2/2
第二話
辺りには真っ赤な液体が広がっていた
俺は困惑した。
ものの数分前まで何一つ変わらない風景で特に変わらない一日だった
教室で自分が好きな音楽を聴き、仲のいい友達と話し、1日を過ごせたはずなのになぜこんな状況に
その時だった、女子の叫び声が聞こえてきた。助けに行かなくてはいけないとは思ったが足が思うように動かない。
―もし、今目の前にいる女子を殺した犯人だったらどうしよう―
人間こういう状況下に置かれるとなにもできない。頭の中では勇気をもって悲鳴が聞こえた方向へ迎えている。足なんてすくんでない。だが、実際には自己防衛に人間は走る。人なんて助けられるわけがない!
心の中で謝り続け俺は悲鳴が聞こえた方向とは真逆に走り出した、、、