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ShadowSraid  作者: 鬼子
異端の強者編
84/98

3

「侵入経路は?」


「・・・夜に、俺らが上から引っ張りあげる。屋上からなら侵入は容易だ。誰も上からくるなんて想像もしないからな」


 確かにそうだ。

 いくら魔法を使うやつらでも、羽が生えてない限り空を飛ぶことはできない。


 落下を緩やかにする魔法は知っているが、飛んだり、滑空をするなど、鳥のように飛べる魔法は見たことも、聞いたことすらない。


 なら、空はあまり警戒しないだろう。

 そうなると、ジェイルとカルロスの意見は正しく、信頼できる。


 問題は・・・


「お前らを信頼して良いほどの材料は? さっきの話が本当かどうかもわからない・・・」


 そう話すと彼らは顔を見合わせ、少し考えた。


「ならどうすれば良い?戦うか?」


 脈絡のないその返事に、ピリッと場が凍る。

 だが、彼らは自身を弱いと言っていた。


「たった2人で俺たちに勝つつもりか?」


「はっ!聞いたかカルロス! たった2人だってよ・・・これが魔王候補とは聞いて呆れるぜ」


 魔王候補。

 知っている人間はそう多くはない。


「なぜ俺が魔王候補だと知ってる?」


「俺たちは元々サディアと共にいたんだぜ?多少の情報はどうしても流れちまう。ま、レイドの中にも人間に味方するやつはかなりいるのさ、何百年も前からな」


 ジェイルはそう話し、地面に座り込む


「なぁ。お前ら、この広場を見て何も思わないのか?」


 ジェイルはそう呟いた。


 周りを見渡すと、特に変化はない。

 普段から綺麗な場所だ。

 観光の時期になると人が増え、賑わう。

 まぁ、観光の時期じゃなくても帝都内は賑わっているが・・・


 そこでぴたりと思考がとまる。


「人がいない」


「だよな?まぁ信じるか信じないかはお前次第だダリア。 だが、戦いたいならどうぞ。まぁ。この人数に勝てるとは思わないが」


 そう話し、ジェイルはパチンと指を鳴らす。


 瞬間、建物の隙間から人間が出てきた。

 パッと見ただけでも50近くはいるだろう。

 腕輪をつけている者や、ただの市民もいる。


「多いな・・・」


「どうする? やるか?やらないか、信じるか、信じないか」


 そう決断を迫られる。

 だが、市民は弱く、銅等級の冒険者にすら勝てない。

 腕輪をしている冒険者は金以下だ。

 フィーニス1人でどうとでもなる。


「あーそうだ。レイドってのは人間の心だ。 人間1人1人に入っている」


 瞬間、現れた人間たちからレイドが溢れ出す。


「甘く見たな・・・人間が50なら、レイドも合わせて計100体。 500なら1000体。 5000なら10,000体。ダリア・・・この数に勝てるか?」


 ジェイルは笑うようにそう言った。

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