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傷痕LOVEの暗殺者は幼女に惚れたらしい。  作者: 八坂ネコヤナギ
日常の日常で非日常
8/9

8殺目 半年後

 帝国陥落から半年の月日が経った。この半年間様々なことが起こった。

 ドロン帝国がダラゴン国の領地となり、それによってすべての責任はドロン帝国が背負い、ベネティウス王国には全く責任が問われなかった。

 また、暗殺部隊の七人とヤミネ・シロの弟の葬式が行われた。

 隠密作戦だったため、公には出来なかったが、クロには王から「名誉賞」が贈与された。


 ……………

 …………………………


 ベネティウス王国ベネティウス城中庭。絵に描いたような広い草原に一本の木の下、黒髪の男がいた。また、その懐に黒髪の幼女も。


「クロー城下町に行かない?」


「え、後もう少しで昼休み終わるよ?昼から魔法講習会もあるし」


「魔法講習会?」


「今年から出来る魔法団のメンバーを選抜する為に魔法適性をみるんだと」


「うわぁ、めんどくさいなそれ」


 シロが苦い顔をする


「実際俺も行きたくないけど教官が()()()だからなぁ」


「あの人って?」


「ネメシス・ファナタリス、俺はあの人から訓練を受けたんだ」


「ファナタリスって・・・」


「そう、ベルの姉だ。あの人苦手なんだよなぁ」


(クロが苦手ってどんな性格してるんだろ?よっぽど変なんだろうなぁ)


 ……………

 …………………………


 あぁ・・・帰りたい。

 ふと、魔法講習会があるこの多目的室でそんな無謀なことを考えてしまった。


 魔法適性なんて見習い騎士でも知っているだろうになにを今更・・・ファナタリス教官も自分が()()使()()()()のにどうしてこんな講習会受け持ったのか謎すぎる。


 あ、そろそろ時間か。


 ドンッ!とドアが勢いよく開けられた音が聞こえた。刹那・・・怒号が響き渡る


「皆の者ォォォォォォ!!席につけェェェェェェェェェェェィィィィィ!!!!」


 部屋に入ってきたのは、白色の乱れた髪と教官服を身にまとった胸の豊かな女性だった。

 騎士達は怒号に驚き、静まり返っていた。


「よし!!皆静かになったなァ!!」


 そう、彼女こそツベルト・ファナタリスの姉であり、今回の魔法講習会の講師、ネメシス・ファナタリスなのであった。


「おッと、顔見知りがいるな」


 そう言うと彼女は僕の方に近づいてきた。


「久しぶりだなァ、Kill MAN君、ベネオーズ君?」


 うわぁ、スラムの人間に絡まれた時ぐらいうぜぇ・・・


 クロの方を見てみるとどっかの有名画家が描いた、常人には分からない感性の塊みたいな顔をしていた。


「まぁいい。皆の者!!今から魔法適性検査を行う!!!席順に並べ!!!」


 は、はい。と、小さな声がポツポツと聞こえてくる。

 あぁだめだ。また耳を塞がないと


「声がァァァァァァァァァ!!!小さァァァァァァァァいィィィィィィィィィ!!!!」


 あぁ、五月蝿ぇ


 ……………

 …………………………


 ネメシスの怒号によって魔法適性検査はすぐに行われた。

 魔法適性検査とは、自分の魔力の属性、量、質を調べる検査である。


「次!!Kill MAN!!」


 キルは呼ばれ透明の水晶に手をかざす。

 この動作だけで魔法適性検査は終わる。


 ーそして全員の魔法適性検査が終わった。


「結果は後日配布する!!!今日はここまでだ!!!次は魔法適性検査の結果にそって訓練を行う!!!」


 そう言って彼女はまたうるさく部屋にを出て行った。


 はぁ、またあるのかよ。とキルは心の中でそっと文句を言うのであった。


 するとネメシス教官が戻ってきた。


「それからKill MAN、ベネオーズ、話がある」


 え?地獄?そんなことを思った。


 ネクロフューズ・ベネオーズ 殺人数 不明

 ツベルト・ファナタリス 殺人数 356人

 KILLMAN 殺人数 1358人

 ヤミネ・シロ 殺人数 100人


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