第5話 狩り
「ねぇ、エル。狩りに行かない?」
「どうしたんですか?突然。それに御姉様が態々人間風情に手を下す必要がありませんわ」
「それだからやってみたいじゃない」
「……ハァ、分かりました。でも、高々人間風情に御姉様の見せるだなんて」
「いいじゃないの、それくらい」
「駄目です!私が許せません!」
「困った子ね~。私のお願いが聞けないの?」
「うっ!!分かりました。行きましょう」
「それでどこまで行くんですか?」
「近くに集落があったじゃない?そこにしましょう」
「わかりましたわ」
「着いたわ、早速行きましょう♪」
「もぅ、御姉様ったら、はしゃいじゃって、フフフ、可愛いわ」
近くを通りかかった人間が
「吸血鬼が来たぞー!!」
「チッ、人間風情が邪魔をするなんて、人間は人間らしく地べたに張り付いてエサになるのを待っていればいいのよ」
「エルー!何してるのよ早く来なさい!」
「分かりましたわ、御姉様」
「その前に、こちらに来なさい」
「うっっ、あぁぁぁ」
「魅了の魔眼から支配の魔眼に出来るようにしておいてよかったわ」
「ひぃぃぃ!、来るな来るな!
やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ!」
「うるさいわね、まあ、貴方の魂貰っておくわ」
ビクッビクッ!
「魂を抜いたらこうなるのね、これで研究がはかどるわ。でも、もっと数が必要ね適当に貰っていきましょう」
夜が明け、近くの町の商人が通りかかった所おびただしいほどの血と、村人の死体があり全滅していたそうだ。首筋には穴が空いており、吸血鬼の仕業だとわかった。
しかし、約千人のうち三割近くが外傷がないのにも関わらず死んでいる死体もあったそうだ。




