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第4魂 その頃死神は。
「お前を死神界から追放する。」
上級死神のバッチがついた死神が現れたのは、鉄骨を倒した後のことだった。
「え?……どうして?」
死神は涙目に言う。その胸元には初級のバッジがついていた。
「ハデス、お前は死神としての才能が無い。」
上級のバッチをした死神は言い放った。
「それは、たまたま運が悪くあの女に当たっただけだ。学校成績だっていつも俺が一番で……」
「学校成績もたまたまかもしれん。もう3年も待った。」
「そんな……」
「お前に最後のチャンスをあげるとしたら、人間になって、あの娘を殺すことだな。」
「やります。」
上級のバッチをつけた死神をギラギラした目で睨みながらハデスは言う。
「わかった。人間になってあの娘を殺す事が出来たならお前の追放を免除してやろう。だが失敗した時には………お前もあの娘も殺す。
覚えておけ、我が名はリエラ。さらばだハデス。」
そうやって俺は人間になった。
その名は……蓮寺真。