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ShadowSraid  作者: 鬼子
炎砂の迷宮編
23/98

13

 俺たちはギルドを出る。

 扉を開き、砂の上をザッザッと歩く。


 数歩進んだところで、後ろからクロークスに呼ばれた。


「ダリア」


「なんだ」


 俺はクロークスの方は向かずに返事をする。


「銅級のお前が砂漠地帯を越えられるわけがない。だから何か裏が、何かあるんじゃないかってのは分かってた。 さっきの動き?凄かったな、あれはなんだ?」


 俺はゆっくりクロークスに視線を合わせる。


「教える理由がない」


「ダリア、お前・・・銅級って嘘なのか? 偽ってたりするのか?」


 初対面の時の元気さはない。

 今は真実に近づこうとする青年が目の前に立っている。


「いや、銅級は本当だ。 腕輪の色は俺たちの意思でどうこう出来ないのは知ってるだろ」


 そういうと、クロークスは俺の目を睨む。


「あの時のダリアは、銅級じゃない。 赤・・・下手したら黒まで行くかもしれない・・・ そうだ、恩恵はなんだ? まさか、フィーニスちゃんにも教えてないんじゃ・・・」


「あぁ、教えてねぇよ。聞かれてないからな。『恩恵』は『威圧』。相手との力量差が大きければ大きいほど、相手の本能に恐怖を刻み込む。 そんな恩恵だ」


 その説明を聞き、クロークスは苦笑する。


「それ、嘘だろ。 威圧だとして、あの動きはどう説明する? どう考えても銅級の動きじゃねぇ・・・となると、犯罪者かなんかか?」


 クロークスが目を瞑り、考える。


「犯罪者がわざわざ奴隷を冒険者に上げるか? さっきの仲間って言葉に偽りの香りはしなかった」


 クロークスの目がゆっくりと開き、俺を見つめる。


「教えられないのか?」


 俺を睨み、そう口にした。

 直後、深いため息を漏らす。


「まぁ、いいや・・・人には一つ二つ隠し事もあるだろ、いつか教えてくれ。 行こうぜ、迷宮。 早くしないと、街が喰われちまう」


 そう言ってクロークスは俺の横を通り、先を歩いた。


 ーークロークス・・・お前、どっちが本物なんだ。


 それから少し歩き、迷宮近くまで来る。


「オアシスグレイスの地下迷宮は階層タイプじゃねんだ! 横ーになが〜く広がるタイプでな? ステージそのものにこう・・・線がある!」


 クロークスがテンション高く何かを言うが、よくわからない。

 通じないことに首を傾げている始末だ。


「・・・よくわからん」


「よくわからん了解! 行ってみよぉ〜!!!」


 そう言ってクロークスは大股で先をいく。

 長い階段を降りていく。


「この迷宮は人工なんだ、すげぇ昔のことだから誰もわからないんだけどな! 人工だから、内側の魔物が強いんだ!」


「人工の迷宮か・・・魔物も人工なのか?」


 そう言うと、クロークスは首を傾げる。


「それは知らないな・・・聞いたことない・・・」


 クロークスの顔が真剣なものになり、口調も少し変わる。


「まぁ、一旦気にしないで、やっていけばいいさ!」


 もとのテンションに戻り、話し始める。


 歩いていたクロークスが拳を上げ、静止の合図を流す。

 俺たちは一度止まり、クロークスの前に広がる闇を見つめる。


「下見てみて、ここから先が迷宮だ」


 クロークスに言われ下を見ると、線が地面に刻まれている。

 この線を越えれば・・・迷宮

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