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盗賊対魔法少女

誤字脱字があったらすみません。教えてもらえると嬉しいです。

「そうだったか。あなたは、人を食べなきゃ生きていられないのか?」


「いやぁ?そんなことはないよ?でも人間が一番美味しいし、何より沢山あるんだもん!もっと食べたくなるじゃない!」


「なんで、食べる必要がないだろ!?」


 人を殺すのは、そんなに簡単なのか?


「逆に聞くけどぉ、君は豚肉とか牛肉食べるよねぇ?それと何か違う?何も違わないよねぇ?」


「・・・・・・ああそうだな。これは単に俺のわがままだよ。お前の言い分は何も違わない。ただ、俺が人殺しを許さねぇだけだ」


 いつの間にか、恐怖心なんてものはなくなっていた。


 正論を言われて、ただムカついていた。


 俺は、正論も確かに大事だと思う。でも俺はそれ以上に自分の気持ちしか考えてない。他人を考えられるほど中身が成熟していないし、何より、


「俺はお前みたいな魔法少女大っ嫌いだ!」


 親指を下に向けて挑発する。


「それ以上喋ったら殺すよ?」


「ふぅー」


 気持ちを落ち着かせろ。魔法少女だ、魔法を使うのだろう。そこを見逃して避けられなかったら、俺の負けだろう。


 どんな魔法を使うんだろう。


「雷強化。雷の豪脚」


 は、や。


「ぐぁあああ!」


 反射神経で腕をすべりこませてガードをしたが、体が浮くぐらいの威力をくらった。


「なぁんだ、大口叩くからどんなものかと思えば、ただの一般人ですぅ?」


 痛みでのたうち回る。腕が折れたような痛みが襲いかかる。


 いやこれ折れてるだろ!?死ぬぞ死ぬ死ぬ!


 くそ、涙が出てくる。調子乗ったよ、まじで攻撃のスキルがないから何もできない。


 相手は魔法少女の姿で可愛いステッキを持った状態であんな強烈なケリを放つのか。


「あああ痛いんだよ!この化物が!なぁにが魔法少女だよ!ただの怪力女め!可愛さがないんだよ可愛さが!」


「・・・・・・簡単に殺してあげますよぉ」


 声に怒気が孕んでいた。


「はぁ」


 死にたくない。恵ちゃんともっと話したいし、遊びたい。鏡花と馬鹿したいし、一緒に飯を食いたい。


 逃げるに限る!


 俺は地面を駆ける。


 この世界は、地球とはまた違った世界。誰もいない世界。なら、家の中に逃げても大丈夫なんじゃないか?


 近くにある家の路地を駆け抜ける。


「逃がさない!雷鳴弾!」


 暗闇の中を走り抜けるが、相手は俺のことが見えているのか、電撃が飛んでくる。


 俺は、跳躍してなんとか避ける。家の間を阻む壁を乗り越える。電撃が当たった所は、えぐれて焦げていた。


「逃げるなぁ!雷斬破!」


 彼女が蹴った方向は、雷の衝撃で破壊されていった。


 俺も巻き込まれて、吹き飛ばされる。


 体が道路に叩きつけられたりする。


 まだ、逃げよう。次は隠れながら行ってやる。絶対ここを抜け出してやる!


「まだ逃げるのぉ?もう死んでもよろしいのでは?」


「うるせぇなぁ。糞魔法少女が」


 俺はまだ諦めない。まだ、死にたくないから。


「俺はまだ死にたくないんだよ。恵ちゃんや鏡花、それに来珠(くりす)やよっちもいる!がっ!」


 高速でゼロ距離まで近づかれ、腹を蹴られた。


「ゴホッ!ゴホッ!」


 痛い、吐きそうだ。


「誰か知りませんが、もう死ね。雷滅拳」


「待っでぐれぇ!一つ言わせてくれ!」


 魔法少女の拳の周りで電気がほとばしり始めた。


 まだ死にたくない。何も成し遂げてない。俺だって何か成し遂げたいんだよ!


「・・・・・・なんですぅ?遺言は私だけ聞いとくよぉ?」


「はぁはぁ、嘘だよ何もねーよ!」


 俺は力を振り絞って痛む右腕に力をこめ、相手の顔面に殴り掛かる。


「あっぶな!君って意外と運動神経いいわねぇ。でも、惜しかったねぇ?もうぶっ殺してやるよぉ!」


 電気がほとばしる右拳が飛んでくる。


 俺はもう諦めていた。


 だが、その拳は俺の目の前で止まった。


「僕の渚君に何をする!」


 恵ちゃんが、魔法少女の右腕を掴んで止めていた。魔法少女の姿で。


 敵の魔法少女のコスチュームは赤色を主体とし、所々に白が混じっていたが、恵ちゃんのコスチュームはほぼ白。真っ白のコスチューム。彼女の純潔が表されている気がする。


「君は、裏切り者の恵じゃないかぁ?この子がそんなにごふぁ!」


 恵ちゃんの蹴りが敵の腹に決まり、敵は飛ばされた。


「僕の渚君に触るな」


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