。
「リ、リーダー、こ、これは、そのー、えっと…」
「リーダー」と呼ばれたその人は、もの凄い形相で、先程からオロオロとしている二人を睨み付ける。わたしは思わず鳥肌が立った。
「…っと、済まないね、驚かせてしまったか。
その二人はな、任務中なんだ。」「任務って…?」
任務。 ――――その言葉にあまり聞き馴染みがなく、わたしはつい聞き返した。
「我々は、とある組織と戦っているんだよ。――――いずれ人類を滅ぼすくらいの、ね。」「…え?」
人類を、滅ぼす。 一瞬、意味が理解できなかった。
「リーダー、一般人にベラベラと大事なことを喋っちゃ…!!」「一ノ瀬、片山、本部へ戻ろう。大事な話をする。……『ペナルティ』、についてもね。」「「は、はい、リーダー……。」」
ぽかんとしていたわたしに、リーダー、と呼ばれた人は徐ろに告げた。
「君にも、来てもらいたい。君は、重要な存在だから。
………私は、諸星創という。リーダー、か諸星さん、とでも呼んでくれ、ミステリアスガールさん。」
――――この出会いが、空白のわたしの記憶に、彩りを加えていく。 これは奇跡か、運命か。
その頃、真っ赤なフードを目深に被った男が、諸星たちを見つめていた。
「――――記憶、喪失……。 新たな逸材か、凡才か…。これは面白い。――――さあ、楽しませてくれよ、『流星軍』!フッフフフ、アッハハハ!!」
記憶喪失の少女と戦う者たち、世界を滅ぼす者たち。それぞれの思惑が、重なり合い、ぶつかり合う………。
果たして、この戦いの勝者は誰か。世界の覇権を巡る戦いが、始まる。