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吟遊詩人の忘れ語り

-天馬の求めし少年の星辰-

作者: -Sare-
掲載日:2016/08/20

 如何も今日は。今回もタイトルの通り、超有名幻獣、フェンタジー界でもちやほやされる子。

 今回の幻獣さんは然う、天馬、ペガソスです。要は翼を持った皓い馬ですね。(ザックリ)

 気性が荒く、乗る人を選ぶとされます。神様の運び手としても良く出ますね。最近良くユニコーンと混合されて空しいです。生まれは全く違うのに何故同じにしてしまうんだ・・・。月と鼈だろうが。

 まぁ説明不要ですよね、と言う訳で無駄足は此処迄、彼の背に乗ってあの旻へと参りましょう。

 昔(ムカシ)、少年(ショウネン)と皓(シロ)き天馬(テンバ)が霄(ソラ)を駆(カ)けていました

 天馬(テンバ)の背(セ)の少年(ショウネン)、しっかりと天馬(テンバ)にしがみ付(ツ)いています

 そして眼下(ガンカ)に広(ヒロ)がる景色(ケシキ)に心(ココロ)奪(ウバ)われて

 天馬(テンバ)は駆(カ)けています

 一人(ヒトリ)と一頭(イットウ)は、少(スコ)し前(マエ)に飛(ト)び立(タ)った圜丘(エンキュウ)で出(デ)逢(ア)いました

 そして毎霄(マイヨ)、毎霄(マイヨ)話(ハナ)す内(ウチ)に友(トモ)達(ダチ)になったのでした

 其(ソレ)からは天馬(テンバ)は少年(ショウネン)を乗(ノ)せて飛(ト)び廻(マワ)っていたのです

 其(ソ)の姿(スガタ)は実(ジツ)に雄大(ユウダイ)でした


 もう一(ヒト)つの霄(ソラ)である湖(ミズウミ)

 自分(ジブン)を照(テ)らす皓(コウ)月(ゲツ)の影(カゲ)

 漣(サザナミ)を立(タ)てる雲華(ウンカ)の溟海(メイカイ)

 天(テン)を目指(メザ)す芽(メ)である秀峰(シュウホウ)

 霄(ソラ)を翻(ヒルガエ)す窓掛(カーテン)の極光(オーロラ)

 黔(クロ)い境界(キョウカイ)線(セン)である渓谷(ケイコク)

 そして霄(ソラ)を彩(イロド)る綺羅星(キラボシ)の迅雨(ジンウ)


 少年(ショウネン)は零星(ホシ)を見(ミ)て言(イ)いました

 人(ヒト)は死(シ)んだら零星(ホシ)になるのだと

 だから自分(ジブン)の両親(リョウシン)も、屹度(キット)此(コ)の中(ナカ)の何(ドレ)かなのだと

 自分(ジブン)も死(シ)んだらあの蒼(アオ)い零星(ホシ)になりたい

 少年(ショウネン)は両手(リョウテ)を伸(ノ)ばしました

 天馬(テンバ)も零星(ホシ)に向(ム)け、駆(カ)け出(ダ)しました

 其(ソ)の時(トキ)、誤(アヤマ)って少年(ショウネン)を背(セ)から落(オ)としてしまいました


 天馬(テンバ)が地(チ)へ戻(モド)った時(トキ)には、少年(ショウネン)の住(ス)む街(マチ)の近(チカ)くで、絳(アカ)くなった少年(ショウネン)の冷(ツメ)たい躯(カラダ)がある丈(ダケ)でした

 唯一(ユイイツ)の救(スク)いは、少年(ショウネン)の顔(カオ)は随分(ズイブン)蒼(アオ)かった事(コト)位(グライ)


 翌日(ヨクジツ)、街(マチ)は騒然(ソウゼン)となりました

 少年(ショウネン)の変死体(ヘンシタイ)

 気味悪(キミワル)がった街人(マチビト)は一人身(ヒトリミ)である少年(ショウネン)を街(マチ)から離(ハナ)れた圜丘(エンキュウ)へ埋(ウ)めました

 御陰(オカゲ)で天馬(テンバ)は毎日(マイニチ)、少年(ショウネン)の奥(オク)つ城(キ)へ行(イ)く事(コト)が出来(デキ)ました

 毎日(マイニチ)、毎日(マイニチ)行(ユ)きました


 暫(シバラ)く経(タ)って天馬(テンバ)は飛(ト)び立(タ)ちました

 蒼(アオ)い零星(ホシ)が見(ミ)えたのです

 翼(ツバサ)が霄(ソラ)を斬(キ)りました

 渓谷(ケイコク)、湖(ミズウミ)、秀峰(シュウホウ)、雲華(ウンカ)、極光(オーロラ)、綺羅星(キラボシ)、皓(コウ)月(ゲツ)が見(ミ)えました

 全(スべ)て少年(ショウネン)と見(ミ)た物(モノ)でした

 零星(ホシ)は近付(チカヅ)いて来(キ)ます

 天馬(テンバ)は知(シ)らなかったのです

 例(タト)え天(アマ)駆(カ)ける術(スベ)を有(ユウ)しても、地(チ)に棲(ス)む者(モノ)は、地(チ)を離(ハナ)れてはいけない

 そんな事(コト)をしてしまえば、神罰(シンバツ)が下(クダ)る事(コト)を


 突然(トツゼン)天馬(テンバ)の翼(ツバサ)に焔(ホノオ)が灯(トモ)りました

 そして瞬(マタタ)く間(マ)に天馬(テンバ)を包(ツツ)みました

 でも天馬(テンバ)は駆(カ)けます

 後(アト)少(スコ)し、後(アト)少(スコ)しで・・・

 天馬(テンバ)は燃(モ)え尽(ツ)きました

 黔(クロ)くなってしまった羽根(ハネ)が地(チ)へ戻(モド)り、内(ウチ)一枚(イチマイ)が少年(ショウネン)の奥(オク)つ城(キ)に止(ト)まりました

 でも一陣(イチジン)の凱風(カゼ)によって、飛(ト)んで行(イ)ってしまいました

 其(ソレ)から少年(ショウネン)の奥(オク)つ城(キ)を訪(オトズ)れる者(モノ)はいません

  -Fin-

 誰も知らないのに如何して物語は存在するのか。物語も又幻獣の仲間だからなのでは、と筆者は思っています。

 はい、御疲れ様です。え、えーな落ちだったでしょうか。其で良い、其で良いんですよ。此が基本スタイルです。

 今回は純正の皓の馬を出しましたけれど、筆者個人としては黔い馬の方が好きです。チェスやオセロとかでも必ず黔ですね。皓を汚す快感、灰色も好きですけれど、やっぱ黔ですね。

 さて、次は又有名な鳥さんです。鳥自体が大好きなのでワクワクしています。グへへ・・・。

 では良い物語を。

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