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1.プロローグ

 四角いものは丸になる角が取れて丸になる。

 時間が進むほど転がるほど丸になる。

 形あるものはカドが落ち手からこぼれ落ちていった。

 空を観る、様々な光を放つ星々がある。

 星の数だけ世界はあるのだろうか。

 星の数だけ人生はあるのだろうか。

 様々な思いがこみ上げる、


―ただひたすらに想った。


 遥かな世界、幾つもの世界、どこでもいい他の世界に産まれ落ちて、別の転がり方をしてみたいと。

 今度なら上手くやれるだろう、きっと上手くやれるだろう。

 もし次があるのなら今すぐに欲しいと。



 その時ふと一筋の流れ星が私の住む世界を覗いた。




 ある時はこの世ある時はあの世、此処に居るか居ないかの違いで言い方が変わる世界であるが、どうやら私はあの世に来たようだ。

 初めは静かなものだった。

 私は野に居た。

 ただ野にいただけなのに空気の味が違うのでそれと分かったのだ。

 私は狂喜した。

 他ならぬ別世界に来たからだ。

 次に、私は恐怖した。

 何の準備なしに来たからだ。

 私は願った、星に願った。

 どうかチート能力を下さいと、できれば上等な特別なやつをいっちょう仕立ててもらえないだろうかと。


 答えはなかった。

―世界は無情だ。



「困ったなぁ」

 私はひとりごちる。

 この様なことは今まで一回もなかった、世界で独りになったような気分だ。

 まず何から手を付ければ良いのかてんでわからないのだ。


 野に横になり空を見上げながらうんうんと思案するが考えが纏まらない。

 暗い闇に紛れて不安が背の方から押し寄せてくるのが分かった。


 一陣の風が鼻先を通っていった。

 私は顔を上げる。


 月明かりに照らされて、誰かがいる。

 遠い国から、―いや、遠い世界から来た初めての人間らしい輪郭と出会った。


 捨てる神あれば拾う神あり。

 これは神様からのプレゼントなのだとそう感じた。

初投稿になります、誤字等ありましたらアドバイスいただけると助かります。

ご愛読ありがとうございます。

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