1話
唐突だが、人としての基本は挨拶からだ。
幽霊相手でもそれは変わらないだろう。タブン・・・
「
はじめまして?おい?の桜英司です」
覚えてはいないだろうが叔父の桜庭哲雄だ」
ものすごく気まずい、
こちらが覚えてなくても相手はこちらのことを知っているのは、実に微妙な気分・・・
君が小さいときに一度会っているんだが、それはまあおいておくおくぞ」
「はあ」
「さっそくで悪いんだが、英司君、君のの寿命は後二年らしいな」
「はい?」
「いや、だから後二年でお前さんは死ぬの」
なに言ってるんだろうこの人? 幽霊?
「えっと、俺はたった今生き返ったっのでは?」
「君、思ったより頭が悪いなあ。時間制限があるってことだよ」
え~と生き返るというのはウソなのか?
幽霊が見えるようになっただけで二年たてば自動的に死ぬ。生き返っても何の意味もないってことか?
「混乱してるようだから説明するけど。神様だっけ?あれの言ってることはウソではない」
「君は条件をつけられたろ? 私を成仏させると」
そういえば確かににそう言われた気がする
「二年以内に私を成仏させる条件を満たせば君は天寿を全うできる。」
「後50年くらいは生きられると思うがね~」
そういうことなら
「お願いしますから成仏していただけませんか?」
「う~ん 私の妻が他界したのは知っているかい?」
「一応は」
「その時妻に子供の行く末を見守って欲しいと頼まれてね」
「いい話ですね~」
「君には悪い話だけどな」
なんでだ?
「結論を言うと妻との約束があるから二年以内の成仏は無理だ。」
ああそういうことね ・・・・・・・・・・・
ちょっとまて!どうやっても俺は二年以内に条件を満たすことは無理なのでは?
「ちなみに私の子供達に手を出せばその時点で君は死ぬぞ?」
どうやら生き返った直後に次の死を約束されたらしい・・・・・・
希望ってなんだろ・・・・・・・