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六時までまだ数時間ある。私は博物館を出て、併設されている美術館へ行くことにした。

 博物館の外に出ると、木々の匂いが鼻を包む。また木々に囲まれているせいかかなり涼しく感じた。北の方で白く大きな雲が発達しているのが、見える。夕方にかけて一雨くるのであろうか。


美術館の外観も博物館の外観と同じくおせじにも綺麗とは思えなかった。造りは博物館のようなユニークな造りではなく一軒家をそのまま美術館にした、そんな感じだった。


「そういえば――よく今まで竜人だってバレなかったよね」

 私はふと疑問に思った。

 確かに竜人と人間は外見上あまり差はない。だが、何かあったときに不意に竜の特徴が出てしまうのではないか。牙や爪、尻尾などが出てしまったりしなかったのではないだろうか。また人間にも鼻の良い、または感の良い人間がいたりする。怪しまれてなかったりしなかったのではないか。

「まあ聞いてみれば済むことか」

 思い直し私は美術館に一歩踏み入れた。


「こんにちは」

 右の通路からゆっくりと六十代くらいの女性が私に声をかけてきた。

「ここも博物館と同じ無料でいいんですよね」

「大丈夫ですよ。ゆっくりと見て行ってくださいね」

 軽く頭を下げながら左側の六十代くらいの女性通路へ歩いて行った。

 中の造りは博物館と似ている。天井に大きく張られたガラス。開店休業のような売店。

「いや、博物館だと店員がいたっけ」

 私は館内を歩いてみることにした。 




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