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第2魂 少女の日常
そんなこんなでいい歳して、私は友達と呼べる存在が少ない。
友達なんていると不慮の事故に巻き込みかねない、そう思って極力人を避けてはいるのだが、こんな私にもかまってくる変人がいる。この男だ。
「エル~、おっはよ~」
この男の名前はレイア。鵲レイア。
ちなみに私の名前は紗理恵なのだが、エルと呼ばれている。
「今日も朝から不幸だったね!エルはやっぱり最高だよ」
そう言ってレイアはニコニコ笑う。そう、この男は私が死にかけたり不幸な目に合うのを見るのが好きなサディストなのである。
「最っ低~。レイアは黙っていればイケメンなのにね。」
エルこと紗理恵は言う。
女子に、以前に何度か、レイアに告白したいから協力してくれとせがまれたことがあった。まあレイアのこの様子を見ればうまくいってはいないのだろう。
「あ、エルはもしかして僕に惚れた?」
「はぁ。」
やっぱ趣味悪いや。エルはため息をつき、心の中でつぶやいた。
死神さんはその頃…?