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死の目前

作者: 豊田直輝
掲載日:2025/12/02

死が目前に迫っているのは分かっている。

今年で93の歳を迎えると言う事は

いつ召していっても不思議ではない年齢。

まあ、なんて事はない。

生まれる前に戻るだけだ。

生まれる前には何も無かったんだから

死んで元の何も無い世界に消えていくだけ。

生きているということが偶然の夢みたいなものであり

生まれる前と死んだ後の何も無い世界が

私の眼前に控えているのだろう。

怖がる事はない。

そもそも怖がるという事が可笑しい事だ。

そもそも何も無かったんだから。

今が偶然に何かがあるだけで

それがありもしないような夢のひととき

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