プロローグ
目が覚めたら?真っ白な空間だった・・・・・
周りを見渡してもなないもないことを確認すると
「ここどこだ?」
とつぶやく
「あなたは死にました」
頭の中に声が響く
きょろきょろと周りを見直してもなにもなく
「幻聴かなあ」
「いえ、幻聴ではありませんよ?」
どうやらそら耳ではないらしい
「あんたは誰だ?」
「あなたの認識では神になります。」
無神論な俺に神の迎えが来るとはどんな皮肉だ?
「神様がどんな御油で?」
「あなたには選択の余地があります。ひとつはこのまま死んで輪廻の中に戻ること」
「はあ}
「二つ目は生き返る代わりにある魂を成仏させること。どちらを選びますか?」
この返答に迷うことがある人はいねえだろ!
「生き返るほうをお願いします」
「魂の成仏と引き換えになりますけど、よろしいですか?」
「生き返るほうでお願いします・・・」
「では蘇らせましょう 目が覚めて一番最初に見かける人が滋養物させるべき魂です」
ふと疑問に思ったので聞いてみる
「なぜ俺?」
「ああ、成仏させる相手があなたの血縁だからですよ、そのすぐ後に死んだ血縁があなただからです」
・・・・・・・・・・・・・・・
「細かい説明をしますと、先立った夫が妻をまっていたら子供の行く末を
見守って欲しいという願いと一緒にまた新たな人生を迎えたいという両方の願いを
両方叶える為ですね」
「ずいぶん気前のいいことで・・・」
「あなたも人として生きるチャンスは欲しいでしょう?」
・・・・・そのとおりだがね・・・・
「最後にひとつ質問があるんだが、」
「私を見ることができないのは、あなたが神を信じていないからですよ
存在を認識したとしても生き方を変えるほど器用な人ではないでしょう?」
・・・・・・・・・・・・・
「新たな人生が良き人生でありますように」
妙なな夢をみたらしい、一人暮らしで慣れ親しんだ自分の部屋だ
「変な夢見ちまったなあ」
背後から声が聞こえる
「お前がおれの甥か?」
振り向いて見ると半透明なおっさんが見える
「おい」
もう一度振り返ってみてもまた見える
「寝ぼけてる?」
どうやら夢ではないらしい・・・・