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ShadowSraid  作者: 鬼子
異端の強者編
83/98

2

 俺は城を睨む。


「これに侵入?どうやって?」


 助けの綱はすでにない。

 

「夜間に忍び込む?」


 フィーニスがそう呟いた


「ダメだ。皇族だぞ、夜の奇襲に備えて警備を強化している可能性がある。 その包囲網を突破できる自信がない」


 静寂に包まれ、考える。


「なら俺たちが手伝ってやるよ」


 突然、そんな声が響く。

 姿は見えず、声だけが響いた。


「フィーニス!」


「わかってる!」


 帝都、シャインソフィアのゲートを出てすぐの場所だ。

 視界は拓けていて、よく見える。


 俺たちは背中を合わせて周囲をみる。


「レイドだ・・・!」


 姿は見えず、声だけ。

 それがレイドを裏付ける証拠だ。


 視線を巡らせ、隅々まで見渡すが発見はない。

 

「まじで気づかねーのかよ! 少し傷つくぞ」


 瞬間、背後の狭い空間にレイドが現れる。


「こいつ!俺たちの影に隠れてやがった!」


 恐ろしく長身

 3メートルはあるだろうレイド。

 特大剣と同等ほどの大きさを誇る槍を持つが、その身体は細く、形状は砂時計に似ている。そのためか、異質を隠せず、纏う空気は気味の悪いものだった。


「そんなに驚くんじゃねぇぜ!」


 また別の声が聞こえた瞬間、レイドが何かを生み出すようにもう一体、次は筋骨隆々のレイドが現れる。


 何も持っていないのは、自慢の拳が武器だからか。


「お、やっぱり驚くかぁ?いや、これは警戒しているな!」


 そう言ってデカい影は笑う。


「自己紹介が遅れたな、俺はジェイル。で、コイツがカルロス」


 細身の影はそう話した。


「知らない・・・本体は誰だ?」


 俺がそういうと、彼らはゆっくりと指を指す。

 それは、気絶させた衛兵を向いていた。


「あれが本体。困るぜ、今は弱いんだからよ」


「今は?そうだ、お前ら、なんで普通に話せる?」


 そう問うと、彼らは顔を見合わせる。


「サディアって知ってるか?」


「あぁ。そいつに復讐するために動いてるしな」


 その答えに彼らは喜ぶように小さく跳ねる


「俺たちは昔、サディアより強かった一緒にいることも多かったし、言語習得も共にしていた。だがな、ある時から俺たちの力が弱くなるのを感じた」


「本体か?」


「大正解。本体が冒険者になり、力をつけた。今は衛兵なんて低賃金のクソみたいな事をしているが・・・彼らは数年前までは赤等級の冒険者だ。彼らが弱くなったことで、俺たちは強くなる。仲がいい・・・とは行かないが、本体はアンタらを意外と気に入っているらしい。だから手伝ってやるよ」

 

 そう彼らは話した。


「侵入方法や勝算は?」


 俺は問う。


「あるぜ?ありすぎるくらいに余裕だ。負けるわけがない・・・」


 細身のレイド、ジェイルはそう呟いた。

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