【すげどう杯企画】 賑やかし、そしてくびれ
さて、このエッセイはね、『すげどう杯』なるお祭りの、賑やかしとして書いているものだ。
お祭りの主催者は「あっちいけ」さん。
とある採掘日誌とか、吸血鬼の小説とかを書かれてるひとだ。
最近は(好い年こいて)萌え絵の研究もしている。
祭りの名前、「すげどう」というのは、彼の友人にあたる「古城ろっく」さんが書かれていたエッセイ、『小説を書くにあたって「すげーどうでもいい」もの』なるエッセイから付けられているらしい。
その古城ろっくさんが、度重なる違反行為の末、なろうのアカウントを抹消されてしまったそうだ。(こう書くと語弊があるような気もするけれど、徒に擁護するのは彼自身の格を下げそうだし、事実としては間違ってないはずだ)
彼の喪失を残念に思うひとは多かった。
だからこういうお祭りが考えられたみたいだね。
らしい、そうだ、というのも、僕個人は古城ろっくさんとの直接のやりとりをしたことがない上、その界隈を覗き始めてからすごく日が浅いころの出来事だったからだ。
つまり、僕は古城ろっくさんのことをよく知らない。
僕の中での彼のイメージは、「右の頬を打たれたら、喜んで相手の右の頬を打ちなさい。そして二人で自転車に乗り、楽園を目指しなさい」って感じのひとだ。
……関係者各位に怒られそうだな。
そういう方はぜひご指摘しておくれ。
まあそんなこんなで、ストレンジャーな気分を感じつつ、彼のつながりの強さに敬意を表して、こんなものを書いているのさ。
それに、祭りは参加したほうが楽しいじゃん?
あなたも書いてみるといいよ。
参加要項みたいなのがいくつかあるから、気になったひとは下記のURLなるものをどうこうすると企画のお知らせページにいけるぞ。(僕はパソコンにすごく弱い)
ああ、ただ、要項には書いていない追記みたいなものもある。
やりすぎて違反に抵触しないでね、的なものだ。
祭りで死人が出ると、ちょっと後味悪いからね。
大人なバカ騒ぎをしようよ、ってことさ。
ああ、それとね、主催側では指定されていないけど、暗黙の了解のようなものもあるんだ。
これから参加するひとは気をつけておくといい。
まず、文章を書く前に酒を飲むことだ。
飲んだ酒について書いておくと、尚良い。
かく言う僕も、勿論飲んでいる。
普段晩酌やら独酌やらとは無縁の人間なんだけど、仕方がないよね。
僕が迎え酒に選んだお酒は、……カルーアミルクさ。
「カルーアなんか飲んでんのか! つまみ出せこんなやつ!」
と、辛党のひとたちは僕を糾弾するだろうけれど、おいしいんだからしょうがないじゃないか。
そもそも、カフェインと糖分とミルクだよ?
まずいわけないよね。
二つ目に、と書こうとしたけど、もう特にないな。
ジャンル不問だしね。
エッセイちっくなものを書くなら、なんでもいいから趣味についてディープに話すといいよ。
音楽とか、映画とか、漫画とか、自転車とか、萌え絵とかね。
多趣味なひとたちが多いから、話し相手になってくれると思うよ。
賢明な読者諸兄はお察しだろうけど、上記の飲酒云々は勿論冗談だ。
苦手なひとや、未成年もいるだろうからね。
特に未成年は、このお祭りに限らずお酒は厳禁だぞ。
未成年のころからお酒に頼らないとバカ騒ぎできないなんて、そんな虚しい人生を送っちゃダメだよ。
さて、そろそろ本題に入ろうか。
本当はみんなを唸らせる高尚な趣味を披露したいところなんだけど、残念ながら僕は趣味らしきものがあまりないんだ。
どうしたものかな。
せっかくだから、僕が「女性のくびれをぺろぺろしたい」と思っている話でもしようか。
みんなは「くびれ」って知ってるかい?
知らないひとのために、広辞苑先生に聞いておいたよ。
【括れ】……中ほどが細くせばまっていること。「ひょうたんの―」
…………。
はあ。
あなたにはがっかりだよ、広辞苑先生。
僕の言ってるくびれにかすりもしていない。
僕の言うくびれっていうのは、人体の腹部に出来ることがある、魅惑の曲線のことさ。
くびれって、ステキだと思わないかい?
あの、単なる円柱とは言えない独特のフォルム。
目の前に置いてあらゆる角度から眺め回したい。
小一時間は没頭できる。
どうしてあんな形なんだろうね。
気になったから少し調べてみたよ。
みんなもいっしょに、くびれの神秘に迫ろうじゃないか。
どうやら、くびれが出来るには、筋肉の作用が大きいみたいだ。
まず、正面から腹部を見たときに、輪郭をつくる横の筋肉。
内腹斜筋と、外腹斜筋っていうらしい。
内腹斜筋は、下部の肋骨から骨盤にかけて、内臓を覆うようにかかる筋肉。
外腹斜筋は、内腹斜筋を覆うように、そして交差するように、後述の腹直筋に向かってかかる筋肉。
この二つの筋肉が、くびれの元とも言っていいほど、重要らしいね。
素晴らしいことだよ。
ただ、僕は正面からだけ、くびれを楽しみたいわけじゃないんだ。
くびれの真骨頂は、なんと言っても腹直筋だよ。
こっちは有名だよね。
シックスパックとか言われるやつさ。
こいつが体のセンターに陣取って、畑の畝のようなふくらみをくびれに与えるわけさ。
そのなだらかなメリとハリが、僕の視線をとらえて放さないんだよ。
これを堪能するためには、くびれを正面以外からも眺め回す必要があるよね。
左右上下、1ミリでも傾けば、くびれは違った表情を見せてくれる。
素晴らしいことだよ。
お酒が進もうというものさ。
最後に、正確にはくびれに属さないのだろうけど、くびれを堪能する上で、必要不可欠な、あいつを紹介しておこうか。
そう、上前腸骨棘だよ。
なんだそれって?
僕もちゃんとした名前を知ったのは大人になってからさ。
ほら、くびれの画像を調べるとさ、みんなローライズのパンツとか履いてるじゃん?
そのとき、骨盤の上のほうだけ、左右から露出するじゃないか。
あの部分を、上前腸骨棘っていうのさ。
あれがないと、くびれ鑑賞は始まらないよね。
あれと腹直筋の間に、股間へ向けてささやかな溝ができるじゃん?(鼠径部と言うらしいけど、画像検索はおすすめしない。大体手術の画像が出てくるからね)
もう、筆舌に尽くし難い魅力が秘められているよ。
さあ、ここまで来れば、あとはおさらいだけだね。
みんなも、理想のくびれを想像してくれ。
くびれのイデアってやつだよ。
まず、正面から内腹斜筋と外腹斜筋の織りなす曲線を楽しむ。
少し視点をずらし、腹直筋のふくらみを楽しむ。
視線を落として、上前腸骨棘のアクセントを楽しみ、腹直筋との間の溝に思いを馳せる。
ああ。
素晴らしいことだよ。
世界平和も夢じゃないね。
ん?
ああ、ぺろぺろしたいっていうのは、ただの愛情表現だよ。
実際にそうしたくもなくもないけど、性的表現みたいに取られたらイヤだからね。
肉体ってのは、美しいもんだねって話だよ。
『本作は「すげどう杯企画」参加作品です。
企画の概要については下記URLをご覧ください。
(https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1299352/blogkey/2255003/(あっちいけ活動報告))』