夢の中の出会い
誤字脱字等ある場合があります。
ご理解いただけると幸いです。
この物語は、一話一話が物凄く短いです。
物足りなさを感じられるかと思いますが、通学時間、通勤時間を考慮してのことです。
ちょっとした隙間時間にでも読んでいただけると幸いです。
ネット小説大賞六
一一一一見渡す限り一面のそよ風に揺れる草原…
沈む太陽によって黄金色に染まる世界…
丘の上からでも魚や海ガメの見える透き通った海…
一日の終わりの合図を知らせる水平線…
俺は目を閉じ耳を棲ます…
聞こえるのは草の擦れる音…
さざ波の音…
小鳥の鳴き声…
俺の耳に優しく入って来るその音色たちは安らぎを与え幸福感までも恵んでくれる。
(永遠に居続けたい、もっと感じていたい。)
自然と溢れるその言葉に物足りなさを覚え、不足している表現方法に不甲斐なさを得る。
時の流れを忘れ、悩みごとも奪われ、心地良い宙にでも浮かぶような思いへと俺を導く 一一。
ふと俺は後ろを振り返る一一。
そこには一人の五感満足に働き、健康的で少々肌が焼け、
色っぽさを感じさせ、
風になびくその茶髪のロングヘア一を耳にかけ、
こちらに微笑みかける姿は、見るものを魅了する。
(一一美しい人だ…だが一体誰だ…俺はこの人を知らない…どこかで会った覚えもない…。)
思い出そうとしても脳裏からは答えを見つけることはできなかった。
あれ程までに綺麗で幸せに満ちた笑顔を見せる人を忘れるはずがない。
必死に捻り出している最中、ここが夢であることに俺は思い出したかのように気づいた。
長年の経験からでわかる…もうすぐアラ一ムの容赦ない嵐が始まる。
俺は夢の中でまもなく起きる戦闘に向け身構えた。
『ピー一、ピー一、ピー一。』
一一一廃れた日々の始まりだ。