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会計を済まそうとしたとき、財布の中がいつのまにかさみしくなっていたことに気付いた。購入した服を買うくらいはあるだろうがが、食事をするには少し寂しい。

服を購入したら銀行で下ろさないといけないだろう。

 私とイブはイブが選んでくれたチェックスカートを更衣室で履き換えた。心もとない下半身を気にしながら店内を出た。

銀行はどこにあるだろう。

私はきょろきょろあたりを見回したが、それらしい建物はない。

「どうしたの?」

 一向に歩きださない私にイブが尋ねてくる。

「銀行ってないのかなって」

「銀行……確か駅前にあったと思うよ」

「悪いけど銀行でお金を下ろしてから、お昼食べに行こうか」

 歩き出そうとしたとき、イブが私の右手を握ってくる。イブはにこっと笑い私も笑顔を返す。

 私とイブはあまり歩く速度を早くしないで銀行へ向かった。

 お昼時というのもあってか、街中は人がごった返していた。制服を着ている役人や観光客。それに地元の人たち。街には活気があふれている。

加えて気温の上昇と人ごみによる周辺気温の上昇で、あっという間に汗が噴き出してくる。イブも額に汗をかいている。 

 銀行まではあまり遠くはないが、書店に洋服店などさんざん歩き回ったから、疲れているのではないか。

 私は少し休もうかと思い、何か冷たいものでも売っているところはないかと歩きながら探した。できれば店内が良いけど……財布のことを考えると店内は厳しい。私は歩いている歩道の反対側の日陰に、市役所で見た移動販売店を見つけた。

「のどか湧いたし、レモネード飲もうか」



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